J2参入後、4戦4敗。いまだに東京ヴェルディから勝点すら奪えていない栃木SC。第1クールの対戦では0−1とスコアは僅差ながら、「うちにとっては消化不良のゲーム」と松田浩監督が振り返ったように、自分達の持ち味が発揮できずに敗戦を受け入れるかっこうとなりました。
なんとか勝機を見出すための策はないのか?と考えていたところ、「味スタは馴染みのあるスタジアムなので、自分の中ではホームという感覚ですね」と言い切る適任者を発見!対策をレクチャーしてもらったのは、今季ヴェルディから期限付き移籍加入した那須川将大選手。教員免許保持者の“那須川先生”に「ヴェルディの正しい倒し方」を伺いました。
「個の技術が高いので細かいプレーをする。そこを抑えることがまずポイント。ヴェルディは若い選手が多いので、我慢強く戦えばイライラしてくる。ボールを持たれても慌てずに、持たせている感覚でプレーすればいい」と懇切丁寧な、分かり易い解説。なるほど。続けて「調子に乗せるといいプレーをするけど、上手くいかないと、いったん崩れるとガタガタっと崩れる癖がある。そこが狙い目」と、元チームメイトの特長を分析。その結果、導き出されたのが「焦らし作戦」。「うちは我慢強く戦うのが得意だし、相手を焦らしていければいい」(那須川先生)。テクニシャン揃いのヴェルディを相手に、栃木はボールを握られる時間が増えることが予想されます。でも、浮き足立たず堅牢な守備組織を軸に、粘り強く戦うことが勝点3獲得への一番の近道であることが、那須川先生のお話からも理解できます。
さて、栃木のファン・サポーターにとって、「味スタ」、「ヴェルディ」のキーワードで思い出されるのが、2006年の天皇杯3回戦。JFLに籍を置いていた“オールアマチュア”の栃木が、巨大戦力の東京ヴェルディ1969(当時)に挑み、1−0でジャイアントキリングを達成した、思い出深い試合です。クラブ史上初の、悲願の「J越え」を果たした相手が、ヴェルディでした。前半は守備を固めてスコアレスで折り返し、後半CKからゴールを奪う理想的な展開に持ち込むも、リードした後はヴェルディの猛攻に晒され、でも守備ブロックは最後まで破綻せず、体を張った守備で次々と攻撃を跳ね返す――その姿に胸が熱くなった記憶は薄れません。今でもあの興奮と感動は鮮明に蘇ります。
連敗中の栃木ですが、今回も2006年と同様に、いや2006年よりも洗練された守備組織を武器に、「味スタ」で「ヴェルディ」からリーグ戦初勝利を狙います。
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2010.09.17 Reported by 大塚秀毅
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