9月27日（日）J2 第42節 Ｃ大阪 vs 栃木（13:00KICK OFF/長居）
スカパー！生中継 Ch181 12:50〜（解説：長谷川治久、実況：小澤昭博、リポーター：森田純史）
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　シルバーウィークもあっという間に過ぎ去り、9月も残りわずか。それでも、好天時の日中は気温が30℃まで上がることもある大阪。夏を感じさせる陽射しが降り注ぐなか、27日（日）には13時から首位Ｃ大阪と17位栃木の一戦が、Ｃ大阪のホーム、大阪・長居スタジアムで行われる。

　9月ではともに勝点を10以上積み重ねるなど好調。Ｃ大阪は宿敵・湘南を倒すなど4勝1分けと負けなしで、悲願のJ1復帰、そして念願の初タイトルとなるJ2優勝に向けて、ラストスパートに入りつつある。一方の栃木も、延期分の第33節横浜FC戦を含めて、タイトなスケジュールで6試合を消化しながら、3勝2分け1敗という成績を残し、月別では初の勝ち越し確定。9月の勝点数では、他より1試合多いとはいえ、Ｃ大阪、鳥栖に次ぐ3位の11ポイントを記録している。

　その両者の激突とあって、見応えのある試合が期待できるだろうが、鍵を握りそうなのが、13時というキックオフの時間だ。前述のとおり、昼間の大阪の暑さは、まだ半袖で過ごしても十分。透き通る青空のなかで太陽が照りつけると、Ｃ大阪の女性スタッフも「まだ全然日焼け止めがいりますね」というくらいの厳しい環境で、つい日陰に逃げたくなる。

　大阪管区気象台の天気予報でも、晴れのち曇りで、日中の最高気温は29℃と発表されている27日。相手だけではなく、暑さとの戦いを、両者は強いられることになるだろう。

　ただし、デーゲームの経験値では、少々差がある。13時スタートということになると、Ｃ大阪は第22節鳥栖戦以来遠ざかっており、実に20試合ぶり。しかも、チームの7敗中、その鳥栖戦を含めて、13時、14時からのデーゲームでは4敗している。いわば、Ｃ大阪が今季あまり得意としていない環境でもある。対する栃木は、ここ2試合、いずれも13時キックオフ。第40節仙台戦では敵地で0-2と敗れたが、前節はそれまで9月3勝1分けと絶好調だった岐阜を2-1と下しており、日中の試合にも適応して力を発揮している。

　今季の対戦成績ではＣ大阪が栃木に2戦2勝。しかし、第1クールでは1-0と僅差であり、第2クールも香川真司のスーパーゴールなどで3-1と勝利したとはいえ、シュート数で栃木を下回っていた。以前の対戦後にも「オーガナイズされた、すべての選手がハードワークするいいチーム」と栃木を称賛していたレヴィークルピ監督。今回も「相手は、第3クールにおいて上位の成績を残す岐阜に勝っているチーム。（今回は）タフなゲームになるだろうし、簡単じゃない。集中力が問われる」と、栃木を警戒している。

　それでも、岡山、湘南、東京Ｖとの最近3試合では後半の爆発力を活かして3連勝したＣ大阪。この勢いを続けていきたいところ。「（中3日でのデーゲームで）きついけど、ハードワークしないと。これからは1戦1戦大事。ひとつも落とせない。（守備陣のひとりとして）後ろで集中して守り、声を切らさずにやっていきたい」と述べるのは、2試合で3得点を挙げ、攻守に活躍しているMF藤本康太。主将の羽田憲司も「（中2日、3日の）3連戦の最後の試合。勝って勢いを付けたい。総力戦でやっていきたい」と、目前の一戦での勝利に集中している。

　もちろん、9月最後の試合を勝ちたいのは、栃木も同じ。Ｃ大阪戦初出場となるレオナルドと崔根植の2トップを軸として、前節ゴールを挙げた岡田佑樹、向慎一や、チームトップスコアラーの河原和寿といった2列目の選手、そしてチームのキーマンである左DF入江利和らを中心に、敵地で番狂わせを起こしたいという思いは強いだろう。「自分達の成長の度合を見るには（Ｃ大阪は）もってこいの相手。相手はプレッシャーが掛かる状況だが、我々には失うものがない。体当たりでぶつかっていき、苦しめられる展開になれば勝機はある」と、岐阜戦後に述べた松田浩監督。Ｃ大阪戦初勝利に向けて、態勢は整っているようだ。

　重ね重ねになるが、暑さのなかでの激戦が予想されるＣ大阪vs栃木の一戦。下馬評は首位Ｃ大阪有利だろうが、サッカーは何が起こるか分からないもの。タイムアップのホイッスルまで、見逃せない戦いが展開されるはずだ。なお、27日の試合は、「レディースデー」で女性の来場者には様々な特典もある。女性サポーターはもちろん、男性サポーターも、長居スタジアムにぜひ足を運んでほしい。

以上

2009.09.26 Reported by 前田敏勝