今季から、熊本には新たな戦力が加わった。ポジションは、GKでもDFでもMFでもFWでもなく、EM。練習道具の運搬や管理、ウエアの洗濯などを吉本大輔マネージャーと共に担当する磧上(せきがみ)智志エキップメントマネージャー、20歳のルーキーだ。
昨シーズンまでは主に吉本さんがそうした仕事を担っていたが、今シーズンから(新卒で加入した選手を除き)練習着の洗濯などをチームが行なうことになり、仕事量が増えたのが新戦力を募ることになったきっかけ。数人の応募の中から、面接や現場での実習を経て適正を判断した末、磧上さんに白羽の矢が立った。
「現場だけでなく、表には出ない倉庫での仕事ぶりも含めて、黙々と地味な作業をできるかどうか、やる気を見るしかなかったですね。彼はサッカー経験もないから、用語やウエアの種類の説明も必要だったんですけど(笑)。まだ“やってほしいこと”との間にズレもありますが、黙々と真面目にやってくれているし、今まで1人でやっていた仕事を2人で分担できるという点だけでも助かってます」とは、先輩の吉本さんの弁。
練習などで実際の仕事ぶりを見ると、加入当初と比べて徐々に勝手も分かって来た様子。毎朝6時半に起きて8時には練習場に到着。練習の間も水の用意や道具の準備といったサポートを行ない、練習が終わればウエアの洗濯の合間に昼食をとり、乾燥させて整理し終えるのが17時前後。それから翌日の準備、試合の前日ならユニホームの準備など仕事はみっちりで、帰宅するのは22時頃とハードな毎日だ。だがこの仕事に就く前からロアッソ熊本が好きで試合を見にきていたというだけあって、チームの一員となった喜びを感じながら仕事に取り組んでいる。
「思った以上に大変ですけど、やりがいがあって楽しいです。試合でも一緒に戦っている感覚だし、勝った時にはやっぱり嬉しい。現状に満足しないで、成長していかないといけないなと思います」と磧上さん本人も話す。
チームの好調ぶりにどの程度の影響があるかはハッキリとは分からないが、少なくともサッカーに集中できる環境に近づいたことは確か。「シューズ以外は全部管理するようになったから、少しでもストレスがなくなったかなとは思います。選手も予想以上に喜んでくれているし、それが結果につながっているかと思うと嬉しいですよ。もっと選手が集中できるよう、より上のクラブの環境に近づけたらと思いますね」と吉本さん。「熊本にJリーグチームを」という県民運動のボランティアからクラブスタッフとなったこともあり、発足当時の環境を知るからこそ、その思いはいっそう強い。
2人の仕事ぶりは試合では決して表に出ないが、チームを支える欠かせない存在であることは間違いない。
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2010.06.07 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
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ルーキーのセッキー。仕事ぶりも徐々に板についてきた
練習後の後片付けもあり、グラウンドを後にするのはいちばん最後。新加入のターレス&ファビオとも、積極的にコミュニケーションを取るセッキー(左)&ヨッシー(右)
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