スカパー！生中継 Ch363 15:00〜（解説：小倉隆史、実況：新夕悦男、リポーター：新井麻希）
--試合速報--
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
ワールドカップ前最後のリーグ戦。大宮は広島をホームNACK５スタジアムに迎える。現状を整理しておくと、大宮はここまで２勝２分６敗、勝点８で17位。監督交代という劇薬が効いて前々節の京都戦では開幕戦以来の勝利を挙げたが、続くアウェイの山形戦ではペースを握りつつも引いた相手を崩しきれず０−１で惜敗。順位は相変わらず降格圏内でまずは、ここからいち早く脱出したいというところ。対する広島は４勝３分３敗勝点15で７位。ただ、ここまではＡＣＬ参戦でハードな日程を強いられていたこともあり「ベストコンディションではないのかな？」というのが鈴木淳監督の印象。そのＡＣＬもグループリーグで敗退しており、ここから先はリーグ戦に集中できる状況が整ったところだ。
大宮は、鈴木淳監督就任からまだわずかに２週間強が経過したにすぎないが、練習などを見る限り少しずつ変化がもたらされているようだ。まず、練習の雰囲気が違う。メニューとメニューの間がスムーズに移行するようになった。以前であれば、その間水を飲み、会話を交わし、なかなか次のメニューが始まらず…というように見えた。仲がよさそうで良いムードではあるのだが、ピリッとした空気は薄かったものだ。だが、今は会話を交わしたり給水はあっても、だらっとした雰囲気だけが取り除かれたようだ。「私語を注意された選手もいる」と選手が明かすほどだ。
そして試合２日前、今節の対戦相手広島を想定して行われた紅白戦でのこと。広島選手のダミーをつとめる選手たちは、対戦相手と同じ背番号のビブスを着用して行われた。通常であれば、対戦相手と同じフォーメーションで、相手選手の動きを頭にインプットして行う程度。「そこまで細かく設定する紅白戦を始めてみました」と報道陣からの声に「意味があるんですよ」と、説明を始めた。背番号まで同じくすることで、視覚的に認識し、「セットプレー（でのマークも）もはっきりさせたいから」という意図を明確にしているのだという。
そして、全体練習が終わればすぐに、練習終了となる。その切り替えの早さはこれまでなかったもので、こちらも驚かされるほど。新たな風が吹いていることは間違いなく、これが結果に結びつく日も遠からず来るだろう。
肝心のその紅白戦のメンバーだが、これまでの先発メンバーと大筋は変わらず。ただ、ラファエルが先発組でプレーしており、先発復帰が濃厚だ。ＡＣＬの日程の関係上、前節山形戦からここまで10日以上空いたのだが、その間のトレーニングでは「どのセッションでもボールを動かして仕掛けることを入れた」（鈴木監督）そう。そのこともあってか、中盤でのパス回しに終始している印象も否めなかった。「やっぱり、ボールをまわすのは楽しい。主導権が握れるから。だから速い攻撃をどう入れていくかの判断が大事になってくると思う」と話すのは杉山新。これまでの経験に新たなトライが相まって成長となるのであれば、今はその過程に過ぎない。見る者とってはトライアンドエラーを認めつつも、勝利を求めたい難しい時期ではある。
広島は攻守において要であるストヤノフが練習試合でプレーしており、復帰の可能性も高くパワーアップして臨んでくるだろう。また、中盤のけが人も徐々に復帰していることも気になるところ。「パスも回すし、ビルドアップもうまいし、ここぞというところでスキをついてくる。プレッシャーをかけてくるというのではなく、リトリートしてブロックをつくって守ってくる。守備から攻撃に転じてくるときがチャンス。イージーミスをしないこと」と鈴木監督は話しており、攻守にスキをつくらないことが大事だ。
中断前最後のリーグ戦。勝利をつかみたいのはどちらも同じ。その気持ちが勝るのはどちらか、という熱い試合を期待したい。
以上
