本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第42節 鳥栖 vs 東京V】レポート:繰り返しやり続けた鳥栖が後半に一気に爆発。トジンの投入で一気に寄り切る。対する東京VはFWが孤立し、反撃できず。(09.09.27)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
9月26日(土) 2009 J2リーグ戦 第42節
鳥栖 2 - 1 東京V (13:04/ベアスタ/13,211人)
得点者:60' ハーフナーマイク(鳥栖)、73' トジン(鳥栖)、77' 柴崎晃誠(東京V)
スカパー!再放送 Ch181 9/28(月)07:00〜(解説:乾眞寛、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
「サッカーは90分間を通して如何に戦うかが大事」とは、岸野監督から良く聞かれる言葉である。良く聞かれる言葉だから、選手たちには染み付いているはずである。そして、「ベンチから言わなくても、選手は分かってプレーしていた」と試合後に評価した。どのプレーを指していたのか定かではないが、筆者が見た90分の中での“如何に戦ったのか”を感じるプレーを2つあげたい。

前半から、FW廣瀬浩二は東京VのDF裏を狙って走り回った。
ボールがCB渡邉将基や飯尾和也に入ると、東京VのDF裏のスペースを見つけては盛んに突こうと試みていた。FWとして、シュートゼロに終わった事は無念だろうが、間違いなくジャブのように東京Vは嫌だったに違いない。ボランチに入った高橋義希も、ボールが来る機会は少なかったが、FWを追い越して前線に走り込んだ。特に右サイドDF柳沢将之にボールが入ると、右サイド奥のスペースに走り込んだ。ボールは来なくても、ボランチが走りこむことで、東京V左DF藤田優人は付いていかないといけない。ボディーブローのように東京VのDFを緩ませていた。前半はスコアレスドローで終了したが、この2人の運動量が後半に入って結果を導き出したと言える。

58分に岸野監督(鳥栖)は、FWにトジンを入れた。
その2分後に、右サイドでボールを受けてセンターに走り込んだハーフナーマイクにセンタリングを送って、先制点のアシストを記録した。トジンが入ることで一気に流れを引き寄せた。第40節富山戦でも58分に廣瀬浩二と交代して、65分に島田裕介の決勝ゴールが生まれていることは、単なる偶然ではない。どちらも、58分までの廣瀬浩二の運動量で傾きかけた流れを一気に引き寄せた結果である。
こうなると、鳥栖の新しい攻撃オプションが見ることができる。
富山戦同様に、左サイドDFに磯崎敬太を入れて、MFに位置に高地系治を上げた。この時間帯に新たなオプションを用いることができるのも、第3クールに入っての鳥栖の強みである。73分に右サイドで高橋義希からタテに抜け出した武岡優斗にボールが入り、トジンの追加点を生んだ。左サイドに新しいオプションを加えることで、右サイドが生きてくる。前半の高橋義希のタテに抜ける動きに、左サイドでの高地系治の存在を加えると、東京VのDFは気づかぬうちに緩んでいたのかもしれない。このあたりが、岸野監督の言う「90分間を通して如何に戦うのか」を具現化したプレーだと私は感じた。

逆に東京Vは、高さのある林陵平と裏に抜けるうまさを持つ大黒将志で2トップを組んできた。
狙いは、高めにラインを取る鳥栖DFの裏であったのだろうが、ボールが入らないことにはこの強力なFWは機能しない。ボールが入ってもCB渡邉将基(鳥栖)に邪魔されては、シュートまでが遠かった。シュートに持ち込んでもCB飯尾和也がブロックしてネットを揺らすことができなかった。結果的に76分に得たFKからの流れから、右サイドからのセンタリングに走りこんだ柴崎晃誠の上げた1点のみで終わってしまった。

この試合での両チームのシュート数は互いに13本ずつ。
しかし、鳥栖のFWが8本を放ったのに対して、東京Vは4本とゴールに近いところでの好機は鳥栖のほうが多かった。FWのシュート数が直接試合結果につながるわけではないが、この日の結果は鳥栖が「決めるべきところで決めて、決めるべき人が決めた」(岸野監督/鳥栖)ことになる。

流れを引き寄せて一気につかんだ鳥栖と流れをつかみそこなった東京V。
この日の試合は、90分間を通してのせめぎ合いを堪能できた試合だった。

サッカーは、45分の前後半を通して90分で決着をつけるスポーツと以前にも紹介したことがある。
サッカーは、シュートを打つために様々な工程を経るスポーツでもある。
なかなか得点が生まれないスポーツではあるが、その過程を楽しむことができる。
一挙に大量得点が入らないスポーツだけに1点の重みを感じることもできる。
だからこそ、得点の時の喜びは何物にも変えがたい。
サッカーは、一瞬たりとも目が離せないスポーツである。

以上

2009.09.27 Reported by サカクラゲン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/25(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)ホイッスル #5「24‐25 競技規則改正 8月からこう変わる!」