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スカパー!生中継 Ch180 15:50〜(解説:沢入重雄、実況:吉田太一 、リポーター:水谷陽介)
勝敗予想ゲーム20日13時締切! | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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2007年から2009年の3年間のリーグ対戦成績は、それぞれ1敗1分。すべてアウェイで敗れ、ホームで引き分けている。昨季の天皇杯4回戦では勝利しているが、名古屋にとって、磐田は紛れもなく苦手としている相手である。特にストイコビッチ監督就任後の2年間の戦いは、そのどれもが自滅の形で勝利を奪えないでいる。名古屋の『魅せて勝つサッカー』は、試合の主導権を握ってこそのもの。2010年の初対決では、ここ3シーズンで露呈してきた悪癖の解消が、第一の課題となる。
名古屋は前戦までとメンバーを変えることなく臨むことが予想される。開幕戦で26分間、2節で45分間と出場時間を延ばしてきたダニルソンだが、前節で右足首を負傷。この日もサブからのスタートが濃厚だ。その他の10名は現状では不動のメンバーといえる。阿部翔平、マギヌン、玉田圭司という左利きで構成される左サイドと、田中隼磨、小川佳純、金崎夢生という右利きで構成される右サイドのバランスも良く、時に前線が入れ替わることでつけられるアクセントも効果を挙げている。気がかりなのは、川崎F戦で一部不安定なプレーを見せていた守護神・楢崎正剛だが、1週間できっちり修正してくるだろう。
一方の磐田は開幕2戦で1敗1分と、今季はまだ勝利がない。連敗こそ避けたものの、安定したパフォーマンスを見せられていないのが現状だ。新加入のパク・チュホと、右サイドの駒野友一のサイドアタックは迫力満点だが、その能力を十分に引き出せているとは言いがたい。明るい話題は前節でエースの前田遼一が復帰したこと。イ・グノと新加入の荒田智之はともに裏に抜け出しての突破力が持ち味の選手だけに、前線で起点となれる前田の復帰は、それだけで攻撃面での改善が見込める好材料となる。
両チームの過去2試合の戦いぶりを考慮すれば、優位に立つのは名古屋で間違いない。磐田はサイドアタックこそ強力だが、そこに至るまでのビルドアップと、攻撃時のフォローアップに物足りなさが否めない。単発に終わることの多いサイドアタックが、名古屋の組織守備の前にどれだけ効果を上げられるかは未知数だ。確実なビルドアップとサイドと中央を問わない分厚い攻撃を展開する名古屋が、主導権を握ることは容易だろう。その攻撃に対する磐田のセンターバックが、不安定さを払拭できていないことも拍車をかける。
名古屋が最も注力すべき点は、好守のバランスである。相手の攻撃のキーマンであるサイドバックをけん制する意味でも、持ち前のサイドアタックは積極的に敢行すべきだ。しかし、そのフォローなどで前線に人数をかけすぎると、川崎F戦の二の舞になる。名古屋の4−3−3の弱点が、アンカーの横のスペースであることは全チームが把握している。このエリアをイ・グノや西紀寛など嫌らしいボールプレーヤーに使われると、失点の危険性は高まる。しかしDFのカバーリングで埋めようとすれば、川崎F戦のようなFKの与え方をしてしまう。そのため小川やマギヌンらの守備意識が、弱点を補強するカギとなる。
今季はプレシーズンマッチを含め、名古屋はいまだホームで勝利していない。前節の敗戦を受け、「次が一番大事な試合。ホームでまた失敗はしちゃいけない」と田中マルクス闘莉王は試合後に語った。優勝するにはホームでの勝点3は必須の条件。何より例年にも増して大きな声援を送るサポーターたちに、ホーム初勝利をプレゼントしたいところだ。
以上
2010.03.19 Reported by 今井雄一朗