本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第48節 栃木 vs 熊本】プレビュー:試合間隔(感覚)が栃木と熊本の両チームにどのような影響をもたらすのか。円熟の域に達した米山と藤田の「間」を作り出す妙技にも注目。(09.11.07)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
11月8日(日)J2 第48節 栃木 vs 熊本(12:30KICK OFF/栃木グ
スカパー!生中継 Ch184 12:20〜(解説:田中真二、実況:篠田和之、リポーター:新井謙一郎)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
泣いても笑ってもリーグ戦は残り4試合。熾烈なのは昇格争いだけではない。クラブ最高の成績を収めるために、いわゆるトップ4以下のチームも勝点3を獲得するために日々の鍛錬を怠ることなく、鎬を削っているのである。開幕当初の目標が頓挫し、来季の契約問題も絡んでくるシーズン終盤は、選手にとってモチベーションを維持するのが非常に難しい状況だが、上位、中位、下位と順位に関係なく、ひとつでも多くの勝ち星と歓喜を、ひとつでも上の順位を目指す戦いは最終節まで続いていく。

47節の徳島ヴォルティス戦から2週間のブレイク期間を挟んで今節のロアッソ熊本戦に挑む栃木SC。開幕から連戦が当たり前の日程が続いたが、天皇杯2回戦であっさりと敗退(FC岐阜に0‐1で敗戦)したことで、3回戦(10月31、11月1日)に進出できずに試合間隔が空いてしまった。「間延びした感じはあるが、試合感を維持するためにトレーニングマッチを3試合入れた」と松田浩監督。中1日で筑波大(2‐0)、朝鮮大(1‐1)、大宮アルディージャ(0‐3)と立て続けにトレーニングマッチを組むことで試合感が衰えないようにカバーした。

「パスミスなど小さなミスが重なり、大きな問題が起こった。クロスとシュートの精度を上げないと勝つのは難しい」と、崔根植は先週のトレーニグマッチ3試合を振り返る。DFラインが入江利和、宮本亨、落合正幸、赤井秀行に固定されてから守備は安定感を保持しており、上位相手でも大きな破綻はなかった(インフルエンザに罹った入江だが復帰する見込み。左足を捻挫した赤井の出場は微妙だ)。しかし、総得点34というリーグ最下位の数字が雄弁に物語るように、守備力の向上が攻撃力アップに繋がる相乗効果を生むには至っていない。

崔が指摘したように、ミスが好機の芽を潰しているのだ。攻守の切り替えの際、目に付くミスが得意とするカウンターの精度を下げている。そのため、カウンターを打つ回数と、カウンターから決定機に結び付けた回数が、月別で初めて勝ち越しを決めた9月に比べて極端に減っている。肝心な場面でのミスは次第に積極性を失わせ、リスクを冒す勇気を殺ぎとってもいる。

ボールは回るが迂回するだけで、縦に鋭いクサビが入らないのが顕著な例だろう。ここ最近は鴨志田誉と本橋卓巳のダブルボランチの調子が落ちており、その影響が少なからず攻撃面に現れているのは事実。今節は本橋が出場停止。代わりに米山篤志が久々にボランチで起用されることが濃厚だ。展開力に長ける米山が、どれだけ前線にクサビを打ち込めるのか。攻撃のスイッチとなる縦方向へのボールが熊本戦の勝敗を分けるといっても過言ではない。相手にとって嫌らしい、処理しにくいパスの供給が米山には期待される。

米山が「楽しみ」と対戦を待ち望むのが、名古屋グランパスで苦楽を共にした“空間マスター”藤田俊哉だ。台風で延期となった愛媛FC戦(44節)では後半から途中出場。惜しくも熊本は前半のリードを守り切れず。数的不利の状況で1−1の同点に追い付かれ、勝点3を取り逃したが、時間をコントロールできる藤田の存在感は際立った。時間をこしらえる作業は、熟練された職人にのみ可能な芸当だった。米山と藤田。渋みが効いたベテランの妙技がチームにどのような効果をもたらすのか。円熟の域に達した二人のプレーに胸が躍る。

攻撃力が持ち味の熊本だが、愛媛戦で記録したシュートは5本。10人になってから連続失点をせずに勝点1を死守したことを北野誠監督は評価するも、攻撃に関しては物足りなさを感じたため、「次の栃木戦はもっと攻撃的にいってシュート数やゴールを増やしたい」と宣言。愛媛戦でキャリア初の2桁ゴールを挙げた木島良輔、第2クールの対戦でゴールを決めているスピーディーでシャープなドリブルを武器とする西弘則など、ドリブル突破を得意とする攻撃陣が栃木の4バックへ襲い掛かる。

先週、未消化の愛媛戦を戦っている熊本と、試合間隔が空いてしまった栃木。実戦感覚の違いが最も出るのが、試合の立ち上がりだろう。栃木としては漠然とした入り方だけは絶対に避けなければならない。逆に熊本は早々と先手を取りたい。

吼えるキャプテン落合は言う。
「ただ単に試合に臨むようだと自分達の良さが出ない。サッカーはチームスポーツだが、自分で考えないと。言われてリアクションしているようでは遅い」
試合序盤、そして試合中に起こる事態への対応が遅れては命取りになる。松田監督は「先制点が大きい」と熊本戦のポイントを先制点としていることからも、開始10分間の集中力が求められる。スタートさえ決まれば、あとは流れに乗って戦える。物怖じせず、出し惜しみせず、ロケットスタートを切りたい。

以上

2009.11.07 Reported by 大塚秀毅
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/04(日) 00:00 ハイライト:横浜FCvs千葉【明治安田J2 第25節】