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【J1:第3節 山形 vs 浦和】レポート:終盤にかけて打ち合いとなった試合はヒートアップ!しかし決定力を欠き、山形ホーム開幕戦は浦和とドローに終わる。(10.03.22)

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3月21日(日) 2010 J1リーグ戦 第3節
山形 1 - 1 浦和 (13:04/NDスタ/19,021人)
得点者:30' エジミウソン(浦和)、58' 宮沢克行(山形)
スカパー!再放送 Ch185 3/22(月)19:00〜(解説:越智隼人、実況:小出匡志、リポーター:成田ひみこ)
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「前半、私たちがゲームをコントロールしていましたし、私たちがリードを奪えたのも妥当だったと思っています」
フォルカー・フィンケ監督はそう振り返った。エジミウソンが起点となりポンテが飛び出した立ち上がり2分のプレーはオフサイドとなったが、15分にはエジミウソンの仕掛けでコーナーキックを得ることに、16分には田中達也のパスカットからエジミウソンに渡り、マイナスのクロスを一度セットしたポンテがミドルシュート。18分には宇賀神友弥が2対2のまま強引にサイドを突破しクロスを上げるシーンも見られ、ボール保持率でも山形を大きく上回っていた。

しかし一方で、小林伸二監督も「今日はまずまずの入りができた」とホーム開幕戦の立ち上がりを評価する。北村知隆の仕掛けで得たフリーキック、続くコーナーキックで浦和ゴールを脅かしたあとはしばらくは守備に多くの時間を割いたが、前線からコースを限定しブロックの中に入ったボールにも素早くコースを切り、裏を狙うロングフィードへの対応も遅れずに対応した。徐々に両サイドバックが高い位置を取り出したが、クロスからのフィニッシュにはあと一歩。それでも、守備さえ安定すれば、少ないチャンスでも点を狙えるめどは立つ。

試合前、小林監督は浦和のプレッシャーは20分で収まると見ていた。その20分を超え、浦和が攻撃を急がずバックラインを中心にボールを回し始め、互にシュートチャンスが少ない、落ち着いた展開へと状況は流れていた。しかし、安定していたかに見えた山形に隙が生まれる。30分、下りてきたエジミウソンが左へさばき、ポンテのマイナスクロスを田中がシュート。キーパーがはじいたところに、この試合で右サイドバックに入っている細貝萌が突っ込んできたため、石井秀典が戻りクリアしたが、続く浦和の右コーナーキック。クリアボールを拾いいったんはマイボールにした山形だったが、浦和のプレッシャーを抜け出せず再び奪い返されると、ポンテが逆サイドのスペースへと展開する。中央から流れてそのボールを受けた細貝は戻ってきた秋葉勝にシュートコースを消されたが、選択したのは左足での角度のないクロス。前半からエジミウソンをハードマークしていた西河翔吾はこのときだけはエジミウソンのマークを離しシュートコースに入っていたが、結果としてエジミウソンにフリーでシュートを打たせることになった。

1−0とリードした浦和は、後半立ち上がりから田中に代えてエスクデロ・セロヒオを投入。浦和がボールを支配するなか、阿部勇樹がフェイントで相手をかわしてシュートを放ちGK清水健太に防がれるシーンもあったが、ここから流れは一気に山形へ。北村のクロスに古橋達弥が飛び込み、石川竜也の右コーナーキックにはファーサイドで西河がフリーになっていた。得点のにおいが結果に結びついたのは58分のフリーキック。選手たちが密集して流れ込んだゴール前に、古橋が蹴ったボールが落ちていく。合わせたのは古巣との対戦となる宮沢克行。ボールの軌道をしっかりと見極め、左足をミートさせた。山形にとっては昨季第30節・柏戦で挙げた決勝点以来の自力ゴールとなったが、そのときと同じ「古橋アシスト、宮沢ゴール」での得点となった。

山形はその宮沢に代えて今季初出場となる下村東美を投入。「点を取るために切ったカード」と言うとおり、カウンターで攻め込むシーンが増えていく。71分には3対2のカウンターのシーンでは佐藤健太郎を鈴木啓太がファウルで倒すしかないほど、足が止まり始めた浦和のスペースを突き続けた。浦和もその鈴木を下げて高原直泰を投入したことで、試合は打ち合いに持ち込まれる。81分にはエスクデロが右アウトに載せた至近距離のシュートが枠を外れ、85分には北村のピンポイントクロスを田代有三がヘディングで合わせたがキーパー正面。決め手は欠いていたが、いつ得点が生まれてもおかしくないほどのチャンスも両チームにあった。スタジアムの熱気も沸点に達したが、ロスタイムに浦和・阿部のヘディングがバーを直撃。それを拾った山形のカウンターでキム・クナンのヘディングがGK山岸範宏にはじかれると、試合終了を告げるホイッスルが鳴った。

先制しながらセットプレーで失点し、連勝はならなかった浦和のフィンケ監督は、「後半に入ってから20分間にわたって、私たちがゲームの流れをつかむことができない時間帯がありました」と同点に追いつかれるまでの流れを悔やんだ。また、山形のGK清水の好セーブはあったが、枠を外したり、枠に当てたりという決定力や、時間によって足が止まり相手にスペースを与える守備など課題は多い。次節も長居とアウェイが続くが、勝点3を加えてホームに戻りたい。

山形にとって、連敗をしなかったこと、昨年勝点を奪えなかった浦和に対し「うちもピンチはありましたけど、ひとつのパスだったり、ひとつの精度あるフィニッシュがあれば勝点3を取れた」というところまで追い込み、ホーム開幕戦で勝点1を奪ったことは大きな前進と言える。そして、試合の入りが改善されたことや、終盤には選手交代で下村やキム・クナンを今季初めてピッチに立たせることができ、さらに前節のような終盤の失点がなかったことなど、試合ごとにチームの方向性が整理されていることもはっきりと表現した。ベクトルは上向きだ。次節は鹿島戦。「強い相手にどれだけできるかチャレンジしていきたい」という小林監督の言葉が楽しみに感じられる。

以上

2010.03.22 Reported by 佐藤円
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