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ルーキーイヤーだった昨季、新加入会見でいきなり「目標は51試合全試合フル出場」と言い切ると、実際に開幕戦から見事に先発を勝ち取り、第17節まで先発フル出場を実現してみせた。惜しくも第18節の途中交代で目標達成の夢は断たれたが、その後もほとんどの試合で先発出場し続け、90分間プレー。終わってみると、51試合中チーム2位の46試合に出場（うち、45試合が先発）、プレー時間では堂々のチームトップと、年間を通じてチームに貢献した。

最大の魅力は、何といっても豊富な運動量だ。ゲーム終盤になっても衰えないスタミナは、Ｊ１の高いステージでこそより生きるはず。その自慢の武器をチームの勝利にどう直結させるかが、彼のこれからのテーマとなるだろう。また、クロスの精度も高く、渡邉千真という屈指のターゲットマンを得たことで、より効果を発揮するに違いない。

プレー面以外でも、進んでのファンサービス、丁寧なマスコミ対応など、一人の人間として非常に礼儀正しく、好感が持てる選手である。日々の練習後も、最後までグラウンドに残ってボールを蹴り続ける努力家でもある。こうした真面目な姿勢は、きっと横浜FMのサポーターからも広く支持されるはずだ。

ところで、東京Ｖでの一年間はサイドバックとしての出場が主だったが、実は藤田の最も好むポジションは「ボランチ」だという。昨季第9節・甲府戦（4/19）後半途中、チームのアクシデントから、急遽ボランチに入るチャンスが到来。それまで練習でも一度も試していなかったが、かねてから「いつでも（ボランチとして）出られる準備はしている」と言っていただけあり、そつ無くこなして見せた。試合後、「ようやく叶いました！」と、とても嬉しそうに語っていたのが印象に残っている。

憧れのＪ１、横浜FMでの当面の目標は、まず定位置確保だろうが、東京Ｖではあまり機会がなかった藤田こだわりの「ボランチ」で活躍する姿を見てみたいと、密かに期待している。

以上

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2月27日（土）13：35／国立
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2010.01.29 Reported by 上岡真里江