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【J2:第45節 横浜FC vs 岡山】レポート:持ち味を出せない展開で勝敗を分けた修正力。横浜FCが5試合ぶりの勝利で最下位脱出までのポイント差1に迫る。(09.10.19)

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10月18日(日) 2009 J2リーグ戦 第45節
横浜FC 2 - 1 岡山 (13:03/西が丘/2,178人)
得点者:12' 難波宏明(横浜FC)、48' 戸川健太(横浜FC)、69' 三木良太(岡山)
スカパー!再放送 Ch183 10/20(火)07:30〜(解説:野々村芳和、実況:中村義昭、リポーター:高木聖佳)
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10月中旬にしては、やや汗ばむぐらいの高い気温となったこのゲーム。両チームともに自らが目指すスタイルのサッカーをなかなか出せない展開となったが、その中で勝敗を分けたのは、チームの課題に対する修正を試合で表現できたか否かであった。この試合に向けた横浜FCの課題は、「天皇杯の熊本戦でマイボールのスローインを相手に渡してカウンターを受けた」(樋口靖洋監督)。岡山の課題は「特に10分から15分の5分間に(点を)取られることが続いている」(手塚聡監督)点だった。

そして、試合はまさにこの点をポイントとして動く。12分、横浜FC三浦淳宏のロングスローは、岡山のディフェンスラインの裏へ。そのボールにタイミング良く八角剛史が飛び込むと、ダイレクトで八角が中央の難波宏明にパスを送る。その難波が素早く反転すると、落ちついてゴールに蹴り込み先制ゴールを挙げる。「スロワーと受け手ができるだけスペースを使っていこうということで意識させた」と樋口監督が行った修正の成果。八角、難波の動きだけでなく、「小野(智吉)さんが裏に抜けてくれたおかげでターンもしやすかった」と難波が語るように、他の選手もスペースを意識した動きで相手の選手を引きつけたことが結実したゴールだった。一方の手塚監督にとっては、まさに注意していた時間帯の失点であり、「第3クールでは意識付けをしていた」(手塚監督)という修正がこの試合では効果を発揮しなかったという点で悔やまれるプレーとなった。

ただ、このゴールが横浜FC前半唯一のシュートであったように、前半の展開はやや低調だった。岡山も、喜山康平を中心とした中盤でのボール奪取から川原周剛、青木孝太を経由して攻撃を仕掛けようとするものの、アタッキングサードでの迫力を欠いてしまう。前半の最後にも、岡山がポゼッションする時間が訪れるが、1-0のままでハーフタイムを迎える。

そして、後半の立ち上がりとなる48分、この要注意の時間に横浜FCに追加点がもたらされる。小野智吉の距離のあるフリーキックに戸川健太が競り合って落としたボール、そのクリアが中途半端になったところを再び戸川が冷静に蹴り込み2-0とリードを広げる。「なんでもないところでプレッシャーを感じてしまっているのかな」と手塚監督が振り返ったが、ポイントとなる場面での集中力の差がゴールという形に表れることとなった。

ただ、2点差のゲームを楽に終わらせられないのが今の横浜FC。55分に岡山が妹尾隆佑を投入すると、その妹尾が積極的に展開に絡み岡山に喝を入れる。時間を追うごとにスペースが空いてくると、川原や青木が持ち味を出す機会が増えて、妹尾の動きがその持ち味を引き立たせるようになる。横浜FCは「2-0なのにバタバタしているし、プレーの判断の間違いで相手ペースにしてしまっている」と三浦淳が語るように、余裕を持つべきシーンでも試合を落ち着かせることができずに、試合は岡山ペースに。そして69分、川原からのスルーパスを受けた三木良太が、一度はGK大久保択生に止められるが、再び冷静にゴールに流し込み、岡山が1点差に詰め寄る。その後も、岡山の圧力に対して低いゾーンで耐える横浜FCの構図でゲームが進むが、岡山もそれ以上の決定的な場面に持ち込むことができず、なんとか横浜FCが逃げ切りに成功した。

横浜FCにとっては、リーグ戦は5試合ぶりの勝利。天皇杯を含めると今年初めての公式戦2連勝となり、天皇杯の熊本戦の流れをリーグ戦に持ち込めたことは評価できる試合となった。そしてトレーニングでの意識付けが、試合を決めるプレーに直結できたことは、今後の自信となるのは間違いない。ただ、三浦淳が指摘するように、全ての選手の判断のレベルを上げてゲームを楽に進められるようにすることが大きな課題。自らのミスで相手にペースを与えるという可能性を極力減らすこと、これが次の「修正点」となる。次節甲府戦(10月21日@小瀬)まで中2日であるが、昇格争いのモチベーションが高い相手となるだけに、大きな修正点となるだろう。

一方の岡山は、局面では持ち味を出す時間もあり、妹尾が投入された後半はペースを握ることはできていた。李彰剛が「全く歯が立たなかったわけじゃない」と振り返るように、勝敗を分けているのはちょっとした差だけに、警戒すべき時間での集中力の課題の解決は急務だろう。

この試合の結果、18位横浜FCと17位岡山の勝点差は1に縮まった。今年のJ2は、昇格争いも混戦だが、下位もまだまだ順位を上げるチャンスが残っている。残り6試合、日々の修正の積み重ねが、1つでも順位を上げるための勝利に繋がることを期待したい。

以上


2009.10.19 Reported by 松尾真一郎
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