10月31日（土） 第89回天皇杯3回戦
広島 2 - 3 鳥栖　（15:00／コカ広島／4,003人）
得点者：17' 山瀬幸宏（鳥栖）、53' 盛田剛平（広島）、56' 佐藤寿人（広島）、61' 渡邉将基（鳥栖）、89' ハーフナーマイク（鳥栖）
☆天皇杯特集
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●佐藤寿人選手（広島）:
「最初の失点のシーンは、マキ（槙野）が（怪我のため）交代しようとピッチサイドに出ていた時。そこで集中力を欠いてしまった。時間が止まったような感じがしてマークが甘くなってしまった。集中力が保てなかったのが課題。
チャンスはつくれていたのに決められなかった。ゲームを決めることができたシーンもあっただけに、ＦＷとしては責任を感じている。
２-１から３-１にできるようなチャンスもあった中で、追いつかれてしまった。２-２になった後は、前がかりになりすぎてもいけないと思ったし、延長も考えていた。その中での３失点目だった。
Ｇ大阪戦でもそうだったが、ゲームの中で（守備ラインを後ろに）引きすぎるところがある。２-１になった後も、引いてしまった。そこで高い位置にボールを持っていかれた。ここは課題だと思う。ゲームにおいてのポイントはいろいろあったが、そこをモノにできなかった。
こんなに早く天皇杯を終えてしまうのは、悔いが残る。１２月は毎年、天皇杯を戦っていたから。天皇杯へのモチベーションは高かったし、ここで勝てばＧ大阪と戦えるはずだった。もう後は、リーグ戦だけになってしまった。この結果はなかなか受け入れにくい。
ケガ人も出ているし、ここは、チームとして正念場。気持ちを切り替えて、残り４試合につなげたい。そしてプロとして結果を残したい。ＡＣＬ出場権をとるためにも、残り４試合勝たないといけない。リーグ戦が終わった後、あの負けがきっかけになってよかったと思えるよう、全てをかけて頑張りたい。立ち止まるのではなく、チームとして一つになって戦い続ける。
今日、試合に出た若い選手は、ベストを尽くしてくれたと思う。その頑張りに勝利で応えることができず、残念だ」

●佐藤昭大選手（広島）:
「1点目は、相手のシュートがよかった。2点目は、触るのが精一杯。ただ相手の選手も詰めて来ていたし、そういう部分は練習から意識しないと。3点目は相手が来るのが見えていたし、パンチングしてもよかったかも。（キャッチに）チャレンジしたんだけど……。チームの雰囲気は悪くなかった。川崎Fに負けた後だったので、気を引き締めて準備してきた。油断はしていなかった。次にいいプレーができるように頑張るだけ」

●李忠成選手（広島）:
「（自分の投入で）流れが変わって、それで2点をとれた。ただ、あと少しのところで得点ができない。痛い敗戦となった。
得点をとった後、すぐに失点したことが痛かった。あそこでもう1点とるか、しのぐか、どちらかができれば、あのまま行ったと思う。一瞬いい方向に行った後、悪くなってしまった。
自分のやるべきプレーは、自分のプレーだけ。他の選手の真似はできない。どの試合でも、自分のプレーをやっていけばどんな相手にも通用すると思うし、今日のように流れを変えることもできる。ほかにはないスタイルだから。
結果が一番重要。本当に悔しい。（自分のプレーに）内容と結果が伴ってくれば、もっと試合に出られると思うし、スタメンの座も近くなる。もっと練習からアピールしていきたい。
寿人さんの得点シーンは、後ろで（佐藤）寿人さんがフリーになっていたし、自分がおとりになれたのがよかった。僕も寿人さんも動ける選手だし、次は寿人さんがおとりになって自分がゴールを決められるようになることもある。陽介も含め、みんな動いているから、ああいう得点シーンが生まれるし、それがもっともっとできれば、自分が入った意味もある。
（チームは悪い流れにある？）そういう時こそ（試合に出ていなかった）自分が頑張って、流れを変えること。それができればヒーローにもなれる。値千金の一点があげられるよう、常に準備をしていきたい」

