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ヤマザキナビスコカップ特集ページ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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リーグは一時中断し、ヤマザキナビスコカップが再開する。予選AグループのF東京は、新潟と対戦する。ここまでともに1勝1分で並ぶ両者。予選リーグ突破には、重要な一戦だ。
日本代表が南アフリカW杯への準備期間に入り、代表選手、予備登録選手が出場できない。さらにU-19、U-21日本代表の遠征メンバーも不在となる。F東京は5選手(今野泰幸、長友佑都、石川直宏、徳永悠平、平出涼)に加え、キム・ヨングンが出場停止。GKを除く、フィールド登録の選手全員がベンチ入りする緊急事態だ。新潟は、大黒柱の矢野貴章、酒井高徳が不在。世代別の代表には、大野和成、木暮郁哉、加藤大を送り出している。互いに主力の穴を埋める選手の活躍が期待される。
新潟は今シーズンから黒崎体制へと変わったが、それまでの鈴木体制を継承している。シーズン開幕当初は苦しんだものの、ここ数試合で復調してきた。5月に入ってからは連勝を続けている。「(新潟は)ハードワークをするチーム。誰もさぼらないから、攻撃でも個の長所を前面に押し出せる」と、城福浩監督。マルシオ・リシャルデスを中心としたパスワークの中で、サイドからドリブル突破を仕掛けるチョ・ヨンチョルが攻撃にアクセントを加える。
城福監督は、チョ・ヨンチョル対策として椋原健太をぶつける予定だ。その出来が今節の勝敗に大きく関わってくるはずだ。
「ヨンチョルを抑えられれば、僕たちの攻撃も繋がる。自分の仕事もハッキリしている」(椋原)
椋原は昨シーズン、ヤマザキナビスコカップで出場機会を得ると、守備のスペシャリストとしてのポジションを確立した。今シーズンもその働きに期待がかかる。
F東京は特に最終ラインが、大幅に入れ替わる。先発出場が濃厚な高橋秀人は、出場すれば、今節プロ公式戦デビューとなる。「ここまでいろんな思いもあったけど、いざ、ゲームが近づいてくると、目の前の試合のことでいっぱい、いっぱい」と高橋。東京学芸大時代から特別指定選手としてF東京に練習参加してきたが、一度も公式戦のピッチに立つことはなかった。高橋はセンターバックでありながら、正確なフィードや、足元の技術を売りにしている。そのクレバーなDFがデビュー戦で目指すのは「がむしゃらに精一杯やりたい」と語る泥臭いプレーだ。「これもあれもになってしまうと、手一杯になる。落ち着いて自分のストロングポイントをだしていきたい」と、語った。
ベンチには新加入の幸野志有人が座るなど、若手の登竜門となっているヤマザキナビスコカップらしく、若手選手が多く出場する可能性もある。城福監督は、「チャンスを得た選手たちが血となり肉となるようなゲームにしたい。だからこそ、勝ちにこだわりたい。若いからという理由をエクスキューズにしたくはない。泥臭くてもいいから、意地を見せて欲しい。自信を持つか、どうかでレベルアップに繋がっていく。だから思い切ってやって欲しい」と話した。
連覇を目指すF東京にとって大きな試練だ。城福監督は「この状況は誰が見ても簡単じゃない。ただ、こういった状況はむしろポジティヴにとらえられる」という。試合は、明日14時、駒沢陸上競技場でキックオフする。
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2010.05.21 Reported by 馬場康平