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【J2:第8節 熊本 vs 柏】プレビュー:首位の柏を迎える初の顔合わせ。熊本の本当の力が試される。(10.04.23)

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4月24日(土)J2 第8節 熊本 vs 柏(13:00KICK OFF/水前寺チケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch184 12:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:風戸直子)
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「なんで柏と試合するんだろうっていう感じ。熊本に来た当時から、“いつかは柏と(同じ舞台で)やるんだ”っていう思いはもちろんあったけど、それはJ1に上がった時だと思ってたから」
2005年のチーム発足時から指揮を執り、地域リーグからJFL、J2へと熊本を導いて来た池谷友良総監督GMは、土曜の試合を前にそう話した。

今節、勝点差3で熊本が首位の柏を迎える一戦は、序盤の上位争いを演出する注目のカードとなった。クラブとしても、そして一部を除く殆どの選手、サポーターにとって、首位のチームをホームに迎える事はあっても、3位というスタンスで戦うのはJリーグに上がって初めてのこと。“勝てば”、勝点で柏と並ぶという状況だが、そんな皮算用よりも、焦点としては果たして現在の力がどこまで通用するのかという一点に尽きる。

対する柏は、ここまで5勝2分とJ2で唯一の無敗を誇り、至上命題である1年でのJ1復帰に向けて好調、というより順当なスタートを切っている。その背景にあるのがGK菅野孝憲を中心にした強固なディフェンスだ。7節終了時点での被シュート60本は熊本と同じだが、近藤直也とパク・ドンヒョクのCBも安定感があり、ここまでわずか2失点はJ1を含めても最少の数字。これをどうこじ開けるかもポイントだが、「自分たちが運ぶ以前に相手からボールを奪わないといけない」と高木琢也監督が話すように、警戒すべきは正確な技術をベースにしたポゼッションから繰り出される攻撃。得点こそ9と決して多くないが、7試合で合計107本というJ2の中でも突出したシュート数がその力を物語る。攻撃が充実しているからこそ守備に回る機会が減り、それが失点の少なさにつながっていると言えるだろう。

特に、頻繁に絡んで起点となるだけでなく自らもゴールを狙い、現時点でチームトップの3ゴールを挙げているレアンドロ・ドミンゲスは、精度の高いプレースキックも併せ持つキーマン。ここ数試合前線でコンビを組む大津祐樹と工藤壮人は積極的に裏を狙って飛び出してくるし、両サイドバックも突破力を生かして高い位置まで顔を出すなど、「ゴール前に入ってくるバリエーションが多い」(原田拓)攻撃は、数的に不利な状況も打開できる怖さがある。加えて、戦列を離れていたフランサがすでに一部合流して、この試合で復帰するという見方も。来日して以来最高のコンディションという話を開幕前に聞いていたので、負傷で8週間の離脱というリリースを見た時には、この試合には間に合うまいと思った。「なんでこのタイミングで…」とも感じるのが正直なところだが、異次元と評されるマジカルなプレーを間近で見られる期待感も、一方ではある。そのフランサについて「先発にしろ交代にしろ、絶対出てくる」と高木監督は踏んでいて、「マンツーマンでつく、ぐらいに厳しく行かないとダメだろうね」と言う。

しかしいくら柏の攻撃が強烈でも、ベタ引きするわけではない。熊本もここまで失点5と守備は安定してきたが、ブロックを作ってがちがちに固めるのではなく、プレスとリトリートを組み合わせたもの。ただ大事なのはそのタイミングを共有して連動した対応をすること。「大津君とレアンドロをフリーにするとやられる」と原田は話し、紅白戦でも激しく球際に寄せていたが、前がプレスをかければ後ろも押し上げてコンパクトな陣形を保ち、中盤に自由を与えないよう早めのアプローチをかけたい。柏の中盤がボックスになることでできる両サイドのスペースでの主導権争いも鍵だが、ボランチとサイドハーフ、サイドバックが連携していい形でボールを奪うことが、流れを引き寄せるための条件となる。西弘則が決めた前節の先制点も、そうしたプレッシャーからの早い切り替えで生まれたゴール。高木監督も「切り替えとセカンドボールをどれだけ拾えるか。どんな相手でも、ポイントはそこしかない」と話す。

そして自身のキャリアで初めて“古巣との対戦”というシチュエーションを迎えるGK南雄太は言う。
「ここまでは、いい守備からいい攻撃というベースの部分ができている。五分で戦えれば終盤にもつながるし、勝てば自信になる。逆に通用しなければ、もっとトレーニングしなきゃいけないってこと。熊本の実力をはかるにはいい相手だし、いろんな面で経験になる試合。でも、こっちは失うものは何もないですから」。この言葉通り、選手たちは、この7試合でやってきたことをピッチで出すだけ。柏は全9点のうち半分以上の5点を最後の15分で取っている。チャンスを数多く作りながら決めきれていないという側面もあり、前半をゼロで抑えるプランを遂行しても、均衡した展開になれば終盤に動く可能性も十分。その点でも、残り15分を走りきるという今シーズンのテーマのひとつが試される。

ちょうど5年前の4月24日、熊本はチームが誕生して初めてのホームゲームを今回と同じ熊本市水前寺競技場で戦った。その時ピッチにいた選手は福王忠世と市村篤司の2人だけになったが、時を経て何かと所縁の深い柏をあの日と同じスタジアムに迎えるという点も含め、ひょっとしたらクラブ史に残るような試合になりはしないか、などと思っているのだが果たして―。

以上

2010.04.23 Reported by 井芹貴志
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