8月7日（土） 2010 J1リーグ戦 第17節
山形 1 - 0 磐田　（19:04／ＮＤスタ／9,041人）
得点者：46' 北村知隆（山形）
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●北村知隆選手（山形）：
「ハセ（長谷川）がニアで引っ張ってくれて、それで流れてきました。でも、相手のマークがあまり俺のことが見えてなかったと思うんですよね。俺、後ろにいたので。空きそうだなと思ってスッと中に入ったら来たので、意外と冷静に蹴り込めました。ああいう場面って本当は緊張するんですけど、あまりにも早い時間だったから、サラーッときてチョンと当てたぐらいで入っちゃったという感じです。だから、あまり緊張度がなく、『アレ? こんな早い時間に入っちゃった』みたいな。時計を見たらまだ1分も経ってなかったですから。電光石火でしたね、まさかの。あまりにも早く入り過ぎて、まだ時間があるからと相手にガンガン来られちゃいました。見に来た人でトイレに行ってた人もいるんじゃないんですか、もしかして。ホームで得点が取れてなかったので、取れてよかったです。しかもホーム側のゴールでしたし、よかったです。でも、その後が疲れました」

Q:前半は守備に忙殺されました。
「今日は相手のサイドハーフが中に絞るんですけど、それにミーモ(宮本)がつられちゃうと中でカバーリングができないということで、ミーモがセンターバックで俺がサイドバックみたいな形になりました。左から崩された場面が多かったので、ズレなきゃしょうがなかったので、それは本当はそこまでやりたくないですけど、ディフェンスラインに入るまではやりたくないですけど、チームの戦術として仕方がないので。それでやられなかったのはいい点なんですけど、もっと前で守備ができるようにそこを修正していけたら、攻撃にももっと厚みが出ると思います」

Q:前で守備ができなかった要因は?
「結構間にバスを入れられて、うちが下げられて、相手のセンターバックもどんどん来てたので、センターサークルぐらいで走ってたので、それに振られて、ハセが1枚じゃ……。うまくサイドを変えられた時に、ハセが行けないところに俺が行っちゃうとマークが……サイドバックが空いちゃうので。持たせてる分にはまだ大丈夫だったので、こっちで2対1にされるよりはということで、勝には本当にきついけど頑張ってもらったので。あそこで行ってあげられたらいいんですけど、1ボランチということで中も締めなきゃダメだし、その点はまだまだ詰めていかなきゃいけないなと思います」

Q:パク・チュホ選手はどうでしたか?
「やっぱり、結構速かったですね。俺はあまり左利きの選手は得意じゃないですね。あえて言っときます。対策を考えました。左足で持っているから、あまり横切りしすぎると、並んだ時に相手のほうが前の状態でのスタートになってしまうので。右足だと一緒ぐらいのタイミングで走れたらなんとか追いつけるんですけど、左足に対して行き過ぎちゃうと遠くて切り返されちゃうから、変えられないようにやってるんですけど、ドリブルさせていいと言われていて、サイドバックがはさみにくる形だったんですけど。今日は俺が1対1みたいな形になってたので、ミーモが中に引っ張られてたので。前だったらある程度、縦に行かせるだけじゃなくて、完全に突破されないようにしておけばよかった。切り返される部分はある程度目をつぶって、突破させないことを考えたほうがよかったかなと。縦に行かれて、結構えぐられましたからね。あそこまで行かれると、付いていっても怖いんですよね、スライディングするのが。ペナルティエリアの中に入られちゃったらPKになっちゃうし、来てくれると思ってるカバーリングも来てなかったのでなかなか難しかったんですけど、ああいうところは臨機応変に。もともとサイドバックとかの選手じゃないので、そのへんは守備の勉強です」

●前田和哉選手（山形）：
「こういう攻められっ放しというか、ずっとポゼッションされてるチームに対して、勝ちで終えられたことはラッキーでもあるし、僕たちが真剣にディフェンスを忠実にやってたからこの結果が生まれたと思いますし、こういう試合をものにできたのは大きいなと思います。0に抑えることが常に目標なんですけど、なかなか相手も……Jリーグのチームも強いので、そのなかでも、僕だけじゃなしにみんなの意識があったから0に抑えられたと思いますし、前半より後半のほうがアグレッシブにアプローチとか、逆にディフェンスをする場面が増えたので、それが0に抑えられた要因だと思います。前半は後半よりもちょっと引き過ぎてたかなと思いますけど、後半はしんどいなかでもボールに対して行けたからよかったかなと思います。
(潰し屋の前田選手らしいパフォーマンスだったが?)そういう日もありますし、それをせずに試合を終えることももちろんあります。ただ、自分のところでストップできたり、ボールをカットできたりして、次の攻撃にいい形で移れたら僕の仕事はできたかなと思いますし、これを90分間通して常にすることと、後は連戦なので、常にそれをができるかどうかは個人的には課題ですね」

