5月30日(日) 2010 ヤマザキナビスコカップ
京都 1 - 0 名古屋 (14:00/西京極/16,017人)
得点者:38' 柳沢敦(京都)
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ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第5節は、京都が名古屋を下し、勝点を11に伸ばした。次節のF東京戦、引き分け以上で予選リーグ突破が決まる。
試合は、名古屋が橋本晃司を先発させ、吉村圭司をアンカーに配置。その名古屋が序盤からゲームを支配した。両サイドバックの攻撃意識が高く、京都は圧力をかけられる状態に。17、18分にはパスカットから、橋本、ブルザノビッチと立て続けにシュートを浴びる。
京都は、前線の守備においてボールを奪う意識が低く、名古屋ディフェンスのパス回しに後手を踏んでいたが、20分頃から、安藤淳、角田誠、水本裕貴、増嶋竜也、渡邉大剛らが盛んにコミュニケーションを取る様になり、守備を締め始めると、守りでリズムを取れるようになる。ラインを上げ、縦の柳沢敦、ディエゴにボールを入れる意識が高まり、38分、とうとうスコアを動かす。
森下俊から柳沢に30mほどの縦パスが送られると、柳沢がこれを胸でディエゴに落とす。ディエゴがリターンすると、柳沢が左足でボレーシュートを放つ。これがポストに当たりながらもゴールに吸い込まれ、柳沢の2試合連続弾で京都が先制する。
後半は攻める名古屋にカウンターの京都という図式になる。49分に安藤からディエゴ、最後は柳沢と繋いでシュートを放つなど何度か見せ場を作ると、名古屋もサイドからクロスを上げて巻佑樹の頭を狙う。73分には途中出場の名古屋・杉本恵太にヘディングシュートを打たれるも、これを水本がゴールライン上、ぎりぎりでクリアするなど粘り強い守備を見せる。
35分過ぎから京都は押込まれて上がれない状態が続くようになるが、西野泰正、片岡洋介を投入し、最後まで集中を切らさず守り切ってタイムアップ。
京都は今季初の無失点試合を演じ、西京極でとうとう名古屋に黒星をつけた。
試合後、名古屋・ストイコビッチ監督は「最後の20から25mぐらいのところでの決定力がなかった。アグレッシブさがもっと必要」とし、攻撃に「イマジネーションが必要」とも話した。
イマジネーションという点では、今日の試合は京都に軍配があがるだろう。
前半は名古屋に押込まれた京都。だが、攻撃の流れを掴み始めた30分頃から、京都は様々な攻撃を試みていた。水本は試合序盤から裏も狙っていたが、30分過ぎには渡邉よりも前にポジションを取ることもあった。安藤もディエゴを見つつ、1分以上ボールを繋ぐ攻撃の要になり、中村はドリブル、ワンツーを駆使してサイドを攻略。それぞれが、手探りという感はあったが色々と試していた。そういう中で、森下が一発でFWの柳沢に当てるというチャレンジがあったのだ。それが、柳沢の胸でのポストプレーと見事なシュートと重なって得点となったのだ。
対する名古屋はサイドにボールを集める意識が高く、そのためのコンビネーション力も高かったが、そこからのアイデアと個の力という点で爆発力はあまりなかった様に見えた。サイドばかりで縦へのパスが少なく、ブルザノビッチの存在感を感じられなかったのもそのせいだろう。
ただ、様々な攻撃を試みた京都は、名古屋に比べてミスが多かった。逆に名古屋はサイドを起点にするまではほとんどミスがなく、京都側からすれば、ゴール前へ送られ、ほんの一瞬でゴールを奪われる、という怖さは十分にあり、また、それだけのポテンシャルを秘めている選手が前線には揃っていたと言ってもいいだろう。
結局は、勝負は分かれたが、どちらのチームが優れているという問題ではなく、それぞれのスタイルがあって、それぞれにゴールを奪う可能性はあった、ということではないだろうか。
京都については、攻撃時のミスをどう捉えるかが今後、選手には付き付けられるだろう。先述した通り、攻撃のチャレンジ意識は見えてきたがそれに伴ってミスが多発した。
ミスを恐れてチャレンジしなければサッカーの面白さは大きく削がれるが、ミスになれば失点の可能性は一瞬にして高まる。今節も、得点シーンに象徴される様に、チャレンジが一つつながるだけでゴールへの道は大きく拓けていく。しかしミスは起こしたくない。京都の選手たちが、今の攻撃に対する自信と課題をどう考えるか。結局は普段の練習が問われていくだろう。それがまた、次節、そしてリーグにもつながっていくはずである。
以上
2010.05.31 Reported by 武田賢宗
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