本日、岐阜県内にてFC岐阜の倉田安治新監督の就任会見が行われました。会見での倉田安治監督のコメントは以下の通りです。
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●倉田安治監督:
「皆さん、こんにちは。今シーズンFC岐阜の監督を務めさせていただきます、倉田安治と申します。よろしくお願いします。
指導者というのは指導理念があると思いますので、それをいくつか話させていただきます。まず当たり前のことですが、最善を尽くしたいと思います。厳しい環境の中で、クラブの経営をされて、一生懸命頑張ってきてくださった皆さんの期待に応えられるように、ベストを尽くして頑張ります。努力、情熱すべてを注いでやっていきたいと思います。その上で多くの方、クラブ内外の方、サポーターの方、メディアの方々と、信頼関係を築けるように、しっかりとコミュニケーションをとってやっていきたいと思います。
具体的なサッカーに関しては、ゲーム作り、チーム作り、選手作りに対しては、はっきりしたコンセプトを出して、方向性を持ってやっていきたいと思います。ピッチの上のみならず、Jリーグのもう一つの意味合いである街づくり。サッカーというスポーツを通じて、夢と希望を共有するという街づくりに対してもいろいろ共有していきたい。
プレーヤーに求めるのは、戦いですから、自分自身との戦いに負けないこと。それが出来たら、喜びを持って楽しくやっていこうというのを伝えたいと思います。いずれにせよ、何らかの成果を成し遂げたいと思っておりますので、1年間どうぞよろしくお願い申し上げます」
Q:Jリーグでの監督は初めて。クラブのこの厳しい状況で決断された理由は何でしょうか?
「まず監督を務めるときは、やはり監督を決める人との関係が重要。今西和男社長との関係が大きい。まず自分自身も監督としてのスタートを切りたいと考えていて、今西社長と会いました。そこで岐阜の現状を聞きました。厳しい環境の中というのは聞きました。でも、それ以上にビジョンをしっかりと説明してもらって、ビジョンがあれば何とかなる。その面でも共感をして、それで自分自身が監督するのを決めました」
Q:目標は?
「3年後にJ1です」
Q:J2の2年目で非常に若いチーム。若いチームの中心をどう捉えていますか?それをどうすればレベルアップできると思っていますか?
「ちょっと学術的になるかもしれませんが、ティーチングとコーチングがありますよね。最近は自分で考えることが指導の主流になっています。ただ、自分で考えるには、自分で考えるところまでいかないと、難しい面がある。知る、分かる、出来るというがあって、ティーチングの重要性がある。教えるべきところは教えて、分かるようになって、出来るようになっていく指導が必要かなと思っています。経験ある選手に対して指導者が教えることはあまりないんですよね。でも知らないプレーヤーには教えることが重要になってきます」
Q:コンセプトという面で、昨年まで松永英機監督が3年間やってこられました。前チームの基盤にプラスしていくのか、全く新しいサッカーにするのか。どちらでしょうか?
「松永監督に限らず、どんな指導者でもチームに残しているものがある。それをリスペクトしていくのが自然だと思います。その上で高い位置からプレスを仕掛けるとか、攻守の切り替えを早くするとか、現代サッカーでは基本的な部分なので、そこは同じですね。ただ守備の仕方は変わると思います。基本的にはマンツーマンだったと思います。マークの受け渡しを含めてマンツーマンから、ゾーンディフェンスに変わります。ボールに対して形を作るというディフェンスに変わります」
Q:指導方針の中で、影響を受けた監督とか、好きなチーム、スタイルなど具体的なものはありますか?
「いろんな指導者の影響を受けます。実際に付いてきた指導者が基本的に3人います。1人は福岡のときにパチャメさんがいました。彼は1986年のアルゼンチンがマラドーナを擁してワールドカップ優勝したときのビラルド監督のコーチだった人で、その方と2年間一緒に仕事をして、サッカーのディシプリンの面とか、攻撃面の影響はすごく大きく受けました。また、守備の面がクラシックだったので、フランスのボルドーにサッカーの勉強に行って、ボー監督に付いて、守備面の指導をいろいろ教えてもらいました。彼からも影響を受けました。また栃木で監督をしている松田浩監督とは年齢も近いですし、本当にいろんな提案をさせてもらった。福岡でも神戸でも共にチームを作ってきたという自負がありますので、いろんな意味で影響を受けています」
Q:昨年のチームの情報はあるのでしょうか? 個々の選手の特長などを掴んだ上で、これからのチームを見るのか、それとも逆に情報を入れないでチームを見ていこうとしているのか。どちらでしょうか?
「昨年の岐阜の試合で、ライブで2試合、ビデオで見たのは3試合。テクニックだとかインテリジェンスとかパーソナリティーとかは、一緒にやっていくうちに理解していくもの。ある程度のイメージはありますが、それは一緒にやっていくうち、もっと深く理解していきたいと思います。ポジションに対しても適正を見出していきたいと思います」
Q:監督をやりたいという気持ちになった理由と、自分の信条、座右の銘などがあれば教えてください。
「監督は夢としてありました。準備が出来たなという感じがあったんです。アクションプランを自分なりにまとめて、それでいろんな人に理解してもらおうと自分で動きました。座右の銘としては、言葉はその都度変わります。今この瞬間は前進し続けること。それですね」
Q:岐阜のチームのイメージは何でしょうか?
「ひたむきなチームだなと思いました。最後まで力を抜かない。中盤にうまい選手が集まっているなと思っています。基本的なコンセプトはプレーヤーによって変わるのではなく、指導者の中のコンセプトとして変わらないようにしたいです。そのコンセプトにおいて、どういうシステム、ポジションがいいのかは変わってくると思います」
Q:オファーがあったとき、すぐに二つ返事したのでしょうか?
「迷いはなかったです。今西社長との関係が大きくて、こちらからもプレゼンテーションさせてもらったし、最初に声をかけてくれたので、それ以上他のチームとの交渉はしませんでした。経営的なビジョンの説明を受けて、それで決めたところもある。プレーヤーは昨年12位で、今年はどれくらいの順位が適当かを聞いてみたいですね」
Q:キャンプではどのようなメニューを考えていますか?
「2週間くらいはフィジカル中心ですね。ちょっとしたレポートは出してもらおうと思っています」
Q:個人的な目標は何でしょうか?
「個人的には昇格争いに絡みたいですね。昇格するには、まず昇格争いをすること」
Q:昇格争いに絡むために必要なものは何でしょうか? 上昇気流の中での就任はいかがでしょうか?
「責任を感じています。プレッシャーも感じています。昇格するチームは下位に取りこぼさないことですね」
Q:岐阜という土地のイメージはあるでしょうか?
「静岡出身なので東海地区で遠くない感じはしましたが、静岡のときは特にイメージはなかった。飛騨高山とか白川郷のイメージが強い。少し関わってみると、岐阜城、織田信長、天下統一の起点となって、歴史ある土地。少し地味な感じは否めない。でも岐阜のJ1昇格は岐阜県にとってすごく大きなことになると感じています」
以上
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