目前にまで迫って来たワールドカップ南アフリカ大会。世界が熱狂に包まれるビッグイベントがいよいよその幕を開けようとしている。そしてそれに挑む我らが日本代表は現地で最終調整を行っているが、とにかく選手たちにはプライドを持った勇敢な戦いを見せてもらいたいと思う。己の、日本の、そしてほとんどの選手が属するJリーグの誇りも胸に戦ってもらいたい。心からそう願うばかりだ。
しかしそうした気持ちがあることを宣言した上で言わせてもらうなら、「その代表の中に1人でも徳島の選手がいれば」という想いもよぎる。そうすれば徳島のファン・サポーターたちはいっそう日本代表への思い入れを高められるに違いないし、またこの4年に一度のサッカーの祭典をより身近に感じられるはず。どっぷりと感情移入して最上質の技と力が集う大会を楽しめるに違いない。
ただ、もちろん今回の大会についてはもうそれが不可能。それだけに「近い将来にはきっと」と次回以降への期待を持ちながらも少しばかり残念に感じていたのが正直なところであった。
が、そんな矢先に突然その男は表れた!6月4日、日本代表が行った大会前最後の強化マッチ、徳島と南アフリカの距離をグンッと近付けてくれる男がテレビ画面を通して目の前に姿を見せたのである。
セイドゥ・ドゥンビア。コートジボワール代表。2008年シーズン、約半年という短い期間ではあったものの徳島に在籍しチームの攻撃を牽引してくれたストライカー。
今でも徳島のファン・サポーターの脳裏にはそのプレーがハッキリ焼き付いていることだろう。徳島の地にやってきた彼は当初から目を見張るスピードをはじめ驚異的な身体能力を披露。リーグが始まると第4節からいきなり3試合連続得点もやってのけ、その力が非凡なものであることを常に示し続けた。そしてそれによりこの年5月のキリンカップサッカーで来日した母国代表に初選出。この時には「記念Tシャツ」が急きょ発売されるなど非常に盛り上がったのを記憶している─。結果的にはこの代表召集あたりから周辺が慌ただしくなり翌月の移籍(スイス・ヤングボーイズへ)となってしまったが、それでも彼が残してくれた様々な思い出は今も多くのファン・サポーターにとって色褪せない貴重なものであろう。
だからこそ、前記の強化マッチに彼が登場し「J2・徳島でも活躍した選手で〜」と中継で紹介された時、徳島の地で思わず「おー!」と頬を緩めた人は少なくないはず。そしてその声を挙げた人たちは、遥か1万数千kmも離れたアフリカ南端で開催され、なかなか身近には捉え難い世界規模の大会と自分たちとの距離が思いがけず近付いたように感じたのではないだろうか。
日本代表の選手ではない。が、ドゥンビアは徳島とワールドカップ南アフリカ大会を繋いでくれるやはり素晴らしい存在。だからこそ今回は多くの徳島ファン・サポーターが日本代表と同時にコートジボアール代表にも声援を送ることになるだろう。
以上
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2010.06.09 Reported by 松下英樹
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