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【J2:第42節 仙台 vs 熊本】レポート:決定機を逃し続けたが、内容としては安定。守備から入りバランスを意識した戦いぶりで、前回苦しめられた熊本を、仙台がホームで退けた。(09.09.28)

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9月27日(日) 2009 J2リーグ戦 第42節
仙台 1 - 0 熊本 (16:04/ユアスタ/14,374人)
得点者:44' 渡辺広大(仙台)
スカパー!再放送 Ch183 9/28(月)18:00〜(解説:菅野将晃、実況:守屋周、リポーター:村林いづみ)
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内容だけを考慮すれば、仙台は前回対決で苦しめられた熊本の長所をうまく抑えての、手堅い勝利となった。
「1−0でもしたたかに戦える姿(を見せられたこと)はよかった」と千葉直樹。決定力不足は要改善として、今後も続く第3クールの厳しい戦いを思えば、今はこの手堅さを自信としたい。

仙台には7月から8月の辺りに、守備の乱れに悩んだ時期があった。気をつけているにもかかわらず、試合開始直後の早すぎる時間に失点を喫し、その後の試合展開を苦しいものとしてしまうというものである。
そんな試合の一つが、熊本との前回対決(第31節)だった。0トップを採用し、2列目からの神出鬼没の飛び出しを繰り返してくる熊本の攻撃を全く捕まえられず、この日の仙台は開始3分で失点。何とか相手のミスにもつけ込んで3得点を奪い逆転するものの、守備での混乱を終始収めることができなかったという苦い経験を、仙台は熊本相手にさせられていた。

今節の熊本も、戦い方の基本線は前回対決と同様だった。前半キックオフ時のシステムは、2トップと記されていた藤田俊哉と木島良輔が縦に並び、藤田はトップ下、木島が1トップ気味に位置を取る、4−2−3−1に近いものだったが、木島が右サイドMFだった宇留野純と入れ替わる、左MFの西弘則が前線に顔を出す、あるいは藤田、宇留野、木島が3トップ気味に並ぶなど、布陣は猫の目のように変わる。上から見ていても詳細をつかめないぐらいなのだから、ピッチでそれを受けて立つ守備陣の苦労が推し量られる。
だが、仙台には前述の夏の苦い経験があり、それを繰り返すまいと、守備は高い集中を持って熊本の攻撃に対応することができた。縦パス一本から裏へ抜け出す木島の動きには若干手を焼いたが、それ以外での守備はほぼパーフェクト。飛び込んでくる熊本の選手を、DFラインとボランチがしっかりとコミュニケーションを取ることでうまく捕まえ、ゴール前で安易にフリーの選手を作らせる場面はほとんどなかった。
その分、攻撃での迫力は減少していたのだが、この日の仙台にはまず割り切って守備に全力を注いだ上で、試合の流れをみて徐々に攻撃へ舵を切っていくしたたかさがあった。手始めに縦パスや素早いカウンターからチャンスをつかみ出し、徐々に分厚い攻めへと移り変わっていく姿が。そして44分、梁勇基からの左CKに合わせ、ファーサイドに飛び込んだ渡辺広大がダイビングヘッド。先制ゴールを流し込んだ。

仙台にとって前半は、熊本の出方に対し「攻守のバランス」を見いだすための時間となった。よってその結論が出た後の後半は、ほぼ仙台ペースで終始試合が進むことに。GKとの完全な一対一が後半だけでも3つ、61分にはGK稲田康志のパンチングが小さく、拾った梁が無人のゴールへ蹴り込むだけだけという場面も生まれた。
そのすべてを仙台はものにすることができず、何が起こっても不思議ではない1−0の状況が変わらなかったため、試合は最後までハラハラの展開となってしまったのだが、それでも前節の甲府戦で、先制しながらその4分後に同点に追いつかれて勝ちをなくした悔しさを仙台は忘れておらず、最後まで集中を切らすことなく守った。この日の熊本の最大決定機である、CKのこぼれ球を受けてペナルティーアークから放たれた吉井孝輔の鋭く枠を突いたミドルも、GK林卓人が今日一番のビッグセーブによって阻んでいる。
後半、仙台のしたたかな戦いによって苦しめられ続けた熊本は、64分に3枚の交代枠をすべて使い切ったところ、残り10分というところで木島が足を攣りプレー不可能になるという不運も。そんな熊本の追撃を最後まで許さず、仙台は手堅さの極みともいえる試合内容で、勝点3を手にすることとなった。

仙台はこれで、J2歴代3位となる、ホーム8連勝を記録。9つとなった残り試合で、仙台には半分以上である5試合のホーム戦が残っているため、ユアテックでのこの強さを最後まで維持できれば、昇格争いではとてつもないアドバンテージとなるだろう。
あくまで皮算用だが、もしホームを全勝、残る4つのアウェイ戦が仮にすべて引き分けだとすれば、勝点は83(現在の勝点)+5×3+4×1(残り9試合分)=102。これに今節、昇格圏外へと落ちてしまた4位湘南が追いつくためには、残り9試合で102(仙台の想定勝点)−78(湘南の現在の勝点)=24の勝点が必要になる。これは…8勝1敗でようやく同勝点となる差であり、7勝以下であれば仙台には追いつけない。
残るホーム5試合には、今節湘南を退けた札幌や、ぜひ「首位攻防戦」としたいC大阪との一戦も残っているため、こんな簡単にいかないのは百も承知だが、ホームの勢いを続けることが、昇格に向けて大きな意味を持つことを示すデータとして、頭の片隅にでも置いておいていただければと。

16時キックオフの今節、ユアスタには秋を通り越し、冬を感じさせる肌寒さが。9月下旬の夕方でこの寒さなのだから、10月に控えている平日ナイトマッチ2試合はそれこそ防寒対策必須だろう。
…なんてことを考える季節になったのか。昇格争いのクライマックスは近づいている、確実に。

以上
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