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【J2日記】C大阪:支え。(09.11.20)

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待ち望んでいた瞬間は2009年11月8日にやってきました。J2第48節草津戦で、ホーム長居スタジアムに大観衆を集めたなか、乾貴士選手4得点の大活躍もあり、5-0と大勝。これでJ2の3位以内が確定し、来季からの4年ぶりとなるJ1昇格が内定しました。

「J1昇格」という電光掲示、そしてC大阪の大サポーターをバックに、選手、スタッフが集って撮影された集合写真。みんなに笑顔と安堵感があふれ、2006年からの「ノルマ」をようやく果たしたという実感が、その表情を見たときには出てくるものです。

そのなかで、ひときわ笑顔で喜びを表していたのが、小菊昭雄コーチ。トップチームのスタッフとして選手たちを支え続けた、今季の功労者のひとりです。練習中には、コート内だと江添建次郎選手ですが、コート外からは小菊コーチの声が、練習場一帯に響き渡っているもの。まさに選手たちを明るく元気に盛りたてている姿が、いつも印象的なコーチです。

今季、選手層が厚いと言われ続けたC大阪ですが、それは逆に、力を持っていても、試合に出られない選手がいるという現実を表してもいました。特に若い選手たちのメンタルというのは不安定なもの。下手をすると、メンタルモチベーションによっては、チームが崩れることもあります。そういったなかで、彼らの支えになっていたのが、小菊コーチだったのです。

「僕はJリーガーじゃなかったし、サッカーできない思いや気持ちを知っています。何の飾りもなく、手を差し伸べる努力はしてきました」という小菊コーチ。「選手が天狗になっているときには鼻をへし折ることもあるし、素で接してきました。選手は普段、黙ってても(やるべきことを)やるんですが、(よくないときの)サインはすぐに出ます。そういう顔のとき、プレーもそうだが、顔つきや、練習以外でも目配りしていました。そして、僕が一生懸命やったら(選手も)ついてくるという信念があります。そこで、彼らと向き合うことを大切にしてきました」

その努力が実を結んだ今季。ようやく笑顔の桜を咲かせることができました。小菊コーチは言います。「スカウトのときから、チームのいいところも悪いところも見てきました。そのなかで、今季は本当にまじめなチームになった、チームカラーが変わったかなと思います」と。決して楽なシーズンではなかったですが、選手たちの頑張りや、小菊コーチをはじめとする縁の下で支えるスタッフの努力によって、2位以内を常にキープし、再びJ1に戻ることができたのです。

今季は残り3試合。「優勝したい」、小菊コーチも言います。「優勝はサッカー人生のなかでも誇れること。優勝すれば、さらなる自信がひっついてくるものなので」。一つ目のノルマを達成した今、今季最大の目標である「J2優勝」にまい進するC大阪。11月22日、仙台から勝点3を奪うために、敵地・ユアスタに乗り込みます。当然、最後にチャンピオンになって、シーズンを笑顔で終える。その一心で、小菊コーチをはじめ、スタッフも選手たち同様、最後まで戦っています。

以上

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2009.11.19 Reported by 前田敏勝
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