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【2010FIFAワールドカップ南アフリカ 日本 vs カメルーン】レポート:揺るぎない団結心が呼び込んだアウェイのワールドカップ初勝利。本田圭佑の決勝ゴールで貴重な勝点3を手にする(10.06.15)

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6月14日(月) 2010FIFAワールドカップ南アフリカ
日本 1 - 0 カメルーン (23:00/フリー/30,620人)
得点者:39' 本田圭佑(JPN)
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親善試合での4連敗に引き続き、ジンバブエとの練習試合でも無得点。そんな日本代表に対して、プレスやサポーターから厳しい見解が寄せられ始めていた。だからこそ、日本代表の内部状態が心配された。しかし、それは杞憂に終わることとなる。
彼らの固い団結心を示す実例の一つが、君が代を歌う日本代表に見られた。ピッチ上に整列した選手たちは互いに肩を組み合うのである。闘莉王の提案については、長谷部誠を通じて岡田武史監督に伝えられ、ベンチで君が代を歌う控え選手たちも肩を組むこととなる。

39分にこの試合唯一のゴールを決めた本田圭佑がベンチへと駆け寄った時、その本田をすべての控え選手が受け入れ、喜びの輪ができていた。本田は「(点を決めたら)来いよ、という話を(中村)憲剛さんからされていた」とその行動を話す一方、そんな本田の行動を見た長谷部は「あいつがああやってベンチに走って行ってくれると、チームとしてもまとまる。すごく思いやりのある、いいやつだなぁと思いました」と本田の行動を評価した。
呼びかけ人となった中村憲剛は「そういう絵ってすごいチームが盛り上がる。歴代のワールドカップで上に行くチームって、みんなああなるし、日韓大会の時も鈴木(隆行)さんが決めた後にベンチに行ったのを見ていて、すごくいいなって思っていた」と話した。
06年ドイツ大会での惨敗原因の一つは、チームの空中分解にあった。早い時点でレギュラーを固めたジーコ元監督の方針に対し、控え選手たちが反発。チームは敵と戦う前に内部崩壊していた。そんな4年前の経験があったからこそ、岡田監督は団結を重視した選手選考に徹し、その成果がカメルーン戦で出ることとなった。

ただし、試合内容は決してほめられたものではなかった。日本の生命線だったはずの前からのプレスはなりを潜め、セーフティーに最終ラインから蹴る場面が続いた。対するカメルーンもそんな日本の出方に合わせるように、スローな立ち上がりを見せていた。お互いに悪い試合の入りに対し、3万人を超えた観客も素直に反応。前半の早い時点からウェーブが起きることとなる。
ただ、日本代表の低調な戦いには意図が込められていた。その一つが右サイドの松井大輔をフル活用するということだった。それによって相手左サイドバックのアスエコットの攻撃参加を牽制し、それによってセンターフォワードのウェボへのホットラインを、そして結果的にエトーの攻撃力を封じることに成功する。そもそも低調な前半の戦いに関し、岡田監督は試合後の会見で「カメルーンをいろいろ分析したところ、やはりあまり前から行き過ぎると、向こうもガンガン来る展開になるだろう」と話し、意図的なものだったのだと明かしている。
おそらくは自分たちがイニシアティブを握り、相手にプレスをかけ続けてハイペースな展開に持ち込むことは可能だったのだろう。しかし、そうしたサッカーを日本代表は選択しなかった。プレスの掛け合いに持ち込み、打ち合いになった場合の決定力の差を考えたとき、それは決して日本にとってプラスにはならないとの判断があったのかもしれない。
改めて振り返ると、そもそも岡田監督は前日会見で「前半は0-0、0-1でOK」との発言を残している。つまり無理に前から行くことはせず、我慢を覚悟した前半だったのである。それによってカメルーンの攻撃性に歯止めをかけ、彼らを無失点に抑え込んだところまでは、まさに予定通りだった。そして何よりも、本田のゴールによって1点リードで前半を折り返せたことはポジティブな方向のサプライズだったのである。

1点を追いつかねばならないカメルーンは、49分のエトーを起点とした攻撃を皮切りに怒涛の攻撃を仕掛けてきた。端的なのがシュート数で、前半のカメルーンのシュートが3本だったのに対し、後半は倍以上の8本を放っている。交代采配も積極的で、63分のエマナの投入に続いて75分には一気に2枚を同時投入。ボール支配率でも日本を上回り、まさに力技とも言える攻撃を仕掛けてくるのである。
それに対して岡田監督は的確に1枚ずつの交代カードを切っていく。前半から右サイドで起点を作り、カメルーンの左サイドバックのアスエコットにフタをし続けた松井を69分に下げ、岡崎慎司を。同じくサイドでフリーランニングを繰り返した大久保嘉人に代えて、82分に矢野貴章を。そして88分には試合を閉じる目的で稲本潤一を投入し、最終的にその狙い通りの試合展開となる。

もちろん危ない場面がなかった訳ではなかった。試合終了間際の86分にはムビアのミドルシュートがクロスバーを叩く。後半ロスタイムにもピンチを迎えるなど、決して楽な試合ではなかった。その一方で、手薄な相手の守備陣をカウンターで攻め崩し、追加点を決めることもできなかった。
言い出せばいくらでも課題は出てくる。ただそれ以上に大事なのは、結果を出したという点である。内容で相手を上回りながらも敗れてきたこれまでの歴史を転換し、とにかく結果を先行させたのである。日本代表は親善試合での連敗記録を本大会で止め、アウェイのワールドカップ初勝利で勝点3を手にした。ミックスゾーンで見せた選手たちの喜びの表情は心地の良いものだったが、まだこれは最初の一歩に過ぎない。岡田監督の「今日の終了のホイッスルは、次のオランダ戦の始まり」との言葉を肝に銘じ、オランダ戦、デンマーク戦に向けて準備を進めてほしいと思う。

以上

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【SAMURAI BLUE(日本代表)試合予定】
■2010FIFAワールドカップ南アフリカ グループE
2010年6月19日(土)20:30(日本時間)/ダーバン
SAMURAI BLUE(日本代表) vs オランダ代表
※この試合はテレビ朝日系列、スカパー!、NHK-BS1にて生中継!

2010年6月24日(木)27:30(日本時間)/ルステンブルグ
SAMURAI BLUE(日本代表) vs デンマーク代表
※この試合は日本テレビ系列、スカパー!にて生中継!

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2010.06.15 Reported by 江藤高志
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