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【J1:第33節 名古屋 vs 山形】レポート:自力でのJ1残留決定を目論んだ山形は実力差の壁を越えられず。名古屋は久々の“らしい”サッカーで、ホーム最終戦を完勝で飾った。(09.11.29)

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11月28日(土) 2009 J1リーグ戦 第33節
名古屋 2 - 0 山形 (14:03/豊田ス/15,071人)
得点者:11' 小川佳純(名古屋)、76' マギヌン(名古屋)
スカパー!再放送 Ch186 11/30(月)05:00〜(解説:森山泰行、実況:尾原秀三、リポーター:吉田太一)
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今年3月のアウェイでは豪雪が隠した実力差が、今回は試合結果にそのまま反映された。山形は勝てばJ1残留を自力で決められる一戦とあってモチベーションは十分だったが、ベストの陣容を揃えた名古屋の前に手も足も出ない内容に。名古屋は実に“らしい”勝ち方で、アウェイでの借りを返してみせた。

楢崎正剛、マギヌン、玉田圭司、ケネディと負傷者が続々と復帰を果たした名古屋は、さらに布陣を4−3−3へと変更してホーム最終戦に臨んできた。3トップはケネディを頂点に、左右のウイングを玉田と小川佳純。中盤のトライアングルはアンカーに吉村圭司、インサイドハーフにブルザノビッチと中村直志が起用された。ベンチに吉田麻也、マギヌン、三都主アレサンドロを置く余裕の布陣は、この終盤にきてチーム力が再び充実してきた何よりの証拠だ。

対する山形は控えに山田拓巳、太田徹郎、廣瀬智靖と20歳の選手を3名も入れ、21歳の坂井将吾も含めベンチメンバーに若い選手を並べてきた。スタメンこそ前節からひとりを入れ替えただけだったが、小林伸二監督が「コンディション不良とケガ人」を理由に苦笑する台所事情は、選手層の面で一抹の不安を抱えるものではあった。

キックオフと同時に主導権を握ったのは名古屋だ。4−3−3は普段の4−4−2よりもさらにサイドを幅広く使うフォーメーション。インサイドハーフが積極的にボールを引き出し、ウイングの2選手とともに流動的なポジション取りで山形守備陣を翻弄した。「取りどころがはっきりできなかった」と山形の小林監督が苦慮した高いポゼッション力は、守備面でも高い位置でのプレッシングを成功させる好循環も生んだ。5分には自陣ゴール前でのFKを石川竜也に狙われたが、これは際どいところでゴールマウスを外れる。そして11分、返す刀で早くも先制点が名古屋に生まれた。

左サイドバックの阿部翔平が二次攻撃でアーリークロスを上げると、ペナルティエリア内でケネディが競り勝ちボールはゴール前へ。このボールに中村と小川が走り込み、小川が冷静にゴール右スミに流し込んだ。リーグ屈指の高さをシンプルに活かした攻撃は、それまでサイド深くを数度崩していただけになおさら効果があったといえるだろう。その後、ケネディが相手DFのクリアボールを目に当て退場するアクシデントもあったが、交代出場した巻佑樹が代役を見事に果たす。守備でも山形の決定機を38分の古橋達弥の突破のみに押さえ込み、圧倒的に支配する形で前半を折り返した。

後半も展開は同じく名古屋ペースで進んだ。山形は開始早々に石川の惜しいシュートで名古屋ゴールを脅かし、それからしばらく押し気味の展開を続けたが、決定機を生むには至らず。20分には廣瀬を投入し流れを変えたかに見えたが、ゴール前に展開したプレーはオフサイドの判定ばかり。その間に名古屋は中村をマギヌンに代え、ウイングの位置へ。小川をインサイドハーフにシフトさせ、ポゼッション率の回復を狙った。目論見が実ったのは山形の時間帯が終わりかけた76分。左サイドでマギヌン、巻、玉田とつなぐと、最後は再びマギヌンが走りこみ、GKとの1対1を制して追加点を叩き込んだ。

名古屋はその後も高いボールキープ力で試合をコントロールし、山形の反撃を未然に防ぎ続ける。そして両チームの選手が試合後に「実力差があった」と認める内容で90分が経過。ホームでのリーグ最終戦を、疑う余地のない完勝で飾ってみせた。イージーミスと勝負どころでの消極性が仇となった山形だが、それが個人能力の差であるところは自身が認めるところ。名古屋の増川隆洋は「基本に忠実すぎた分守りやすかった」と、山形の単調な攻撃に怖さがなかったことを証言した。だが、それ以上に際立ったのが、名古屋のフレキシブルなパスワークだ。前線3名と中盤の3名、それにサイドバックが加わる縦横自在のパス交換は実に洗練されたものだった。先制点につながる攻撃のバリエーションといい、突然の布陣変更に対応する応用力といい、ここにきて名古屋は実力を上げた感すらしてきた。次節はホームで“らしい”サッカーで快勝を収めた清水との再戦。勝ち進めば天皇杯準決勝で戦う可能性のあるチームだけに、今節同様の内容を再現し、2009年のリーグ戦を勝利で締めくくりたいところだ。

以上

2009.11.29 Reported by 今井雄一朗
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