Q:熱中症の影響が心配されましたが、影響は?
「必死に治しました。何もしてないです。ただ、スポーツドリンク飲みまくって。監督とかトレーナーもコンディションのことはわかってたので、うまく調整してもらいました。ただ、前半は慣れるまできつかったですけど、後半は余裕を持ってプレーできたと思います」

Q:磐田の前田選手をいかに抑えるかというところが勝因につながったのでは?
「監督からは常に把握しておくようにと言われていたので、オフ・ザ・ボールの時は常に視野に入れておくことと、常に前に置いておくことを意識してやりました。あと、縦のボールとかクロスに対して結構ファーに逃げる動き出しがうまいので、それも意識しながら対応しました。前田選手にもう1人、2人絡んでくる選手がいてたらちょっと怖かったかなと思いました。後半入ってきたジウシーニョ選手とかが絡めば、もっと怖かったと思います」

●太田徹郎選手（山形）：
「久しぶりすぎて、ゲーム感覚を忘れるところでした。危なかったです」

Q:今日は呼ばれるかなという予感はありましたか?
「廣瀬に、『お前、今日絶対あるよ』と言われていたので、しっかり準備しました。あいつ結構当てるんですよ。それを信じて、毎回しっかり準備はしてますけど、今日は特に、廣瀬の予言があったので」

Q:監督からの指示は?
「左サイドをやらせるから、右足で持って中へどんどん入ってシュートを打てと言われました」

Q:駒野選手とマッチアップした場面もありましたが?
「ハセ君（長谷川）が笑ってたらしいです、それを見て。身長、体重がほとんど一緒なので。ある意味、ライバルですね」

● 川口能活 選手（磐田）：
「ピッチ状態が難しい、デコボコしている状態で、芝生も張り付きのよくないところがありまして、でもそれは相手も一緒ですし、それは言い訳にできない。またはそういうなかで、ボールを失う回数が少なく、ポゼッションは非常によかったと思います。ただ、リスクを負って攻めていくところでは少し反省点があります。ブロックをつくって守備をしているチームでしたから、そういうチームに対して崩すのは非常に難しいんですけれども、何人かの選手が連動して動いて動きを活性化していけば、よりこれからもチャンスがつくれると思います。山形の守備もよかったと思うんですけど、そういうブロックをつくる相手に対して、みんなで動いてチャンスをつくっていければ必ず点が取れると思います」

Q:90分を通して、自分自身のプレーは?
「僕自身は、試合が始まる前というのは本当に久しぶりでしたから、本当に緊張している状態で、地に足が着いているのかわからないような状態でした。ただ、ゲームが始まってからは割と、思っていたよりすんなりゲームに入れたので、そこはよかった点だと思います。これからはやはり、今日は90分プレーすることが第一の目標でしたけど、そこで勝てればよかったんですけど勝てなかったのは非常に残念で、次からはチームが勝つためにどうしたらいいかということを考えて、僕自身はプレーしたいなと思います」

Q:プレーをしていて緊張することはありませんでしたか?
「非常に高い位置で、多少リスクを負って守って、ポゼッションの時はかなり上げられたと思うし、そういったなかで何度か数少ないピンチをしのいで、ということはできていたと思います。そこはひとつの収穫として。ただ、後半立ち上がりの失点はよくなかったので、ああいう失点は防がないといけないし、立ち上がりで集中しようということは言っていたんですけど、そこでやられてしまったことは反省点として次はゲームで活かさないといけないなと思いました」

Q:コーチングに対して、周りの選手の反応はどうでしたか?
「言うことはやってくれました。イ ガンジンなんかも初めてでしたけど、彼も日本語が普通にわかりますし、コミュニケーションに関して彼は非常に能力が高いので、僕の指示に対して的確に動いてくれました」

Q:0-1でカウンターを受けた場面がありましたが、あの場面を振り返ってどうですか?
「ああいうシーンは多少、仕方ないなと。点が必要でしたし、高い位置で守ってる時にああいうシーンは絶対あると思いますので、そういうシーンで自分が防がなきゃいけないし、防ぐことでより攻撃的になれると思います。攻撃的な姿勢を貫くことが大事だと思うので、多少リスクを負っても、1対1のシーンがあっても、そこで防いで攻撃の後押しをしていければいいと思います」

以上