スカパー！生中継 Ch183 18:50〜（解説：西村昭宏、実況：高松良誠、リポーター：藤原美佳）
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
| 第43節 | 第44節 | 第45節 | 第46節 | 第47節 | |
| Ｃ大阪 | △0-0 福岡 | ○1-0 札幌 | ○3-1 愛媛 | 徳島 | 横浜FC |
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美濃部直彦監督も「選手たちが強いハートを持って闘った結果として勝利を手にすることができた」と改めて振り返ったが、その言葉通り前節の徳島（vs札幌 ３-０）は90分間にわたって気持ちのこもったパフォーマンスを披露。公式戦2連敗（前々節の湘南戦・天皇杯）の悪い流れを自らの力でしっかりと断ち切った。さらにその勝利によって選手たちはまたひとつメンタル面の成長を遂げたと言えるだろう。大きなショックからも素早く立て直せる逞しさを全員がより高めたのは間違いない。
そして徳島は今節、ホームにC大阪を迎える。「怖がることなく自信を持って向かっていきたい」と指揮官も意気込む首位との激突。
その対するC大阪だが、前節・愛媛戦（３-１@長居）での勝利で10試合負けなし（8勝2分）とし、それによって勝点を94にまで伸ばした。天皇杯では徳島同様格下と思われた相手に敗れる（東北社会人リーグ2部・福島ユナイテッドFCに1-2）まさかの屈辱を味わったものの、ことリーグについては見据えるJ1復帰に向かって着実に歩を進めていると言えよう。それだけにチームのモチベーションが非常にいい状態であるのは想像に容易で、疑いの余地なく優れた組織力・個人力に精神的な充実も纏っているチームは僅かな死角も見当たらないほど。ケガの影響によってフル出場が難しい香川真司、今節まで出場停止の乾貴士など攻撃において核が揃わないのは確かにマイナス要素。だが前節で苔口卓也、白谷建人、山口螢らバックアッパーが役割を全うする働きを見せるなど組織としてのバランスは十分なレベルに保たれている。今節徳島が突け入る隙を見つけることはきっと簡単でないだろう。
しかし徳島にとってはだからこそ意味のある対戦と言えるのではないか。なぜなら、今季ここまで積み上げてきた全てをそのようなC大阪にぶつけることで自らの成長がどれほどのものなのかを推し量ることが出来るから。もちろん勝負にこだわり勝利を求めるスタンスに変わりはないが、同時に徳島とすればそうした一面も持つ戦いとできるのが今節だ。
だからこそ、この一戦において徳島はまず何より自分たちのスタイルであるアグレッシブなサッカーを前節のように貫き通すことが必要となる。自分たちの今の力を正しく知るため、90分を通して攻守ひとつひとつのプレーに本来の積極性を出さなくてはならない。
また、勝負に目を向け徳島が勝機を見い出すためのポイントも併せて考えれば、両サイドの主導権争いを制することがおそらくそれであろう。C大阪はサイドの高い位置を活用しながらチャンスを作り出してくるだけに、そこを担当する石神直哉、酒本憲幸を守備に回らせ自陣に押し込めることが出来たなら、徳島はゲームの流れを引き寄せられるはず。その点から言うと、スタメンが予想されるDFライン左の挽地祐哉、右のペ スンジンがキーマンとなるが、2人には駆け引きしながらも積極的に前線へと進出してプレーすることが求められる。特に左サイドは普段なら柿谷曜一朗という強烈なピースが君臨しそのエリアを我がものとするが、今節は（レンタル先であるC大阪との）契約上の理由から彼が出場出来ない。そのため、いっそう挽地の働きが重要になってくると言って間違いないだろう。
もし今節自分たちのサッカーで果敢に挑み、それによって勝利出来たなら、徳島の得られる自信は計り知れず大きいに違いない。またそれとともに今季果たしてきた成長が確かなチームの礎となっていることも確信できるはずで、チームにとっては勝点3以上の価値を持った結果とできる。
逆にC大阪としてはここで足元をすくわれることは許されない。現時点で首位とは言え、まだ上位4強が勝点差7の中にひしめいていることから、今節敗れるようなら嫌なプレッシャーも掛かり始めかねないだけに細心の注意を払いつつゲームを進めなくては。
いずれにしてもこの一戦は両者にとって非常に大事な位置付け。それだけに、どちらもが持ち得る力を出し合う緊張感マックスの攻防が期待される。絶対に見逃せない戦いだ。
以上
2009.10.20 Reported by 松下英樹
