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【J2日記】愛媛:それぞれの道。【千島徹・青野大介】(09.12.08)

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(C)近藤義博

ファン感謝祭の最後に、選手・監督とボランティアスタッフで記念撮影。長かった2009年のシーズンが幕を下ろした。

(C)近藤義博

ホーム最終戦でゴール裏をあとにする千島選手。惜しまれながら、現役を退く決意を固めた。

(C)近藤義博

ファン感謝祭の受付で出迎えてくれたオ〜レくん、たま媛ちゃん、伊予柑太のぬいぐるみ。クリスマスバージョンが年の瀬を感じさせる。

長かったJ2リーグ戦の51節も、終わってみればあっという間。その最終節、仙台戦が行われた翌日には、アウェイから帰ってきたばかりの選手も交えてファン感謝祭が行われました。サポーターにとっては、選手たちと接することができる今季最後の場。当初募集していた300名を超える400名以上のサポーターが参加し、選手たちと一緒にゲームをしたり、あるいはサインを求めたり、今シーズンを締めくくる楽しいひと時を過ごしていました。

そしてエンディングでは、ホーム最終戦で引退セレモニーを行った千島徹選手がサポーターに改めて感謝の気持ちを告げました。愛媛のJ初年度、2006シーズンの途中に加入した千島選手。その後の3年半で公式戦46試合に出場、2得点をあげたものの度重なる怪我に悩まされました。それでも、その数字以上にサポーターの記憶に残る存在であり、多くのサポーターに愛された千島選手。だからこそ、の出来事だったのは「粋な演出をしてくれて幸せだった」と振り返ったホーム最終戦、引退セレモニー後のことでした。スタジアムを後にする千島選手のために、ゴール裏から流れてきた曲は大好きな寅さん「男はつらいよ」の主題歌だったのです。
「新しい世界で愛媛に恩返しをすることが目標」―そう語り、千島徹は次の道を歩み始めました。

さらにファン感謝祭に話を戻すと、続けてサポーターに別れを告げたのが青野大介選手。今季の第9節・草津戦では得意のミドルシュートを決め、3日前に生まれたばかりの長女に捧げるゆりかごパフォーマンスを披露しました。その後も低迷するチームを、怪我を押して支え続けていただけに、最終節・仙台戦の前日に発表された引退の一報は残念でもありました。ファン感謝祭の花束贈呈では、奥さんとお子さんと一緒にサプライズゲストとして、地元愛媛でサッカースクールのコーチを務めるお父さんも登場。その挨拶では「プロ生活の最後に地元でサッカーができて嬉しく思う」と語った青野選手。愛媛FCユースから羽ばたき、G大阪をはじめ神戸、新潟と渡り歩いた苦労人の最後に辿り着いた場所が愛媛であったことは愛媛のサポーター、サッカー関係者にとっての幸せでもありました。
「クラブに残って愛媛FCのために、愛媛のために頑張っていきたい」―そう語り、青野大介は新しい道を歩み始めました。

次々と訪れる別れの時。どのクラブのサポーターにとっても一抹の寂しさが残る季節ではありますが、これも新しい道の始まり。それぞれが、次の目標に向かって歩みを始める瞬間でもあるのです。

以上

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2009.12.08 Reported by 近藤義博
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