9月19日(日) 2010 J2リーグ戦 第26節
愛媛 1 - 0 徳島 (19:04/ニンスタ/7,613人)
得点者:62' 内田健太(愛媛)
スカパー!再放送 Ch183 9/20(月)深02:00〜
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62分、とうとうその瞬間が来てしまった。懸命に伸ばした徳島GK・上野秀章の両手も及ばず、愛媛・内田健太が放った左足のFKは、ネットを突き破らんが如く徳島ゴールに突き刺さった。
徳島はこの日、自ら変化を起こし勢いを加速させるために前節から採用した4-3-3を継続。ポゼッション時のボール回しに一抹の不安を抱きながらも、アンカー・六車拓也を中心にミドルサードでの良い守備でボールを奪取し、そこから素早くゴール前へ運ぶことをゲームプランとした。それはここ数試合で爆発している攻撃陣のベースとなる形。たとえリーグで5番目に失点の少ない相手であろうとも、その得点力を如何なく発揮するためのものであったのだが・・・。残念ながらその目論見は序盤からあっさりと崩れることになる。
美濃部監督曰く「思ったより前に出てきた」攻撃的な愛媛は、六車がほぼ一人でケアするバイタルエリアをしきりに狙ってきた。2トップの一枚が落ちてくさびを受け、タイミングを合わせてSHサイドハーフやボランチがサポートに入る。局面で数的優位を作られた徳島はSBが絞って対応するが、今度はその結果生まれたサイドのスペースを有効に使われる。ラインコントロールやアプローチに行く時の連動不足も相まって、そんな悪循環とも言える時間帯がしばらくは続いた。また、マイボールで攻撃に移った時にもストレスはあった。愛媛のファーストディフェンスは素早く、特に起点となる六車や倉貫一毅は大木勉のプレスバックも含めて厳しい対応にさらされた。それにより、味方DFの奪ったボールに対して思うようにピックアップ出来なくなり、加えて選手間の距離も遠いためグループでボールを運ぶ場面は少なく、ロングボールに頼った単調な攻撃は愛媛CBの小原とアライールに容易に跳ね返された。
25分が経過した頃、たまりかねた美濃部監督はシステムを4-4-2に変更。マーカーがガッチリと向き合う同システムにしたことで、散在したスペースを消すことは出来た。が、それでも勢いはまだ愛媛。気迫、もしくはこの一戦に賭けた執念とも言い換えられるであろう鬼気迫るプレーを宿敵は披露。セカンドボールへの反応、攻守の切り替え、球際での厳しさという基本的な部分で徳島を上回り主導権を持ち続けた。0-0で折り返した前半ではあるが、徳島にしてみれば相手FWのミスに何度も助けられた結果であり、後半に向けての雲行きは極めて怪しいものだった。
ハーフタイムでは相当の喝が入ったのだろう。仕切り直して目の覚めた徳島はいきなりの後半開始47分、六車のボールカットから柿谷曜一朗、倉貫一毅とスムーズに経由し、最後は島田裕介がシュートで終わるという意図を持った攻撃を展開した。その一連のプレーは、遠路駆けつけた多くのサポーターに「とにかく、最低限の結果だけは残せる」と淡い期待を抱かせたに違いない。少なくとも筆者にはそうだった。しかしそれも束の間、後半も衰えない愛媛の勢いに徳島のラインは徐々に下がり始め、そして不用意なファールから冒頭のシーンを迎えることになる。その後、何としても追いつこうと徳重隆明、佐藤晃大、平繁龍一という攻撃的な選手を次々と投入し反転攻勢を試みるが、集中の切れない愛媛の前に攻撃の形さえ作らせてもらえず、ついに無得点でタイムアップの笛。
かくして、さらに上を目指すためにも、また毎年の進化を証明するためにも、そして何よりもダービーマッチであることから絶対に負けられない一戦で敗れた徳島。「かなりいい試合をした。後半最初の10分以外、80分は自分達が完全に支配出来たと思う」という愛媛・バルバリッチ監督のコメントも、今は甘んじて受け入れるしかない。だが、この苦すぎる薬もパワーに変えてまた前に進もう。これまで積み上げてきたものを信じて前に進もう。
「選手やサポーターと共に、もう一度チャレンジする気持ちが大事だと思う」という美濃部監督の言葉通り、反省はしつつ気持ちはしっかり切り替えて次節の闘いに挑もう。挽回するチャンスはリーグ戦の中でまだ十分に残っているのだから。
以上
2010.09.20 Reported by 松下英樹
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