スカパー!生中継 Ch180 12:50〜(解説:田中孝司、実況:下田恒幸、リポーター:日々野真理)
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第26節 | 第27節 | 第28節 | 第29節 | 第30節 | |
F東京 | △0-0 G大阪 | ○3-2 磐田 | ○2-1 名古屋 | 柏 | 清水 |
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「相手の良さを消して自分たちの良さを出す」
両チームの現状の戦い方だ。7位のF東京は「最終節に奇跡を起こすために」(城福浩監督)。16位の柏は残留に向けて勝点を積み上げ続けなければいけない状況だ。まずは負けないために何をしなければいけないのか。ここを疎かにはできない。
「相手チームをリスペクトした上で最大限の準備をしてゲームに臨みたい」
城福監督は、リーグ戦第27節磐田戦を境に、この言葉をよく使うようになった。柏は監督交代が1つのターニングポイントだった。ネルシーニョ監督の戦術は、まず相手のストロングポイントを消す作業からスタートする。ブロックを作って守備に穴を空けないことが徹底されている。
当然、ゲーム序盤はお互いの特長の消しあいが予想される。だが、それがすべて上手くいくとは考えづらい。必ずほころびが生まれる。F東京の良さは、最終ラインからの丁寧なビルドアップ。柏がそれを消そうと、ボールホルダーへのプレッシャーを強めるはず。ただF東京はボランチの梶山陽平だけでなく、今野泰幸、ブルーノ・クアドロスのセンターバックからもボールが配給される。二段構えのボールの出どころを抑えようとすれば、それだけ多くの体力が消耗してしまうだろう。
柏の良さは、奪ってからのショートカウンター。フランサ、ポポ、菅沼実らを中心とした勢いに乗った攻撃をさせないためには、城福監督流に言えば、サッカーをしないことになる。リスクを恐れて引いて守り続けることは、攻撃意識が潜在的に刷り込まれているF東京には難しい。ましてやホームゲームでそんなゲームは許されないはずだ。
互いにどこかでバランスを崩して攻めに出る時間が来るはずだ。そこが勝負どころとなる。
「どれだけ焦れずにパスを回すことができるか。そして、攻撃のスイッチを入れるところ、その判断のタイミングを合わせなければいけない。その判断は難しい。行くべきか、もう一度焦れずにやり直すべきなのか、どちらが正しいかは分からないときは、その判断を正解にするための周りの動きが必要」(城福監督)
リスクマネジメントをしつつも、ボールを保有して攻撃に転ずる。それがF東京にも柏にも必要だ。人数をかけなければ、両チームのブロックは崩れない。攻撃のスイッチをチーム全体で入れることができるかが、このゲームの焦点に違いない。
また、柏はDFパク・ドンヒョクとMF大津祐樹が出場停止、DF古賀正紘がけがで出場は微妙なところ。F東京もMF鈴木達也が出場停止で、DF長友佑都もけがで出場を回避する。チームの総合力がモノを言うゲームとなりそうだ。代役となるそれぞれの選手がどれだけの働きができるかにも注目が集まる。
試合は、明日13時、味の素スタジアムでキックオフする。
以上
2009.10.16 Reported by 馬場康平