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【J2:第46節 甲府 vs 横浜FC】プレビュー:甲府の守護神は阿部謙作。阿部の自信と覚悟が甲府の守備力の精度を上げる(09.10.21)

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10月21日(水)J2 第46節 甲府 vs 横浜FC(19:00KICK OFF/小瀬
スカパー!生中継 Ch184 18:50〜(解説:前田秀樹、実況:横内洋樹、リポーター:難波紀伝)
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リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第43節第44節第45節第46節第47節
甲府○1-0 東京V○2-0 水戸○2-1 栃木横浜FC鳥栖
※J2リーグ戦は上位5位以内に位置するクラブの試合結果および次節対戦相手を掲載しています。
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「もうすぐ5分になる、早く笛を吹いてくれ」とロスタイム(4分の表示)に呟き続けた前節・栃木戦の勝利(2−1)。しかし、クラブ初のリーグ戦4連勝を果たしたことに対する喜びはほとんどなく、ライバルの湘南が3−0で富山に勝っていただけに甲府が勝ち続けていることだけが嬉しかった。第41節、ホーム小瀬で仙台(1−1)と引き分けて以来、天皇杯を入れれば5連勝だが、楽な試合なんて1つもなかった。そして、今節も同じ戦いが続く。C大阪は少し抜けているが、仙台(90)、甲府(88)、湘南(87)の3チームが勝点3差で、2位と3位の椅子を争っている。一時は離れかけた仙台が椅子取りゲームの仲間に戻って来たのが現状。1節の結果で甲府は2位にもなれるし、4位にもなってしまう。まだまだ際どい。「勝ち続ければ昇格できる」(安間貴義監督)という、主導権のある現状に自信を持って進むだけ。

どのチームと対戦しても「難しい」と書いているが、今節の難しさは対戦相手の横浜FCが18位ということ。この数字を甲府が勝てるという根拠にしてしまうのは危険。勝ちきれない試合が多いから横浜FCは最下位にいるのだろうが、第32節は仙台に勝っているし、第34節は倍近いシュートを打たれながらもC大阪と引き分けている。力がないチームではない。FW安孝錬の加入後、彼のキープ力とアイディア感覚を活かすことが出来ればチームが活性化している。そして、DF登録の小野智吉も甲府にとって嫌な存在。前半戦はケガで苦しんだが、中盤からはサイドハーフとボランチの位置でプレーしてキーマンとなっている。

今節はライバルの湘南も相手が鳥栖だけに、他所を気にする余裕なんてないかもしれないが、甲府からすれば小野にゴールを決められて、湘南のサポーターから「智吉、ナイスジョブ」なんて書き込みをされたくない。鄭容臺と八田康介が出場停止となる今節はボランチでの出場が有力な小野だが、甲府のボールを中盤で奪うことが出来れば決定的な仕事をする。ボールを簡単に失わない選手だけに起点になる。また、小野がいた右サイドハーフのポジションには西田剛が先発起用されると予想できる。ここまで横浜FCが上位を苦しめた試合はホームゲームだが、ここまで4ゴールの西田はそれを全てアウェイで挙げている。どんな試合の流れになったとしても西田は警戒を怠ることが出来ない存在になるだろう。

DFを中心にケガ人が減らない甲府は当分3−5−2を継続することになりそうだが、期待はなんといってもマラニョン。1点打線のチームが2点打線になれるかどうかはマラニョン次第と言っても良いほど毎試合確実に複数の決定機に顔を出すことが出来ている。栃木戦後の囲み取材時では「安間監督に、『(決定機に)外しても自信を持ってやり続けろ』と言われた」と話していたが、以前ほど外した後に萎縮することがなくなったことは好材料。外したときに小瀬のスタンドから「あ゛〜〜」なんて声が出ず、ヨーロッパのスタジアムみたいに「オゥッ」見たいな感じの声が出れば、マラニョン先生がサイドに流れてお茶を濁すこともなくなるかもしれない。

そして、腰を酷く痛めている荻晃太に代わって守護神に復帰した阿部謙作のプレーにも注目だ。栃木戦では、アップのときに予想以上に緊張している自分に気がついて「思わず笑ってしまった」という阿部だが、ここからは荻の代役ではなく、「俺が守護神」という自信を持ってプレーすることに期待したい。栃木戦後は「歯車のひとつとして〜」なんて、殊勝というか謙虚すぎるコメントを残していたが、他のポジションと違って1人しか出場できないのがゴールキーパー。阿部謙作が甲府の守護神なんだ。こういう形でリーグ戦終盤にチャンスが来ることに対する消化不良や覚悟の形成過程という理由があるのかもしれないが、阿部がどっしりと構えてくれないと、第35節以来の失点が1点以内(天皇杯は除く)というチームの守備力の精度を上げることは出来ない。栃木戦ではビッグセーブを見せたが、もう少し積極的なコーチングが必要だった場面もあった。守備力の高いチームの穴を栃木戦では感じることが出来たはずなので、試合ごとに阿部とディフェンスラインの連携はよくなっていくはず。山梨県議会で県民総動員条例でも作ってもらい、山梨の誇りのために戦いたい気分。楽な試合なんて望まない。90分間、選手とスタンドが一丸になって戦うだけだ。

以上


2009.10.20 Reported by 松尾潤
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