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【J1:第11節 仙台 vs 名古屋】レポート:先制されながらも、プラン通りの試合運びを進めた仙台。最低限の対価だった勝点1が、最後にすり抜けていった。(10.05.10)

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5月9日(日) 2010 J1リーグ戦 第11節
仙台 1 - 2 名古屋 (13:04/ユアスタ/17,239人)
得点者:38' ケネディ(名古屋)、84' フェルナンジーニョ(仙台)、89' ケネディ(名古屋)
スカパー!再放送 Ch185 5/11(火)05:00〜(解説鈴木武一実況守屋周リポーター村林いづみ)
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前節は、シュート数こそF東京15−4仙台ながら結果はスコアレスドロー。守備陣の奮闘も目立ち、勝点1を「獲得」と評してもよかった。
だが今節はどうだろう。名古屋に左右サイドから押し込まれたものの、仙台もカウンターから効果的な攻撃を繰り出したことで、シュート数は仙台11−13名古屋。さらに決定機の数もほぼ互角だった。だが結果は仙台1−2名古屋。仙台は、少なくとも1は手にする権利があった勝点を、キープすることができなかった。

立ち上がりから目立ったのは、名古屋の両サイドバック。序盤は右の田中隼磨が頻繁にサイドを駆け上がり、名古屋の攻めのリズムを作る。さらに時間が経過すると、今度は左サイドバックの阿部翔平が高い位置取りから仙台を揺さぶった。名古屋が右でパスを回し、仙台の守備がボールサイドに寄ったところで左の阿部が、高い位置でボールを受ける。そこから「阿部選手は精度の高いキックを持っていて、そこから(仙台の左サイド)朴の裏に長いボールを出されるのが苦しかった」(阿部と同サイドで対した田村直也)と仙台の守備陣を苦しめるサイドチェンジのボールを幾度も供給した。
ただ、仙台にとってここまでの展開は、ある種織り込み済み。さらに押し込まれながらもゴール前ではブロックを固めるという守備は前節に一定の結果を出していたこともあり、ゴール前での危険な場面は思ったほど多くなかった。

そして仙台は攻撃でも改善を見せ、名古屋の隙を素早く突いて見せた。この日スタメンとしてピッチに送られた平瀬智行が、田中マルクス闘莉王、増川隆洋の名古屋センターバック2人との高さでの争いを回避しつつ、スペースへの走り込みと回りを活かすダイレクトタッチで仙台の攻めを加速させる。さらにボランチの永井篤志が、好調時に見せていたドリブルでの持ち上がりで、名古屋の中盤のアンカーであるダニルソンが埋めきれないスペースに飛び込み、じわりじわりと名古屋守備陣を苦しめた。
それに加え、元々名古屋は、攻撃に出た後に守備陣にスペースが空きがち(どちらかのサイドバックに加え、闘莉王もDFラインの前に出ていることもしばしばで、時折守備が2枚しか残っていない場面も)。その状況で仙台が高い位置でボールを奪うのだから、速攻も決まる。

38分、右からのクロスに競りにいったケネディをエリゼウ(病み上がりだったが、強さを買われてケネディへの対応を託されてのスタメン入り)が倒してPKを与えてしまい、これをケネディが決めたことで、仙台は1点のビハインドを追ってしまう。だがまだ最少得点差で前半を終えられたことで、仙台には反撃の余地が残されていた。後半に入り、仙台の攻撃はさらに加速。60分に投入されたフェルナンジーニョが、いまだ残る名古屋のスペースで巧みにボールを受け、積極的に仕掛ける。彼のキープが、前半は阿部の攻勢を受ける一方だった田村直也の攻め上がりも呼び込み、サイドのパワーバランスは変わった。一方、逆サイドでは関口訓充が、闘莉王をつり出しての1対1からチャンスを作る。名古屋も吉村圭司投入でダブルボランチとし、さらには途中投入されたマギヌンが再び負傷するという不運もあったが、代わって千代反田充を投入することで5バックとして、守備を固めに入ったのだが、流れを完全に止めることはできなかった。

84分、右45度でフェルナンジーニョがためると、右を駆け上がった田村へスルーパス。田村はゴールライン付近まで深くえぐった後、ゴール前が固められていることを冷静に判断して、マイナスの位置にいたフェルナンジーニョへグラウンダーのパスを戻す。フェルナンジーニョはキックフェイントを入れた後、右足でシュートを放つと、楢崎正剛の手をかすめたボールは左ポストを直撃した後、ゴールマウスに転がり込んだ。フェルナンジーニョ投入も試合前から予定として考えていたことを踏まえれば、ゲームプラン通りにもぎとった1点で、仙台は勝点を手にするか…に思われた。
だが、89分である。右を攻め上がっていた闘莉王がセンタリングを送ると、ファーポストにはエリゼウのマークを外したケネディが、ジャンプして待ち構えていた。打点の高すぎるヘディングがゴール左に決まって、名古屋は土壇場で再び勝ち越し。ロスタイムは5分あったのだが、名古屋はこれ以上ミスを犯すこともなく、また仙台にも反撃の余力はなかった。

「もうちょっとチームとしてやれるところがあったのでは」と、勝った側の楢崎が語るように、この日の名古屋はボールは回るものの、それに見合う攻撃の恐怖は、仙台の守備の前に発揮することができなかった。本文中で両チームについて触れている文章量が表しているかと思うが、プランとしては仙台のゲームだったのだ。
だからこそ、最低でも勝点1を、仙台は手にするべきだった。もちろん、あの同点弾後の勢いや雰囲気を思えば、勝点3を取りに行く判断自体は間違いではない。しかし最低限のリスクマネージメントがあったかと言われれば、こうした状況で良くありがちな「後ろは守りたい、前は攻めたい」という状況に陥っていたのではないか。
勝利が大きな自信になるのは確か。だが引き分けで我慢しながら、勝点を1つずつ積み上げていくのも、長い目で見ればチームの自信につながる。少なくとも「良い内容の『0』」よりは、得る物があると思われだけに、勿体ない一戦となった。

以上
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