素晴らしいスタジアムの条件って何だろう？

人それぞれ基準は異なるが、私の場合は（１）スタジアムの利便性（２）ピッチとスタンドの一体感（３）スタジアムグルメのクオリティ（４）スタッフの態度（５）マッチデー・プログラムの充実（６）トイレへの配慮…などなど、採点項目は多い。

が、とかくポイント数が高いのはトイレである。トイレを見れば、そのスタジアムの水準がわかる。便座のフタが自動開閉であるとか、ウォシュレットや暖房機能が備わっているとか便器の優劣ではない。清潔感と温もりである。

手前味噌で悪いのだが、大分銀行ドームは最高級のトイレだと自負している。いつもキレイに掃除しているというのは当然のことながら、来場者へのおもてなしの心を大切にしているのだ。ボランティアの方々が毎試合、持ってきた花を活け飾ってある。その数53個。しかも、花はボランティアの方々が庭で育てたものばかり。花瓶は使用後のペットボトルとエコである。「試合日と開花日をピタリと合わせるのが難しんよ」と話すのは、８年間花を活け続けているボランティアの吉武八重子さん。近所の方の協力もあって、毎回花を欠かしたことがないそうだ。「いつもきれいなが花があって癒されるっち言われたんよ。そんなん聞くと止めるに止めれんようになった」と笑いながら語ってくれた。

試合を戦う選手、審判、サポーター、運営するボランティアの方たちなど、サッカーに関わるすべての人がサッカーを愛する心と思いやる心で、スタジアムの雰囲気がつくられる。どんな立派な施設があっても、そこが欠けてしまうと最高のスタジアムはできない、と改めて思い知らされた次第だ。

以上

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2010.04.10 Reported by 柚野真也