11月3日（火）ヤマザキナビスコカップ 決勝 Ｆ東京 vs 川崎Ｆ（14:05KICK OFF/国立）
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10月31日、小平グランドには1000人を超えるサポーターがかけつけた。改めて、この一戦の注目度の高さがうかがえた。負傷離脱中の小山泰志を除くメンバーが練習グランドに姿を現した。長友佑都は３日に向けて別メニューで調整中だ。石川直宏も昨日退院して練習グランドに帰ってきた。松葉杖姿が痛々しいが、復帰に向けてリハビリを開始した。

この日は、全体練習の最後に11対11のシチュエーショントレーニングが行われた。城福監督就任後は通例として、試合前々日と、前日の2日間で実戦を想定したトレーニングを行ってきた。これまで1週間の練習スケジュールを崩したことがないだけに３日前に行うのは異例といえる試みだった。
「これまでなら2日間でやってきたことを、今回は3日間に分けてやったほうがいいと判断した。それとは別に見たいこともあったので、あえてシチュエーショントレーニングを行いました」
城福監督はトレーニングの理由をそう語った。異例となったのはそれだけではない。メンバーの組み方もこれまでとは趣が違っていた。通常は主力組のメンバーを途中で入れ替えるが、この日は主力11人を崩さなかった。そこに指揮官の意図が見え隠れする。シチュエーション練習の間、城福監督とチームスタッフは控え組メンバーの一人ひとりの動向も注視し続けていた。
「当たり前のことだが、誰しもが決勝のピッチに立ちたいという思いでいる。だからこそ、今回はベンチ入りを含めた18人のジャッジは非常に難しい選択になる」
若手もベテランも、誰もが国立の芝を踏みたいと願っている。控え組には今季限りでチームを去る浅利悟と藤山竜仁、川崎Fからの期限付き移籍を延長してまでチームに残った佐原秀樹もいる。それぞれが並々ならぬ思いでこの一戦を迎える。その中から、決勝戦を戦うためのメンバーを18人選抜しなければいけない。小平グランドは、その最終選考の場でもある。
そして、トレーニングも佳境に差し迫ると、城福監督は強い口調で選手たちに発した。それはボールを奪われた直後のことだった。
「ここで頑張ってくれ。そうでなければ、パスを繋ぐことはできないぞ。お前らは亀のように引きこもるほうがいいのか。どっちがいいのか選択しろ」
指揮官がどうしても伝えておきたかったメッセージだった。戦前の予想は川崎F有利。城福監督も「評論される方が10人集まったら9人が川崎Fを推すでしょう」と話す。それでも腰が引けた戦いだけはしたくない。苦労してここまで積み上げてきたサッカーがある。「俺らはパスを繋ぐぞ。自分たちのサッカーを決勝でもやりきるぞ」。その意志を選手に植え付けたかったという。
全体練習が終了すると、各々に分かれて個人練習を消化してこの日の練習は終了した。決勝戦に向けて、指揮官の布石は打たれた。城福トーキョーは残り２日間で万全の準備を施し、５年ぶり２度目のカップウィナーを目指す。

以上

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・ナビスコカップファイナル直前！！ワクワク青赤大作戦！！


2009.11.01 Reported by 馬場康平