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【キリンチャレンジカップ2010 SAMURAI BLUE(日本代表) vs ベネズエラ代表】プレビュー:小笠原を含む4枚の中盤の流動性がベネズエラ代表をどこまで押し込むことができるか。平山、徳永の戦術理解度も見てみたい。(10.02.01)

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2月2日(火)キリンチャレンジカップ2010 SAMURAI BLUE(日本代表) vs ベネズエラ代表(19:10KICK OFF/九石ド)
TV放送:フジテレビ系で19:00〜生中継
試合速報当日券発売ありSAMURAI BLUEサイトSAMURAI BLUE CROW プロジェクトファーストゴーラー予想投票
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1月29日に行われた鹿屋体育大学との練習試合において、小笠原満男(鹿島)が出色の仕上がりを見せる。まるで岡田武史監督に招集され続けてきた選手のように積極果敢なポジションチェンジを繰り返し、それでいてチームはまとまりを失わなかった。

その小笠原を含めた中盤の流動性を支えていた1人が稲本潤一(川崎F)である。遠藤保仁(G大阪)と共に中盤の底で睨みをきかせ、時に前戦へと顔を出した遠藤の穴を埋めた。もちろん自身の得意な形である前線への飛び出しも、状況に応じて披露するのである。この3選手に中村憲剛(川崎F)を含めた中盤の4選手が4選手ともボランチの適性を持つ事も、流動性を引き出す大きな要因の1つとなっていた。

中村はその小笠原とのコンビについて「(去年の)JOMOカップでもやっていますし、もっと良くなると思います」と発言しつつ「もっと1タッチ、2タッチでポンポンと繋ぎたい」とパスワークについての課題を口にしていた。4人が4人とも上手すぎるのである。ボールを持ててしまうから持ってしまう。そうやって持てているうちはいいが、ただ、やはりレベルが上がるにつれ、それだけでは厳しくなる場面が増えてくる。リズムよくつなぐパスワークについては意識してトライしてほしいと思うが、もっともっと高いレベルでの完成を目指してほしいところ。

中盤の課題については、小笠原が違う視点からの発言を残している。すなわち、狭い局面に集まり過ぎてはならないという点である。

「ショートパスだけだと相手に寄せられる。だからこそ寄せておいて、逆に振るパスも必要になる」

岡田監督と紅白戦のビデオを見ながら25分ほどの面談を行った事もあるのだろうが、それにしても、的確な指摘であろう。

1週間の合宿と29日の練習試合とを経て出た中盤の課題の1つとして、前述の通りテンポのいいパスワークと局面を打開するサイドチェンジの2点が上げられる。これらの問題を念頭に置きつつ、このベネズエラ戦では中盤の4選手の流動的なポジションチェンジによってスタジアムが沸き返る場面を期待したい。そしてこの中盤からフィッシュへとつながる場面が複数生まれる事を期待したいと思う。

攻撃陣に関しては、期待を集めながら代表入りした平山相太(F東京)の守備的な戦術理解度に注目したい。すなわち、「前で奪えるよう、後ろを気にしつつ取りに行きたい。頭の中では理解出来ています。あとはもっと反射的に、考えないで反応できるようにしたいです」と話す前線でのファーストディフェンスである。というのも平山は、シュート練習ではまだ、ミスした時の切り替えでタイミングの遅れが目立っているからである。岡田監督のコンセプトの肝は、ボールを失った瞬間の守備への切り替えにある。そしてその理解度がまだ足りていないという事を平山自身が自覚している。イエメンで見せた代表デビュー戦でのハットトリックという離れ業によって、その得点力にばかり注目が集まる平山だが、コンセプトを理解し実現できなければ代表定着はおぼつかない。レギュラーFWとしての立場は未だに固め切れていないが、出場機会が与えられた時にどれだけ攻撃的な守備を徹底できるのか、見てみたいと思う。

去年から見られた嘔吐感がこの合宿でも出てしまっている内田篤人(鹿島)については、出場が見送られる公算が高い。その内田に代わり先発のピッチを踏みそうなのが徳永悠平(F東京)である。レギュラーとして出場し続けてきた内田とは違い徳永の代表での出場機会は5試合にとどまる。さらにはフル出場の経験はゼロ。そういう面で周囲とのコンビネーションが気になるところだ。ただ、隣り合うポジションの中澤佑二(横浜FM)はその徳永がポジショニングやオーバーラップのタイミングについて試合中に質問してきていると明かし、自覚が芽生えているのではないかと指摘している。徳永自身も「とにかくしゃべってコミュニケーションを取るのが大事です。特にディフェンスなのでしっかりしたい」と話していた。

その徳永に関しては、長友佑都(F東京)との両サイドバックのバランスの取り方についても注目したい。ここまでの合宿を通し「(長友が上がった際には)中へと絞る(中央へとポジションを変える)意識を強く持たないとダメだと思いました」と話ており、クラブでの感覚との違いを消化しているように思える。代表定着のため、そうした守備時の約束事への理解は重要な要素であり、確認しておきたいポイントである。

日本代表と対戦するベネズエラ代表は、FIFAワールドカップ 南アフリカ 南米予選では10チーム中8位の成績にとどまり、本大会への出場を逃している。今回の遠征メンバーは大半が国内組で、その実力は未知数である。ただ、来日メンバーのモチベーションは高く、移動初日から練習を開始。来日2日目となる日曜日にはフィジカルと戦術練習を組み合わせた2部練習を行うなど試合に向けてコンディションを整えている。ほぼフル代表で来日し、08年に日本代表が日本国内で唯一敗戦させられたウルグアイ代表には及ばないまでも、それに準じる南米特有のスキルフルなサッカーで日本を追い込んで欲しいと思う。そしてそうした相手にきっちり勝てる強さを日本代表には期待したい。

相手がどこであろうとここまで積み上げてきた日本のサッカーを出すというスタンスに代わりはない。日本代表にとって2010年の国内初戦であり、それに続く東アジアサッカー選手権2010に向け内容のあるサッカーを見せてほしいところだ。

以上

2010.02.01 Reported by 江藤高志
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