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【J1:第6節 広島 vs 川崎F】プレビュー:相性の面からもチーム状態も、厳しい今節を迎える広島。しかし、とんでもないドラマが起きるのが、広島vs川崎Fの歴史だ。(10.04.09)

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4月10日(土)J1 第6節 広島 vs 川崎F(14:00KICK OFF/広島ビチケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch308 13:55〜(解説:福西崇史、実況:八塚浩)
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ドラマティック・バトル。
これは、広島vs川崎Fを表現する言葉の、一つの例である。

昨年4月26日の「ビッグアーチ劇場」では、前半終了間際にミキッチが退場したにもかかわらず広島が1点を追いつき、引き分けで終わったものの内容で圧倒して川崎Fを震撼させた。「後半は自滅」という関塚隆監督(当時)の言葉が、川崎Fから見たこの試合を象徴している。

その6ヶ月後、10月25日に行われた「等々力シアター」では、川崎Fが7得点を叩き込んで激勝。川崎F1点リードの段階で広島が1人退場するという状況まではビッグアーチの時と同じ。しかもそこから、数的不利を感じさせない広島の攻撃に押し込まれる展開も似ていた。だが後半、前回の反省を活かして修正を施した川崎Fは攻勢を仕掛け、広島のミスを誘って次々に得点を重ねる。しかし、何度点をとられてもひるまずに攻撃を続ける広島の姿勢がある種の感動を持って捉えられ、専門誌や新聞のコラムで肯定的に取り上げられもした。

他にもある。2003年までさかのぼれば、広島のホームで2度にわたってロスタイムに得点し勝点1を川崎Fが強奪し、川崎Fのホームでも広島の連勝を10で止め、さらに最終戦でも川崎Fが勝利し広島のJ2優勝を阻止した。2006年の等々力で見せた、佐藤寿人のハットトリックを食らいながらもその度に追いついた川崎Fの粘り。2007年、川崎Fに3-0で叩きのめされ、J1・J2入れ替え戦出場が決まった等々力の昼下がりを、今でも広島サポーターは忘れてはいない。

こう歴史を述べていくと、読者の皆さんはおそらくお気づきになるだろう。
「広島は、川崎Fに勝っていないのか?」
広島の川崎F戦勝利は、2005年4月23日、広島ビッグアーチでガウボン・茂木弘人(現神戸)のゴールで川崎Fを突き放した試合までさかのぼらなければならない。2008年11月15日の天皇杯で広島は2-0と勝っているが、これが3年ぶりとなる公式戦での対川崎F戦勝利。リーグ戦では7戦連続、広島は川崎Fに勝てない。リーグ戦の通算対戦成績でも2勝6分6敗。平均失点1.93と、まさに叩きのめされているイメージがある。

上位進出・上位定着を狙う今季の広島にとって「打倒川崎F」は、やり遂げなければならないミッション。しかし、そのために必要な戦力が、なかなかそろわない。

青山敏弘は練習に復帰したものの、コンディションはまだまだ。股関節治療のため帰国していたミキッチが再来日したものの、まだ練習には合流できない。ヴェテランのストヤノフや中島浩司、他にも試合に出ている選手たちが故障を抱えており、本来なら休ませたい。

しかし、「試合に出ていない選手の中で『俺を出せ』とプレーでアピールしてくる選手がいない」とペトロヴィッチ監督は嘆く。今季の躍進の絶対条件である「若手の台頭」が現在はうまく運んでおらず、「選手を入れ替えながら春先の連戦を戦いたい」という指揮官の当初の目論見は、崩れたまま。「山形戦の時よりもチーム状態は上向いている」と指揮官は語っていたが、ベストからはほど遠い状況であることは間違いない。

一方、故障者続出という点では、川崎Fも同じ。特に、攻撃の大黒柱であるジュニーニョと中村憲剛の2人をケガで欠いてしまったことは、そのままAFCチャンピオンズリーグでの苦戦に直結してしまうほどの痛さ。ただ、同じく故障に苦しんでいた寺田周平やヴィトール・ジュニオールが復帰、また「ここのところ、チームとしての守備が安定してきている」とペトロヴィッチ監督が指摘するなど、チーム状態は上向きだ。

実際、多摩川クラシコでは攻撃的な時間帯と守備を意識してカウンターを狙う時間帯を使い分け、今季最高ともいえる内容で勝点3を手にしている。この試合で2点を叩き込んだ鄭大世、はまった時の破壊力は凄まじいレナチーニョなど個々の能力の高い選手は目白押し。何より広島戦4得点と「キラー」ぶりを発揮している黒津勝の存在も、広島には脅威だろう。ただ、広島にも公式戦14試合で9得点を記録している「川崎Fキラー」佐藤がいることを指摘しておきたい。

「互いの特徴がぶつかる、いい試合になる」とペトロヴィッチ監督は言う。それは、過去の広島vs川崎Fの歴史を考えても、期待していい。チームの現況は広島にやや厳しさが現れ、川崎Fにはポジティブな輝きが見えつつある。しかし、そんな展望など全く空しくしてしまうのがサッカーであり、広島vs川崎Fである。その本質を、忘れるわけにはいかない。

以上

2010.04.09 Reported by 中野和也
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