スカパー！生中継 Ch183 12:50〜（解説：安井孝志、実況：牧内直哉、リポーター：豊田麻衣）
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
| 第42節 | 第43節 | 第44節 | 第45節 | 第46節 | |
| 湘南 | ●0-2 札幌 | ○3-1 岡山 | ○1-0 徳島 | 富山 | 鳥栖 |
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残り７試合にＪ１昇格をかける湘南にとって、今節の富山は難敵だ。富山は先週の天皇杯２回戦をＰＫ戦で制して勢いに乗る。加えて来場者１万人を目指してクラブを挙げた集客キャンペーンを展開しており、大声援に応えて選手たちは奮い立つだろう。両チームともモチベーションは十分なだけに激戦は必至だ。
Ｊ２初年の富山が充実の秋を迎えている。現在10位で、９位の東京Vとの勝点差は４、目標の１けた順位が手の届くところにある。11日の天皇杯２回戦ではＪ２岡山に０−０、PK戦４−１で勝ち、J１川崎Fへの挑戦権を獲得した。
ここまでのリーグ戦44試合で、チームは確かな進歩の足跡を残してきた。３月に開幕戦を行った博多での前節は福岡と１−１で引き分けた。試合後、ＤＦ堤健吾は「どこまでやれるか不安もあった開幕戦で引き分け、自信をつけると同時に課題を見つけた。課題を修正して次に進むという繰り返しを続けてきたから今がある」と話した。
ハードワークを基盤としたディフェンスは堅固で、攻撃に転じると少ないタッチでテンポよくパスを回して中盤をしっかり作る。ぶれることのない組織戦術は、他チームからも一目置かれるまでに成熟した。負傷者が相次いでメンバーが変わっても、チーム力が落ち込まないのはその成果といえる。今節も、前回の湘南戦でＦＫを直接決めて決勝点を挙げたＭＦ姜鉉守や、第43節の仙台戦で２得点したＦＷ長谷川満、守護神のＧＫ中川雄二らを欠くが、勝利した天皇杯の戦いぶりをみるに懸念よりも期待が大きい。平塚ユース出身で司令塔のＭＦ上園和明、ドリブルに鋭さを増してきたＭＦ木本敬介が湘南戦は初登場。ＤＦ西野誠も「けがなどで上位との対戦に出場できていないので、湘南を相手に自分の力を試したい」と意欲をみせている。
湘南は現在４位で３位の甲府を勝点１差で追い、次節で対戦する５位鳥栖に同５差に迫られている。10日の天皇杯２回戦では明治大学に０−１で敗れた。その３日前の第44節・徳島戦とはメンバーを大きく入れ替えていたとはいえ、今節は再起を図る一戦だ。
第42節から先発に復帰したＦＷ田原豊を起点に、チーム最多12得点の２人・ＦＷ中村祐也とＭＦ坂本紘司らが絡む縦への展開にはスピードがあり、富山は警戒を強めている。中村は第17節の富山との初対戦で２得点し、５−０での圧勝に貢献した。前節は開始２分に鮮やかなミドルシュートで決勝点を挙げている。
勝機を逃さないしたたかさは湘南が一枚上手だ。前々節の岡山戦でも前半12分、ＦＷアジエルに代わって起用されているＦＷ菊池大介が先制点を奪った。そして、15試合ぶりの複数得点で３−１と快勝した。富山が勝機をみいだすには、序盤の攻防で先制点を与えないことが条件だろう。
湘南は４-３-３のフォーメーションでワンボランチを担うＭＦ田村雄三が今節、次節と出場停止で、ＭＦ永田亮太や鈴木修人の起用が予想される。富山はボランチのＭＦ長山一也と野嶋良を中心に運動量を生かして中盤で優位に立ちたいところだ。富山にとっては上位４強との最後の対戦でもある。強敵からの勝利を大観衆にプレゼントし、記念すべき１年目をさらに彩りたい。
以上
2009.10.17 Reported by 赤壁逸朗
