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☆北九州側プレビュー｜バトル オブ 九州2010特集
今季５度目となる『バトル・オブ・九州』が、北九州のホーム・北九州市立本城陸上競技場で行われる。現在の両チームの立ち位置は、大分が勝点27の16位、北九州は同14で最下位となる19位。同じ九州の福岡が昇格圏内をキープし、鳥栖、熊本も上位争いを演じているだけに、今節対戦する２チームの成績は不甲斐ない。大分は今オフに主力の大量放出に見舞われ、北九州はＪ２初年度、互いに言い分はあるだろうが、やはり不甲斐ない。
残された10試合弱。消化試合に終わらせないためにも、この試合を何らかのきっかけとなる試合にしてほしいものだ。
大分にとって前回の対戦（８節０−０）は、忌まわしい記憶として残っている。７節まで５勝２敗と順調に勝点を積み重ね、北九州戦で４連勝を飾り一気に上位争いを抜け出そうとした矢先、徹底した粘り強い守備を攻略することができずスコアレスドロー。そこから攻守の歯車は狂い、11戦未勝利と長く険しいトンネルに突入した。そして、今もなお攻守のバランスの悪さは否めず、ストロングポイントが見出せないから立ち返ることもできず、ただ右住左住している。
そこで前節は「雰囲気を変えたかった」（皇甫官監督）と３−４−３にシステムを変更。失点を許したもののリベロの藤田義明は「キク（菊地直哉）と益山（司）がマンマークでつき、自分がカバーに回る。役割がはっきりしていたのでやりやすかった」と手応えを感じていた。確かにサイドのスペースが気にはなるものの、中央に２枚、そしてそれをカバーリングできる選手をゴール前に置くことで守備に安定感はあった。
今週の練習では４バックにシステムを戻していたが、「（４バックでも３バックでも）どちらも使える準備はできている」と皇甫官監督は語っており、相手のシステムに合わせて臨機応変に対応するようだ。
攻撃に関しては、“守る相手”をどう攻略するかが課題となる。「前回の対戦では攻勢であったが点が入らなかった。サイドを使い、揺さぶりをかけ、時には強引に中央をこじあけたい」（東慶悟）、「手数をかけずショートカウンターや、サイドをえぐってのクロスが必要」（河原和寿）と、２人の共通の見解としてサイド攻撃を挙げている。大分には東、河原の他に、キム・ボギョン、チェ・ジョンハン、土岐田洸平と個性豊かなサイドアタッカーの人材は揃っている。指揮官がキーとなるポジションに、どの選手を配置するか注目したいところだ。
試合当日の会場では、『イエローデー』と銘打ってスタジアムをホームカラーの黄色に染めるようだ。大分サポーターは、これまで熊本、福岡戦でアウェイゴール裏を埋めてきただけに、試合の前哨戦となるスタジアムの陣取り合戦でも負けたくない。大分からの勝利の使者が集うことを期待している。
以上
2010.10.01 Reported by 柚野真也
