12月5日（土） 2009 J2リーグ戦 第51節
富山 2 - 0 岡山　（12:34／富山／5,406人）
得点者：65' 朝日大輔（富山）、79' 長山一也（富山）
スカパー！再放送 Ch185 12/7（月）08:30〜（解説：安井孝志、実況：牧内直哉、リポーター：豊田麻衣）
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●手塚聡監督（岡山）：

「今季最後のゲームで、両チームともに久しく勝ちがなく、結果がほしかった。前後半ともに富山に試合を支配されてしまい、今季テーマに掲げてきたサッカーがほとんどできないまま終わってしまった。」

Q.できなかったことを具体的に教えてください。そして原因は？
「前節の甲府戦の内容は悪くなかったが、それを何試合も継続することができない。本当の力になっていない。相手に対するプレッシャーやアプローチが弱かったし、前半は無失点だったが何度も決定機を作られてしまった。守備での厳しさがないと、このチームは機能しない。少し後手を踏んだり、マークがルーズだったり、アプローチが弱かったりするとボールも奪えない。よい攻撃につながる守備ができなかった。」

Q.ハーフタイムに妹尾選手を交代した理由は？
「本来の妹尾に期待するプレーがほとんどできていなかったので早めに交代させた。」

Q.選手交代のタイミングが遅かったが、０−０の時点で前線を厚くする方法もあったのでは？
「三木、武田をどういうかたちで起用するか、人を代えるか、ツートップにするかを考えていた。交代の前に少しリズムがよくなったので少し様子をみた。全体的に全員のパフォーマンスがよくなかったのも事実。誰と誰を代えるかを考え、最終的にはツートップの中盤ダイヤモンドにした。喜山を交代させる方法もあったが、残してワンボランチにして点を取りにいくことを選んだ。」

Q.今季51試合を戦い終えての感想は？
「チームは良かったり、悪かったりのいろんな要素があり、51試合の長いシーズンを戦ってきた。第２クールの終わりの夏場に連続して勝点が取れていたころ、選手も我々も手ごたえを感じていた。そのパフォーマンスをキープできず下降線をたどったというのが全体を通しての印象。」

Q.最下位という成績についてはどうか？
「勝てば他力だが17位の可能性もあった。51試合戦った結果として、しっかりと受け止めたい。」

Q.このチームの今後の課題は何か？
「来季の監督の考えでサッカーをし、選手を起用するだろう。言えることは、全員がもう少しクオリティーを上げないと難しいということ。」

Q.最終戦で気持ちが入っていたはずなのに自分たちのサッカーができなかったのはなぜか。技術面か精神面か？
「それは選手に聞いてください。僕はメンタル面だと思う。守備のアグレッシブさとかが足りなかった。」

Q.けが人もあったが今季の誤算は。そしてベストゲームを挙げてください。
「けががあっても代わりに出てくる選手を日ごろのトレーニングの中で育てて全体のレベルが落ちないようにすることが長いリーグ戦では必要。けがや出場停止は、どのチームにもあることで、理由にはならない。（ベストゲームは）第２クール最後の甲府戦。選手がやろうと思ったことを90分間やって勝ったゲームだった。」

Q.きょうも多くのサポーターが岡山から駆け付けた。監督を務めた３年間を振り返っての感想は？
「ファジアーノ岡山の存在さえ知らないところからスタートし、地域リーグも初めての経験だった。その中で、クラブも、選手も少しずつ成長している。サポーターの声援が、勇気づけてくれた。多くの人の本気さというか、フロント、サポーターをはじめチームを支える人の輪が、１、２、３年目と広がっていっていることを実感している。
簡単にビッグクラブになれるわけでも、成績を上げられるわけでもないが、岡山は目標に向かって進むシビアな部分をもちながら、確実にやるべきことをやれているクラブだから、今後も応援し、サポートしてくれる人が増えていくと思う。今年、Jリーグに入ったクラブだが、長い目で見たときに、５年、10年先になるかは分からないが、しっかりとポリシーを持って「ファジアーノ岡山は、こんなクラブなんだ」と、他のJクラブやサッカー関係者に対して発信できるようなクラブになると思っている。そういうクラブの監督を務めることができて本当に幸せだった。
勝負の世界で１、２年目は勝つ試合が多くて、昇格も２度経験できて幸せ過ぎ、うまくいき過ぎぐらいだった。今年の成績は悪いが、それでもサポーターやスポンサーのみなさんがネガティブに捉えていないことが救い。未来に期待しているからだと思う。ひとつの区切りとして、J2まできた今季で辞めることにした。３年間、本当によかったです、岡山。」

以上