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【J1:第30節 京都 vs 大分】プレビュー:狂瀾怒濤(きょうらんどとう)のリーグ終盤戦闘開始!その初っ端は残留背水の陣の大分。ここからの京都の激闘は絶対注目だ!(09.10.24)

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10月24日(土)J1 第30節 京都 vs 大分(19:00KICK OFF/西京極
スカパー!生中継 Ch183 18:50〜(解説:増田忠俊、実況:田中雄介、リポーター:和田りつ子)
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もぎ取った勝点。死に物狂いの千葉に京都、意地の同点弾を叩きこんで西京極に帰って来る。ホームでおよそ一月ぶりのJ1。そしてここから京都の激闘が始まる。

前節、千葉から勝点1を奪った京都。先制されて、豊田陽平、金成勇を後半開始から投入、中盤の守備をシジクレイのみという危険極まりない布陣。「点を取る」、強烈に送ったあからさまなメッセージ。だが、その気持ちをあざ笑うかのように何度も千葉・巻誠一郎にゴールを脅かされる。それでも、守備陣の粘りが首の皮一枚つなぎとめた。そして、後半41分、Jデビューを果たした上里琢文の仕掛けからディエゴの同点弾が飛び出す。京都同点!毎年、リーグ終盤は尋常ではない粘り強さを見せる千葉から勝点を奪う。とてつもなく重い勝点1。これを手土産に京都が西京極に帰ってくる。

この一戦から京都は狂瀾怒濤(きょうらんどとう)のリーグ終盤戦に突入する。まず今節は、残留をかけもう負けられない大分。そして、天皇杯3回戦(10月31日@西京極)はJ1昇格争いを演じている甲府と。その後はG大阪(11月8日@万博)との京阪ダービー。そしてホーム・西京極での2連戦は鹿島(11月21日)、浦和(11月28日)。リーグ最終戦は因縁の相手・広島(12月5日@広島ビ)。この怒涛のカードに対し京都は柳沢敦、林丈統、安藤淳が警告3枚で、顎負傷の佐藤勇人の復帰のタイミングもまだ不明という状況。まさに全選手総動員体制のスクランブルでの挑戦となる。何が起こるか全く想像もできない。こんなワクワクさせてくれるリーグ終盤戦は一生で一度あるか、ないかだと断言してもいいだろう。チームの、選手個々の地力が、試される。ここからの京都の戦いは大いに見ものだ。チーム、そして、選手たちが持つ意地も、弱さも、頑張りも、怯みも全て曝け出されるだろう。是非、京都の戦いにご注目下さい。

その激闘の皮切りになるのが今節の大分戦。前節、それまで首位だった清水に逆転勝ちを収め驚異的な粘りを見せた。しかし、その逆転劇の主役、FWの高松大樹は右足首の負傷が気にかかるところで、DFの上本大海は今節も出場停止。京都もそうだが、大分も万全なメンバーという訳ではない。前節、決勝点のアシスト決めた家長昭博が左サイドから右サイドに移っていたことについて加藤久監督は「清水の市川大祐対策だと思う」と話し、家長についても「彼の所にボールを行かせない守備が大切になる」とした。
まず守備から。京都のこの戦い方にぶれはない。

迎え撃つ京都、21日の公開練習で安藤淳が千葉戦で受けた足の甲の負傷で別メニューとなった。さらに、柳沢も発熱でこの日の練習を辞退。2人とも22日の非公開練習の様子を見て出場を決めるというが不安が横切る。出場停止から増嶋竜也、李正秀が戻ってくるが、角田誠が今節出場停止となる。これからの戦い、こうしたやりくりも監督の大きな腕の見せ所となる。

千葉戦終了後のコメントでFW林が「ボスナーがいて、ロングボールを1トップの自分に入れられても受けられない」と話していた。そして今週も「もっとつないで欲しかったと思うところもある」と心情を明かした。裏への早さを持つ林の良さとチームのアンマッチなのか。これに対し加藤監督はこう話した。「林の裏へ抜けるスピードの良さは十分分かっているし、彼自身も調子が良いので先発で使っている。そこは分かっている」と林の存在を認めていた、だが、それ以上に加藤監督の言い分もあるのだ。

「しっかり守っている相手をそう簡単に崩せないところもある。その中で林の動き出す速さに対し、周りの選手のパスを出すクオリティが追いつかないこともある。その時に、周りに要求を出すばかりでなく、周りを認めて合わせることも必要でしょう」と話した。関連して、ディエゴがボールに触ろうと下がり過ぎることについても「それが彼のスタイルであって、それが分かっているのなら他の選手が前に出ればいい。他にディエゴの良さというのはすごくある訳で、チームとしてそれを利用すればいいだけのこと。難しく考えることはない。彼を認めて、そして彼の良さを出す。そうすれば、自分も生きてくるということ」と説明した。「周りを認めて生かそうとすることで自分の良さも出る」。加藤監督は林に対してもこうした考えを促そうとしているのだろう。

要求を出し続けることは決して悪だとは思わない。だが、味方の良さを探してそれを引き出すことは、遠回りかも知れないが、結局自分に跳ね返ってくるということ。これはサッカー選手というよりも人間的な成長に関わることである。まだ、10代、20代はもちろん、30代に入った選手であっても実感を伴って分かるのだろうか?加藤監督は笑いながらこう話した「若い選手にはまだ分からないでしょうね。でも繰り返し言うことが大事だと思います」と。

ミスをして選手同士が怒号を飛ばしたこともあった、染谷悠太のユニフォームを引っ張った柳沢が肘を突きだされ、染谷に詰め寄ることもあった。選手たちはこうしたことを経ながら、互いを理解していく。その様子はドラマの様な爽やかさではなく、とても人間臭いものでもある。だが、チームは、選手たちはこうした連続で成長していくのだと思う。そしてこれから、狂瀾怒濤の激闘、ぎりぎりの戦いに突入する。ここで、チームの力、個々の度量は曝け出されるだろう。選手はこれから、1試合、1分でも長くピッチに立てるように100%準備すべきだろう。こんなシーズン終盤はそうそう経験できない。自分を高めるならこうした試合を血肉にするべきだ。

これから西京極での試合は天皇杯を含め4試合、どれもがしびれる様な好カードばかりです。是非、サポーターの皆さん、西京極で京都の生き様、戦い様をご覧下さい!

以上

2009.10.23 Reported by 武田賢宗
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