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【2010FIFAワールドカップ南アフリカ パラグアイ vs 日本】レポート:最後まで響いた決定力不足。PK戦の末、パラグアイに敗れ、ベスト8進出を逃す(10.06.30)

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6月29日(火) 2010FIFAワールドカップ南アフリカ
パラグアイ 0 - 0(PK 5 - 3)日本 (23:00/プレト/36,742人)

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全身全霊をかけた川島永嗣(川崎F)のダイブをあざ笑うかのように、カルドソのシュートがゴールネットを揺らす。祈るような思いで跪いていた日本代表の選手たちはその瞬間、崩れ落ちるかのようにピッチに倒れ込んだ。史上初めてベスト8進出を決めたパラグアイ代表の喜びとの対比が切なかった。日本代表のワールドカップが、終わりを告げた。

本大会も4試合目となると迷いはなかった。岡田武史監督は、4戦連続で同一のメンバーをピッチへと送り出し、ここまで作り上げてきた守備的な戦いを実践する。様子見のパラグアイ代表にとって最初のビッグチャンスは前半20分のこと。エリア内でスルーパスを引き出したバリオスがすばらしい反転を見せて川島との1対1に。決定的な場面となるが、ここは川島が体を投げ出してセーブする。

対する日本は、22分に大久保嘉人(神戸)からのパスを受けた松井大輔(グルノーブル)がダイレクトシュートを放つと、これがクロスバーを直撃。パラグアイ代表をあわてさせた。
前半の中盤頃から日本代表はパラグアイ代表に主導権を奪われる。しかしこれまでの3試合と同様に日本代表は強固なブロックを構築し、パラグアイ代表に攻め込ませる隙を与えなかった。そういう意味では、日本のペースに持ち込んだ試合だった。
日本が考える戦いにはなっていたのだが、それは必然的にチャンスの数自体が限られるということを示している。だからこそ、シュートは確実に枠に飛ばすべきだった。前述の松井のクロスバー直撃のシュートはもちろん、40分には本田圭佑(CSKAモスクワ)が松井からのパスを受け、得意の左足を振り抜く。しかし、これも枠をとらえることはできなかった。
前半から攻撃参加を見せていた闘莉王(名古屋)が振り返る。
「自分がセットプレーで2回くらい点とれていれば勝てた試合でした」
闘莉王は後半の63分、延長後半の112分の2度、FKを頭で合わせている。しかし、そのいずれも枠をとらえることができなかった。

岡田監督はデンマーク戦後に「いろいろな意味で世界との差があると思っています」と述べ、決定力に差があることを認めている。だからこそ「互角に攻め合ったらそこそこやります、うちの選手は」との自信を持ちながらもオープンに攻め合うことをせず、相手の攻撃を殺しつつワンチャンスにかける戦いを選択した。
岡田監督をして、日本代表を守備的に戦わせる要因となった決定力不足は、結局大事なこの試合で日本代表の足を引っ張る形となってしまった。それが日本代表の限界だといえばそれまで。ただ、守備的に戦いながらチャンスを作り出していただけに、悔やまれる120分間だったと言える。
岡田監督が切った1枚目の交代カードは65分の岡崎慎司(清水)。この交代采配を始めとし、中村憲剛(川崎F)、玉田圭司(名古屋)の投入について岡田監督は「交代に関しても点を取ることしか考えていませんでした」と話すとともに「リスクを冒してでも点を取ろう」と述べている。守る時は守る。ただし攻めに入る時はリスクを取る。そうやって結果を出してきた日本代表は、結局120分間で1点も奪うことができなかった。

PK戦は運任せの要素が強い勝者決定法である。結果的に駒野友一(磐田)が失敗することとなるが、彼のことを責めるのではなく、PK戦にまでもつれ込まざるを得なかった試合運びに、そして1点を奪えなかった攻撃にこそ原因を求めるべきであろう。もちろんそんなことは言われなくても選手たちはわかっている。チームとしての一体感が、彼らをここまで運んでくれたからだ。
遠藤保仁(G大阪)が、試合後に見せた涙の理由について「このスタッフとメンバー、選手、プレーできてよかったと思いますし、もう少し続けたかったというのが正直なところです」と述べている。また闘莉王も「最後こんな仲間とやれたことを、ほんと誇りに思います。このチームはずっとみんなの思いに残るようなチームだったんじゃないかと思います」とチームメイトとのことを口にしている。

今年に入り、日本代表は結果を出せなかった。高い目標を掲げることすらもバッシングの対象になりながらも、それでもチームが壊れなかったのは、強い結束があったから。ドイツワールドカップでの惨敗の経験は、今大会に少しは生かせたのかもしれない。
この大会の記憶は、次の大会にどのような形で生かされるのだろうか。4年後。サッカー王国ブラジルでの大会で日本代表はどのような成果を残せるのか。すでに次の大会に向け、スタートは切られている。

以上

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2010.06.30 Reported by 江藤高志
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