スカパー！生中継 Ch183 12:50〜（解説：安井孝志、実況：牧内直哉 、リポーター：豊田麻衣）
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富山がホーム開幕戦で今季初勝利を狙う。逆転負けした初戦から中２週、仕切りなおして“躍進”への第一歩を踏み出す。大分は初めて乗り込む北陸の地で２連勝を飾りたい。
Ｊリーグ２年目の富山は「躍進!! さらに躍進!!」をスローガンに掲げ、「８位以内」に目標を定めた。初年度の13位を起点にし、停滞することなく将来のＪ１昇格につなげる、という野心を秘めている。ステップアップには「得点力アップ」が不可欠とし、新加入選手はFWを中心に９人を獲得。楚輪博監督は攻撃面を強調した「人もボールも動き、ゴールを目指すサッカー」というコンセプトを示し、キャンプからトレーニングを重ねている。
取り組みの成果は開幕の岐阜戦で確かめられている。前半33分、新加入FWの黒部光昭がFW石田英之の左サイドからのセンタリングに走り込んで先制点を挙げた。ニアポストにもMF朝日大輔が詰めていて相手DFを引き付けていた。ゴール前に複数人が一気に飛び込んでシュートを狙う、理想的なかたちによる今季１点目だった。
クラブのJ通算50得点まで、あと１点に迫っている。節目のゴールを決めることで、地元ファンに進歩した姿を示したい。
一方で初戦２失点の守りの修正を図った。同点に追いつかれて前がかりになったところをカウンターで切り崩された点を反省。焦りから攻守のバランスを失ったと総括して「『冷静にやるべきことをやる』ということを確認した」（DF西野誠）。
キャプテンのDF濱野勇気は「大分は強い。自分たちが１００％以上だして初めて結果がついてくる。昨年のように、がむしゃらにプレーしたい」と話す。昨季Ｊ１の強敵を迎えることも刺激となり、持ち味である粘り強い組織ディフェンスをみせてくれるはずだ。
大分は前節、富山が敗れた岐阜を３−１で下して８年ぶりのＪ２で１勝目を挙げた。韓国代表の20歳、MFキム・ボギョンは２戦で３得点と期待通りの働きをみせており、Ｊ２ファンが目を離せない存在になりつつある。経営難もあって主力の退団はあったが、残ったメンバーもFW森島康仁、DF菊地直哉、MF宮沢正史ら実力派ぞろいだ。Ｊ１昇格にはＪリーグからの融資完済が条件だが、選手たちは逆境をばねにあくまでも３位以内を目指す。チームの成熟度を上げていく過程で、今節はぜがひでも連勝を果たしたいところだろう。
富山が最も警戒しているのが、大分のスピーディーな攻守の切り替え。18日の練習では味方のセットプレーから反転速攻を受けた時の対応までを油断なくチェックした。楚輪監督は「Ｊ１で戦ってきた大分は、ホーム開幕戦に一番ふさわしい対戦相手。今季のチームと、これからやるサッカーをファンにアピールしたい」と決意を語った。19クラブの最後に迎える地元初戦で、あらためて富山の２年目がスタートする。
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2010.03.19 Reported by 赤壁逸朗
