9月23日(第27節)の大分戦、大分の選手たちが乗ったバスから、岐阜にゆかりのある2人の選手が降りてきた。梅田高志と益山司。2人とも岐阜工出身で、梅田は岐阜でプレーし、益山は高校卒業後に千葉に加入し、今年大分に期限付き移籍となった。
この2人にとって、長良川球技メドウは馴染み深い場所。以前のJ2日記でも書いたように、長良川球技メドウは、岐阜の高校サッカー界における聖地であり、岐阜で高校サッカーに打ち込んだ者は誰もが目指した場所である。その場所にJリーガーとして戻ってくることは、さぞかし不思議な気分に襲われたことだろう。
「慣れ親しんだ場所ですからね。やっぱり思い出深いですね」
益山は高校時代、このスタジアムで大きく躍動した。ボランチとして試合をコントロールしながら、岐阜工の王様として君臨していた。韓国で行われたU−17ワールドカップにも出場するなど、将来を嘱望された存在であった彼は、長良川球技メドウの『主役』であった。
「何か変な感じですね(笑)。ここでやるのは、多分高校以来だと思う」
梅田は2年前の2008年には岐阜でプレーしていたが、そのときは長良川競技場を使用していたため、ここでの試合はなかった。彼も岐阜工の黄金期を支えた存在で、長良川球技メドウの『主役』であった。
この2人の主役が再び聖地に帰ってきた。2人とも先発出場を果たし、益山は左サイドバック、梅田は右サイドハーフと、当時とは違うポジションながら、慣れ親しんだピッチの上でプレー。高校時代の2人のプレーを実際に見続けてきた筆者にとっては、これだけでも非常に感慨深いことであった。
「当時とまったく変わっていないね。ただ、やっぱりJリーグ仕様になっているから、雰囲気がよくなったかな。でも、ここで大分のユニフォームを着てプレーするのは、本当に味があるよね」
梅田は試合後に、スタジアムを眺めながら懐かしそうに語った。故郷を離れた2人が何年もの時を経て、聖地に帰ってきた。これも岐阜にJクラブがあるからこそ実現したことである。岐阜にJリーグがある喜び―。これを改めて感じさせてくれる出来事であった。こうやって伝統や歴史、そして思い出が積み上げられていくのだろう。それがクラブの財産になり、何よりもスタジアムの財産になっていく―。
最後に、梅田選手は筆者にとって中学・高校の先輩。ふつうは「梅田先輩」と言わないと失礼にあたるのですが、本文は敬称略にさせてもらったことを付け加えておきます。
以上
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2010.09.30 Reported by 安藤隆人
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