スカパー！生中継 Ch308 後05:55〜
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ガンバ大阪にとって８月最後のホームゲーム。前半戦では点の取り合いの末に磐田のDFパク・チュホに決勝点を許して黒星を喫したジュビロ磐田を迎える。前節は、名古屋との上位決戦をものにできず、５戦負けなしの好調をとめられたG大阪だが、ここで上位争いから離脱する訳にはいかない。『静岡ダービー』を含めここ３試合負けなしの好調磐田の勢いを止めて、しっかり上位チームに食らいつきたい。
そのG大阪の注目は今季の中断前まで磐田に所属していたFWイ・グノだろう。「さらなるステップアップを目指して」G大阪に移籍を決めたFWイは移籍後、J1リーグ8試合に出場し、未だ得点を挙げられていない状況にある。本人もこの状態は深刻に受け止めているようで「ここまで点を獲れないのは生まれて初めての経験。心理的なストレスが大きい」と首を傾げる。ただし、現在チームでの得点ランク２位につけるMF橋本英郎のゴールを再三にわたりお膳立てするなど、G大阪の攻撃においては欠かせない存在になりつつあるのは事実だ。しかも非公開で行われた27日の練習では、内容こそ明らかにされなかったものの、そのMF橋本も「今日の練習を見る限り、ようやく肩の力が抜けてすごくいい状態になっている。そろそろかも知れませんよ」と太鼓判を押す。FWというポジションゆえ、どれだけ多くのアシストより『ゴール』が一番の喜びであり、彼自身を勢いづける材料になるのは間違いないだろうが、G大阪のチームスタイルに確実にフィットしていること、周囲との連携も高まっていることを自信にして、ゴールを目指して欲しい。
「チャンスは確実にきていると思うし、１点獲ればずいぶん、気持ち的にも楽になると思う。磐田は古巣と言うことでお互いにいいところも弱点も分かっている相手ですから。その状況をプラスに考えてプレーしたい。とにかく点を獲りたいという気持ちは強いけど、まずはチームが勝つことを最優先に考える。監督に要求される自分の役割を徹底しながらゴールを目指したい（FWイ）」
そしてもう一人、忘れてはいけないのが前述のMF橋本だ。現在６戦連続ゴールを挙げている橋本は、その活躍が認められ27日に発表された日本代表にも復帰。「選んでもらったのは素直に嬉しいです。代表が目標と言うより今はチームで若手の台頭が目覚ましい中で、試合に出続けるのが一番の目標ですから。その中で、自分がうまくなるためのステップの１つとして代表というものを捉えている」と喜びを語った。その言葉にある通り、これだけゴールを重ねても危機感は常に感じており、それゆえ、当然ながら磐田戦でも、更なる記録更新を…というよりは、チームが勝利するためのプレーを心掛けると語気を強める。
「チームメイトは殆ど数字的なことは言わないけど、サッカー以外の友だちから意外とプレッシャーをかけられていますからね（笑）。そのプレッシャーに勝てるかどうか。絶対にチャンスはあるからこそ、あとはそこで気持ちの落ち着きや、その瞬間の身体の状態が影響する。プレッシャーに勝てる自分になりたいです（MF橋本）。磐田はここ最近、選手の配置や戦い方を変えている中で、攻守のバランスが明らかに良くなっていますから。前半戦のような撃ち合いになるとは思い難いし、どっちに転んでもおかしくない展開になると思う。先に流れを引き寄せるためにも相手より先に点を獲りたいですね（MF橋本）」
磐田は前節は出場停止だったMF西紀寛、DFパク・チュホが戦列復帰。万全の状態で今節を迎えることだろう。しかも中断明けこそ、13節から18節まで３分３敗と白星のない苦しい状態が続いていたが、ここにきて２連勝と勢いをあげている。その苦境に立たされた時期から目に見えて変化しているのが、得点力だ。サイドからのクロスや個の能力に頼った単調な攻撃が目立っていたのが、ここにきて人数をかけながら組織で相手の守備網を切り崩すシーンが増え、チームが加速している印象だ。G大阪の後半戦に入ってからの好調の要因の一つに守備の安定が挙げられるが、その堅守をいかに切り崩すのか楽しみにしたい。
この日は夏休み最後のJ1リーグ。当日の万博記念競技場にはたくさんのちびっ子たちも来場するらしく、クラブ関係者によれば約2万人の動員が予想されているそうだ。プロを夢見る子供たちの前で、夏休み最後のとびっきりの思い出となるような、見応えのある試合を期待している。
以上
2010.08.28 Reported by 高村美砂
