![チケット販売はこちら チケット販売はこちら](/jsgoal_archive/images/icon_news_ticket.gif)
スカパー!生中継 Ch184 15:50〜(解説:田中真二、実況:篠田和之、リポーター:萬代裕子)
--試合速報--
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
ゴールデンウイークの4連戦を2勝2分と無敗で終えた栃木SCには今、追い風が強く吹いている。「上位に食らいついていくには、いい状態の時に勝つことが大事」とは“マジカルレフティ”佐藤悠介。今節、栃木はカターレ富山とのJ2参入同級生対決でホーム連勝に挑む。
気が付けば初勝利を挙げた第4節の大分トリニータ戦から栃木は「8戦負けなし」。負けない栃木を形作る土台となっているのが守備力だ。松田浩監督が目指す「ボールを中心とした守備組織」が根付き、ここ3試合は無失点と抜群の安定感を誇る。前節の横浜FC戦で先制弾を決めた杉本真は言う。
「0-0ならばどこかで点が取れるとプラスに考えられる」
無失点に抑えれば負けないという精神的余裕と自信。“無失点”がプレッシャーになることはなく、程よい緊張感を生み、結果として結実している。横浜FC戦の序盤はゾーンの間に顔を出されて手を焼いたが、焦れずに耐え凌いだからこそチャンスが巡ってきた。前々節の愛媛FC戦ではパフォーマンスが低かったにも関わらず、守備が機能していたからこそ勝点1を拾えた。堅守が自信を育み、芽生えた自信が守備の強度を増している好循環。守備と自信の相関関係こそが、栃木の最大の強みだ。
「もっと勝ちたいと思えることが強くなっている証拠。勝利数を増やしたい」(林祐征)
昨季の低迷からすれば現状に満足しても不思議ではない。だが、選手達の口からは「もっと勝ちたい」という勝点3獲得に向けた貪欲な言葉が数多く聞かれる。クラブ史上最高の7位という順位に関しても、「維持するために硬くなることはないし、そんな雰囲気もない」と米山篤志は言い、むしろ「前向きなモチベーションになる」と、さらなる高みを目指す上でポジティブな要素だと捉えている。隙や油断が入り込む余地はなさそうだが、指揮官は「8試合負けなしと言われ、メンタルバランスがどうなるのか」を今節のポイントに挙げた。己に打ち克ち8戦無敗のプレッシャーを乗り越えた先に、歓喜は手を広げてまっているはずだ。
6試合ぶりに勝利し、最下位からも脱出した富山。「ディシプリンが高くてビックリした」と松田監督が昨季の対戦時の印象を語るように、今季も全員が攻守にハードワークする姿勢は変わらない。2度3連敗を喫し、失点はリーグワーストの23。ただし、結果ほど試合内容は悪くない。泣き所だった得点力は苔口卓也と黒部光昭により増強され、JFL時代からの中核・朝日大輔はゴールとアシストを決めることで存在感をより強めている。前節は本来の4-4-2から3-5-2へシフトしたことが成功し、朝日と苔口の活躍もあり、ファジアーノ岡山を4-0で撃破。大勝の勢いそのまま今季未勝利、5戦5敗と不得手なアウェイでの勝ち星を狙う。
富山が3-5-2を敷いてくると予想し、栃木は今週のトレーニングで多くの時間を富山対策に割いた。当初は3バックに対して攻撃面で戸惑いが見られたものの、トレーニングを重ねることで「どうやれば相手が嫌がるのかが分かった」と、杉本は確かな手応えを得たようだ。「3バックに対してはサイドで数的優位が作りやすい。トレーニングのように上手く相手の穴を突きたい」と、ホーム連続ゴールの期待がかかる高木和正は攻略法を見出した。「(3バックに対して)慌てない、驚かないための準備。メンタルリハーサルのひとつ」と、入念な3バック対策について言及した松田監督。自分達のやり方を崩さないことが勝利への近道だが、相手のやり方を徹底分析して綻びを見逃さずに勝つ確率を上げることも怠らない。勝利を掴み取る準備は整った。
以上
2010.05.15 Reported by 大塚秀毅