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スカパー!生中継 Ch308 13:55〜(解説:山本昌邦、実況:西岡明彦)
--試合速報--
顔写真クイズ|皆の投稿で作るスタジアム情報
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直近の試合では終了間際に対照的な思いをしたC大阪と名古屋が25日、C大阪のホームである長居スタジアムで顔を合わせる。
前節、笑顔にあふれたのはC大阪。90分に1-1と試合を一旦振り出しに戻されながら、ロスタイム5分ギリギリでのMF香川真司のゴールにより、土壇場でJ2時代からのライバル・湘南を振り切って今季2勝目を挙げ、成績を五分に戻した。
もう一方、悔しさにまみれたのは、名古屋。17日の第7節で1-0とリードしながら、89分新潟FW大島秀夫に同点弾を許して勝点3獲得を逃すと、延期分の第4節が行われた21日には、88分、広島FW佐藤寿人のゴールの前に0-1と惜敗。2試合続けて最後の危険な時間帯に失点して勝点を失った。今節ではその悪いリズムを断ち切るべく、中3日で敵地に乗り込む。
C大阪は4月のリーグ戦2勝1分けと無敗を継続中。合間に行われたヤマザキナビスコカップ予選リーグ第2節新潟戦で0-1と敗れたことで、一時嫌なムードも立ち込めていたが、それも湘南戦の劇的勝利で一気に吹き飛んだ。その立役者は、やはり香川。4月だけで4ゴールを奪い、ここまで5得点はG大阪FW平井将生と並んで得点ランキングトップタイ。昨シーズンのJ2同様、8番の覚醒でチームに勢いが出てきたことは間違いない。「4月無敗とかだけじゃなく、ずっと勝ち続けて上位に行きたい」と意気込む若きエースは、「流動的な攻撃ができていけば、全然やれる」と、乾貴士、家長昭博とともに再び3シャドーの形で戦えるこの名古屋戦にも、自信と覚悟を持って臨む準備はできている。
そして、今節でのC大阪は前線にまた1つ、変化が生まれる。今週、ケガで別メニュー調整を余儀なくされたFWアドリアーノに代わって、FW播戸竜二が移籍後初めて先発のピッチに立つのだ。今年からチームに加わってまもなく、C大阪を引っ張る兄貴となった11番のプレーは、他の選手たちだけでなく、サポーターも、スタジアムをも活気付けるビタミン剤。「バンさんは前線で攻守において運動量があり、ボールも収められる。気を利かしてくれるのでやりやすい」(香川)と、イレブンの信頼も厚い播戸。「先発は久々だが、もう270試合以上出ているし、特に気負うことはない」と冷静さを保ちつつも、「難しいところは後ろの(香川)真司、(乾)貴士、アキ(家長)に任せて、自分の仕事ができるようにしたい」と、虎視眈々とゴールを狙っている。
対する名古屋だが、どうしても鍵になるのが、オーストラリア代表FWケネディの存在。広島戦では負傷のためベンチ外となったが、無得点に終わったことで、「ケネディの存在がどれほど大きいか、わかったと思う」と前線の軸が必要不可欠であることを、改めて認識していた。C大阪MF高橋大輔も「ケネディがいると、いないとでは、名古屋はまったく違うチームになる」というように、個人能力の高い選手が集う名古屋でも、194cmの大型FWはまったく異質な存在。この試合では第一にケネディの出場の可否に注目したい。そして、ケネディが出てきたときには、昨シーズン接触プレーで負傷を余儀なくされたDF茂庭照幸(当時はF東京)とのマッチアップも見ごたえがありそうだ。
また、C大阪と名古屋の対戦で見られる、もう1つの楽しみなマッチアップは、昨年まで大分に所属していた選手たちの対決。C大阪には家長、高橋、上本大海、清武弘嗣が、名古屋には金崎夢生が、それぞれチームの新戦力として活躍中(清武はケガで出遅れたが、今節ベンチ入りも期待される)。名古屋の顔となりつつある金崎については、「サイドの裏のスペースを与えるとすごく危険な選手なので、そこを与えずしっかり埋めていくこと。1対1でもじっくり対応して、プレーを制限すること。この2つを特に注意しながらやりたい」と、C大阪の高橋も、対戦自体は楽しみにしながらも、警戒している。前大分の選手の活躍度合いも、この試合のポイントになるかもしれない。
現時点では、C大阪が10位、名古屋が3位と、成績では名古屋が上回っているものの、今の流れはC大阪。果たして、今回の勝利の女神はどちらに微笑むのだろうか。ゴールを決めて雄叫びをあげるのは、香川か、播戸か、ケネディか、田中マルクス闘莉王か、それとも意外な人物か。おそらく、最後の最後まで、試合から目をそらすことはできない。
以上
2010.04.24 Reported by 前田敏勝