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【第89回天皇杯3回戦 名古屋 vs ロック】レポート:JFL勢の健闘も実力差は歴然。ベストメンバーでアップセットの可能性を吹き飛ばした名古屋が無難に4回戦へ駒を進めた。(09.11.02)

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11月1日(日) 第89回天皇杯3回戦
名古屋 2 - 0 ロック (15:01/瑞穂陸/2,807人)
得点者:68' 吉村 圭司(名古屋)、78' オウンゴール(名古屋)
天皇杯特集
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4日前の失望から名古屋が出した答えは、天皇杯へ全力を傾けることだった。来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権を得るチャンスはふたつ。ひとつはリーグ戦で3位以内に入ることだが、現状を見れば旗色は悪い。もうひとつが、天皇杯で優勝することである。チームは疲弊していた上に相手はJFLのチームだったが、ストイコビッチ監督はアジア行きのため、必勝の体勢を整えることを選択した。

この日の名古屋のスタメンには今季のベストメンバーと呼べる選手たちが名を連ねた。最近入れ替わりの激しいGKには3ヵ月ぶりの公式戦出場となる西村弘司を起用したが、控え選手に経験の浅い若手は不在。若手を試した2回戦とはまるで正反対の、下部リーグのチームにとってはあまりに強力な布陣といえるだろう。

2回戦で東京Vを下す大金星を挙げたホンダロックは、2回戦とほぼ変わらないメンバーでアジア4強に挑んだ。3−4−3の布陣はこの日も変わらず。選手、スタッフ全員が社員のアマチュアチームは、二度目の金星をどのような作戦で狙いにくるのか。

試合前から振り出した雨の中、キックオフから攻勢に出たのはもちろん名古屋だった。ホンダロックは守備時に両サイドMFが下がる5バックの形でJ1の攻撃力に対抗。ケネディや玉田圭司には常に2人のマークをつけていたため、時に6バックのような陣形にすらなった。予想通りに相手は引いて守ってきたわけだが、ここで名古屋が足踏みを繰り返す。外→中→外のパス交換で組み立てようとするのだが、「中」の場面でマーカーに囲まれ、ボールがなかなか前に進まない。サイドからクロスを上げる時も、グラウンダーばかり。ホンダロックは182cmの両ストッパーと、170cmのリベロでDFラインを形成していた。194cmのケネディの空中戦というこの試合で最も大きな武器を使わずにいたことで、名古屋の攻撃は思うように効果を上げられないでいた。

それでも前半は4度ほどの決定機を作ったが、いずれも得点には結びつかず。ホンダロックはカウンター狙いながらもパスをつなぐスタイルを徹底し、ロングボールに頼ることなく数度の決定機を演出してみせた。ハイライトは前半20分、右サイドからのシンプルなクロスをエースの水永翔馬が頭で合わせたが、これはGK西村の好セーブに阻まれた。攻めあぐねる名古屋と奮闘するホンダロックの力は拮抗し、アウェイチームの目論見通り、0−0で試合は折り返した。

後半に入っても試合展開は変わらなかったが、時間が進むにつれ徐々にJ1とJFLの実力差が如実になってくる。後半頭からケネディに代えて巻佑樹を投入していた名古屋は、左サイドからの崩しをメインにシンプルな空中戦を織り交ぜ始めた。そして雨中のゲームでフィジカル差も顕著になりだした68分、ついに名古屋が先制に成功する。中盤で玉田、巻とパスをつなぐと、ボランチの吉村圭司がうまく抜け出し先制点。引いた相手に有効な3列目からの飛び出しが功を奏し、ようやく名古屋がリードを奪った。78分には途中交代の杉本恵太のクロスをDFがオウンゴールし、勝負はこれで決着した。終わってみれば名古屋が危なげなく4回戦へと駒を進める結果に、サプライズが入り込む余地はなかった。

試合後の名古屋陣営の表情は、2回戦と同じく淡々としたもの。「重要なのは、今日の目的である次のステージへ進むことができたこと」と話したストイコビッチ監督をはじめ、「勝ち上がることが一番大事なこと」(名古屋・増川隆洋)、「最低限勝ちきれたのは次につながる」(名古屋・吉田麻也)と選手たちの反応もほぼ同じだった。その一方で、天皇杯へのモチベーションがACL敗退を期にさらなる高まりを見せていることも、彼らの話から聞き取れる。次戦は1週間前に3−3の打ち合いを演じた磐田との対戦が決定した。今季1敗1分の相手から勝利を奪い、準々決勝への切符を獲得したいところだ。

以上

2009.11.02 Reported by 今井雄一朗
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