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Ｊ２リーグ戦の第23節で、８月21日開催の首位・柏と２位・甲府の直接対決が２−２の引き分けに終わり、３位の千葉は柏と甲府との勝点差を詰めるチャンスだった８月22日の岐阜戦。千葉は序盤からボールを支配して『いい形』は作るものの得点機をモノにできず、逆に岐阜には32分のファーストチャンスでゴールを奪われた。岐阜のＧＫ野田恭平のファインセーブ連発もあったが、２−０（得点はＦＷネットのＰＫ、オウンゴール）で勝った第22節熊本戦でも見られた決定力不足は解消できず、０−１の敗戦。柏と甲府との勝点差は広がり、消化試合が千葉よりも１試合少ない４位・福岡との勝点差は２に詰まった。
千葉の８月25日の練習では、江尻篤彦監督から厳しい口調で「パスを何本つないだからって何点くれるんだよ。シュートを打て！」「スペースを取りに行け。スペースがあったら仕掛けろ」「ドリブルがなかったらパスも生きないよ」「いろんなことを考え始めて手数をかけると、試合と一緒だよ」「おまえらのアイデア次第だ」といった言葉が選手に飛んだ。特に、攻撃陣に求められたのは「駆け引きの中で斜めに出て行く」「なんとなく前には行かないで、サポートしてシュートを打つ」（江尻監督）こと。相手の隙というチャンスを逃さず、フィニッシュまでスピーディーに持ち込むことが重要なポイントだ。
今節に向けて、センターバックのＤＦ茶野隆行は「うちが攻める時間も長いだろうし、我慢する時間も長いだろうと思う。後ろの選手としてはしっかりゼロに抑えて、自分たちが先手を取って走りきることを90分間続けて、しっかり結果を出したい」と話した。今節はＤＦ福元洋平が前節の２度の警告による退場処分で出場停止のうえ、負傷欠場中のＤＦマーク ミリガンはオーストラリア代表招集を受けて負傷箇所のチェックのため８月24日にオーストラリアに帰国。福元の代わりに誰がスタメンに入るのかも注目ポイントだ。
前節は惜しいシュートを打ちながらも無得点に終わったＦＷ深井正樹は「チャンスは作れている。きっちり決めることは永遠の課題。シュートレンジだったら強引にでも打つ意識を高めてやりたい。汚い形でもゴールはゴールだし、勝つことが一番重要」と話した。岡山との初対戦だった今季のＪ２リーグ戦第７節は、ネットが先制点を奪ったが、岡山に連続得点（セットプレーでのＦＷ岸田裕樹のヘディングシュート、カウンター攻撃でのＭＦ川原周剛のミドルシュート）を許して１−２の逆転負け。雪辱を果たしたい今節は、追加点を奪う攻撃、課題であるセットプレー＆カウンター攻撃に対する守備での的確な対応が望まれる。
第23節は試合がなかった岡山は、第22節徳島戦では得意のカウンター攻撃を中心に試合の主導権を握ったが、決定機を逃し続ける展開。徳島に少ない決定機をモノにされて連続失点し、後半の反撃もＦＷ三木良太の１得点に終わって連敗。勝点19で18位と苦しんでいる。今節はＦＷ李東明が累積警告による出場停止で、入れ替わりにボランチのＭＦ田所諒が出場停止明けとなる。影山雅永監督が誰をスタメンに選ぶのか気になるところだ。
千葉のＭＦ工藤浩平は今節の試合開催日（８月28日）が26歳の誕生日。さらに、８月20日には第３子（長女）が誕生したということで、自分のゴールでのゆりかごパフォーマンスを「狙っていきたいですね」と話した。今節はキャプテン工藤の活躍にも期待したい。
以上
2010.08.27 Reported by 赤沼圭子
