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高木和正、栃木へ移籍。多くの岐阜サポーターがショックを受けたように、彼は岐阜サポーターにとって、戦力的にも、人間的にも必要な人材であった。プレー面は、総合力ではチームナンバーワンの安定感を誇り、数少ないパサーとして、貴重な存在であった。「和正さんは僕の動きを見てくれていた。裏へのパスもいい形で出してくれた」とFW西川優大が語ったように、彼の中盤での存在感は非常に大きいものがあった。

人間的には思ったことははっきりと口にしながらも、温和な性格で人望もあった。特徴的なのは、笑顔と会話のギャップ。童顔で優しい顔をしながらも、発言は辛口。お笑い芸人の猿岩石・有吉のような毒舌は、岐阜の名物でもあった。笑顔から放たれる毒舌。しかし、それでいてまったく嫌味がない。まさに彼のパーソナリティーを現している。

そんな彼が栃木に移籍した。彼は岐阜を愛していたが、現実は難しかった。岐阜にとっては彼の離脱は大きな痛手だが、彼が悩んだ末に出した結論であることを知っているだけに、同時に新天地での活躍を願っている。彼に与えられた新背番号は10番。移籍加入し、いきなりチームのエースナンバーを背負うこととなった。これだけ大きな期待を集めていることを痛感すると同時に、彼の実力を考えたら、それだけ期待をかけてもおかしくなかった。

抜群のボールキープ力と、突破力、前述したように正確なパスは、栃木の攻撃に間違いなく違ったアクセントを加えてくれるはず。栃木はブラジル人を含め、多くのFWを獲得しただけに、彼の振るうタクトがいかに彼らの力を引き出すかが、非常に楽しみである。それ以上に笑顔の毒舌が、栃木でも見られるかもひそかな楽しみである。

『岐阜のポニョ』から『栃木のポニョ』へ（どうしてあだ名がポニョなのかは、本人に聞いてください・笑）。愛すべき毒舌家は、黄色いナンバー10として、栃木のピッチで華麗に舞ってくれるだろう。

以上

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2月27日（土）13：35／国立
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2010.01.29 Reported by 安藤隆人