●ハーフナー・マイク選手（鳥栖）:
「自分も点を入れられて、勝てて良かった。
J2だけで終わりたくないし、みんなそういう想いで戦っている。岸野さんが鳥栖を辞めることにもなったし、行けるところまで行きたい。ゴールが決まった後も、自然と監督のもとに走った。鳥栖に来てから半年間、監督にはお世話になったし、自分の成長も感じている。今後につながる半年になったと思うし、そのチャンスをくれたのは監督だから。
今日の相手（広島）も、本当に強かった。ただ、今日のように、相手のモチベーションが下がっているようなことがあれば、Ｇ大阪戦もチャンスは出てくると思う」

●島田裕介選手（鳥栖）:
「後半の早い時間で逆転されたことは痛かったけれど、チャンスはあると思っていた。リーグ戦でも何試合も、そういう（厳しい）試合をモノにしてきたし、みんながあきらめずにやれば。後半は打ち合いだったし、相手の攻撃に耐えて最後に点を決められた。
サポーターも広島にたくさん来てくれて、気持ちも伝わった。『キシ（岸野監督）さんのために』という想いをみんなが心に秘めて戦ったと思う。リーグ戦はもちろん、天皇杯も重要な闘い。去年もいいところまでいけたし、少しでもこのメンバーで戦いたい。みんなそう思っているし、チーム全体でまとまって戦って勝てた。次の闘いに向け、1試合1試合、目の前の試合を全力で戦いたい。
自分は、セットプレーの時には速くて落ちるボールを心がけているし、それができればGKもクリアしづらい。点であえばゴールになるというボールを蹴り続けてきたし、それがリーグ戦でもゴールにつながっている。それが広島相手でも点につながったし、チャンスもつくれたので、自信につながった。
今日のようなギリギリの試合で、最後に点をとって勝つことが多い。チームとして勝負強くなっていると思う。第2クールからのペースは驚異的だったと思うし、最後までみんなが走り続けて、やり抜いている。課題はあるけれど、気持ちの部分は鳥栖のいいところだし、それがでれば今日のようないい試合を勝ちきれる。それが、強みだと思う。
広島は昨年からいいサッカーをしていると思っていたし、J1でもパスのつなぎとか、いい部分がたくさんある。リスペクトしているし、みんなが広島のサッカーを理解している。だから、パスを回されても、最後のところで守ろうとか、ミスを起こさせて（カウンターから）攻めようとか。相手の特徴を理解して戦えたことが、勝利につながった。
広島もそうですが、Ｇ大阪も（選手の）面子をみれば代表がいたり、J2ではなかなか戦えない相手。すごくやりがいがある。今日も楽しかった。J2とは全然違う、テンポのある試合ができた。Ｇ大阪ともそういう試合になる。そういう中で、自分が、そして鳥栖がどこまでできるか。試す相手としては最高だし、鳥栖に失うものはない。チャレンジャーとして、臆することなく戦いたい。そして勝って、盛り上げれればいいと思う」

●渡邉将基選手（鳥栖）:
「同点ゴールのシーンは、ＦＫからトジンがヘディングしたこぼれに、詰めた。最後までしっかりとボールを見て、詰められたことがよかったと思う。
同点に追いつけて、ここでまた鳥栖の流れになると思った。「鳥栖は最後にやれるチーム」とみんなが信じていた。それは、リーグで何回もあったこと。今日も現実になってよかった。
２-２になったあとは、やるかやられるかの試合展開。こっちにもチャンスがあったし、広島にもチャンスがあった。僕らが自陣に押し込まれるシーンが多かったけど、しっかりとブロックを作ってはね返せた。相手のゴール前の精度が高く、何回か危ないシーンが多かったけど、それをはね返してカウンターにもっていこうという話はしていた。
ロスタイムの勝利は劇的だった。久しぶりにみんなで勝利を味わえて、一つになって。また上を目指せるかなと思う。
１日でも長く、キシさん（岸野監督）とサッカーをしたい。ここからはキシさんのために戦おうと思う。その想いで、チームにも一体感を感じる。
後ろである程度パスを回して、そこからどう崩すかが今回の試合のポイントだった。後ろで回すことはできたけど、その後のクロスやフィニッシュの精度が向こうと比べると全然違った。そこは課題。
僕は京都出身なので、万博にはよく行っていた。そのＧ大阪と戦えることで気合いは入っているし、岸さんとまたサッカーができるので、サポーターと一丸となって戦いたい」

以上