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【J2:第16節 大分 vs 東京V】レポート:明暗分かれたドローゲーム。攻撃的な東京Vがアウェイで勝点1を得る。(10.06.07)

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6月6日(日) 2010 J2リーグ戦 第16節
大分 1 - 1 東京V (13:04/大銀ド/10,281人)
得点者:34' チェジョンハン(大分)、52' 河野広貴(東京V)
スカパー!再放送 Ch182 6/7(月)前10:30〜
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今節も「まずは失点をしない」という試合の入り方で臨んだホームの大分は、自陣に強固な守備網を形成。東京Vのスピーディーな攻撃の推進役となるFW河野広貴と攻撃的MFの高木俊幸、菊岡拓朗に対して、常に中盤で数的優位をつくりターゲットとなる平本一樹やボランチとの連係を分断した。そして、ボールを奪えば、素早く森島康仁の高さかチェ・ジョンハンのスピードを生かすべく、前線へ大きく蹴りこむ。大味ではあるが「仕方ない」と皇甫官監督も苦笑いするしかなかった。「守備からビルドアップして攻撃に移るのが理想だが、(DF陣にケガ人が多発している)チーム状況を考える、まずは失点しないために守備から試合を進めないといけなかった」。この現実的な作戦が功を奏し、34分にはチェが個人で打開し、先制ゴールを叩き込む。ハーフウエーラインからドリブルをはじめ、4人に身体を寄せられながらも力強く突破し、ゴール右隅に流し込んだ。

追う東京Vは試合をコントロールしてはいるが、リトリートした大分の守備を崩す術がなく前半を折り返す。「勇気を持って1対1を仕掛け、スピードアップを図ろう」と川勝良一監督に送り出されると、スペースの空いたサイドを有効に使い、得点を予感させる攻撃を展開。さら積極的は選手交代を試みた指揮官の采配が試合を動かした。攻撃の圧が増すと、ホームチームのラインはさらに下がった。すると中盤に広大なスペースが生まれ、河野や菊岡がフリーでボールを受け、決定機を幾度もつくった。52分には後方からのロングフィードに飛び込んだ河野がゴールに流しこみ同点。その後も一方的に攻め込み、終始主導権を握ったが追加点は奪えなかった。ただ、引いた相手を崩すことは、どのチームでも苦手としていることで、「やられたという感じはない。自分たちのミスからのカウンターだったし、失点の場面以外はウチのペースだった。ここ数試合は先制されても、追いつき勝点を取れている。次は失点せずに勝点3をとれることを考えたい」と、試合後に土肥洋一が語ったように手応えを掴んだ試合となった。

一方の大分は、先に失点しない守備的な戦いで、前半に先制する理想的な展開ではあった。ただ、守る意識があまりに強すぎた。
「後半(守備ラインを)引き過ぎた。先制すると引くクセがある。守る意識が高く、ラインを下げてバランスが悪くなった。引くことも大事だが、我慢強く高くラインを保つのも大事だと思う」(高松大樹)
同点に追いつかれてからも低い位置にラインを設定し、ロングボールが主体となり拙い攻撃を繰り返した。ゴールの可能性を感じさせないまま時間だけが経過し、これで8戦未勝利。勝点3を取らないと、なかなか順位は上がらない。負けないサッカーでは目標の3位以内は遠のくばかりだ。

以上

2010.06.06 Reported by 柚野真也
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