10月11日(日) 第89回天皇杯2回戦
柏 0 - 0(PK 4 - 2)JEFR (13:00/柏の葉/3,432人)
☆天皇杯特集
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天皇杯というプロ・チームと、アマチュア・チームが混在するなか、トーナメントで争う大会では、いわゆる『ジャイアント・キリング』が起こりやすくなる。とくに今シーズンはJ1・J2のクラブが2回戦から一斉に登場することとなった。
一矢を報いたいアマチュア・チームと、リーグ戦終盤を控えて慎重にならざるを得ないプロ・チームとの対戦は試合に臨む際の温度差が異なり、それが結果を左右する。JFL所属のジェフリザーブズと対戦した柏も、延長までの120分を戦い終えて、0−0。PK戦の末、ようやく勝利を手にした格好だ。
前節のリーグ戦(vsジュビロ磐田)で7試合連続負けなしの記録が途絶えた柏にとって、天皇杯2回戦は絶対に勝たなければならない試合だった。だからこそ、次節のFC東京戦(10月17日@味スタ)を見据え、出場停止となるDFパク・ドンヒョク、MF大津祐樹はベンチにも入れなかった。
磐田戦で機能しなかったフランサ、ポポの2トップを先発メンバーから外し、北嶋秀朗、アンセウモ・ハモンを先発で起用。そして大津に代わってスタメンに入ったのはルーキー山崎正登だった。彼が右サイドに入ることで、菅沼実は得意の左サイドに場を移し、果敢にジェフリザーブズを攻め立てた。
延長を含めた120分間のシュート数は柏32本、ジェフリザーブズ9本と圧倒的な差だ。コーナーキックに至っては柏の15本に対して、ジェフリザーブズは0本。ほぼハーフコートで試合をしていた印象だ。
柏にとっては、あれほど自らがボールをキープして試合を進めることはまずない。そう考えれば、格下の相手とはいえ自らのペースを乱すことなく攻め続けることができたこと、攻め疲れた時間帯のカウンターにも落ち着いて対処して無失点で試合を終えることができた点は評価できる。
一方でジェフリザーブズは越後和男監督のもと、『しっかり守ってカウンター』の形から勝利を狙う戦い方を徹底した。63分、FW鳥養祐矢を投入すると彼をひとり前線に残し、10人が自陣に下がって守備にまわる徹底ぶりだった。
120分のなかで作ったチャンスは3回(うちセットプレーが2回)。95分、カウンターから鳥養が放ったシュートはGK菅野孝憲に阻まれたが、こぼれ球に反応した福田建がゴールを狙い、枠を逸れた決定機がゴールに結びついていれば、金星を手にすることができたはずだ。
0−0の末に突入したPK戦では、先行・柏の5人中4人が成功。1番手キッカーがポスト、4番手キッカーがクロスバーに阻まれたジェフリザーブズはここで力尽きた。
「(スコアレスに終わった原因は)チームではなく、FWの選手たちの個人的な問題だと思っている。ただトーナメントでは勝ち進むことが大切。決定力不足の改善はならなかったけれど、リーグ戦は別物と考えて割り切ってFC東京戦に向けて準備したい」
と振り返った北嶋の言葉に代表されるように、柏の選手たちの気持ちはすでにリーグ戦へと切り替わっている。
以上
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