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【AFCチャンピオンズリーグ 川崎F vs 名古屋】名古屋側レポート:貴重なアウェイゴールを奪うも後半に失速。勝利が必要な第2戦へ向け、名古屋は大きな課題を残す結果に。(09.09.24)

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9月23日(水) AFCチャンピオンズリーグ
川崎F 2 - 1 名古屋 (15:00/国立/17,939人)
得点者:28' ケネディ(名古屋)、60' 中村憲剛(川崎F)、63' ジュニーニョ(川崎F)
9/30(水)準々決勝第2戦@瑞穂陸チケット情報! | 11/7(土)ACL決勝@国立・早特割発売中!
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☆川崎F側レポートはこちら

川崎Fに勝てない名古屋。過去4年間、9試合に渡って続いていた負のジンクスは、AFCチャンピオンズリーグの舞台でも破ることができなかった。同国対決となったACL準々決勝の第1戦で名古屋は川崎F相手に屈辱の今季3敗目を喫した。

この日の名古屋は2つの顔を見せた。ひとつは激しいディフェンスと確かなボールポゼッションで川崎Fを翻弄し、アウェイで先制点を奪ってみせた前半の名古屋だ。「サイドバックとボランチがバランスを取って、数的優位で相手のカウンターを抑えた」(吉田麻也)というアグレッシブな守備でジュニーニョや鄭大世、中村憲剛らキーマンを封殺。中盤でゲームを作れない川崎Fはロングボールが増えたが、これはセンターバックの増川隆洋と吉田が確実に跳ね返し、チャンスを作らせない。30分過ぎから終了までの15分間には川崎Fの猛攻を受けたが、GK広野耕一がファインセーブを連発し、DF陣も体を張った守備で失点0でしのぎきった。

攻撃では玉田圭司、小川佳純、マギヌンらが細かいパス回しでバイタルエリアに侵入を繰り返し、チャンスを演出。28分の先制点はケネディが空中戦を制したものだったが、この地上戦が布石になっていたともいえるだろう。アーリー気味のクロスに、ケネディは余裕を持って1対1の競り合いに勝利した。それまではファウルも厭わない激しいチャージで潰されていただけに、この一瞬は川崎Fの警戒が緩んでいたと見るのが妥当だ。ボールキープ率も高く、まさに理想的な展開で名古屋は前半を折り返してみせた。

しかし、後半の名古屋は前半とは全く違う顔を見せることになる。最大の原因は、運動量の低下だった。前半の名古屋が素晴らしかったのは、川崎Fの攻撃に対し、常に数的優位を保って激しくプレッシャーをかけていたことだった。特にボランチの中村直志と吉村圭司はピッチ中央のエリアを広範囲にわたってカバーし、味方を助け続けていた。中村などはケネディの先制点をアシストし、ミドルシュートまで放つ獅子奮迅ぶりだった。

これだけ走れば彼らが他の選手よりも早く消耗するのは道理。後半も10分を過ぎる頃からプレスは弱まり、川崎Fの攻勢は強まっていった。ジュニーニョや中村憲にボールが収まりだし、効果的にボールが前線へと運ばれだす。そして15分、左サイドのレナチーニョがペナルティエリア脇で突破を図ると、名古屋の小川がたまらずファウル。そのFKを中村憲が直接狙うと、ボールは壁の間を抜けてゴールへと吸い込まれていった。壁に入った小川が中をケアして壁を割ってしまう痛恨のミス。ストイコビッチ監督も「チープな失点。受け入れたくない」と語るもったいない失点で、試合は振り出しへと戻された。

そして、ここで踏ん張れないのもまた、名古屋の悪癖だ。失点を境に全体が浮き足立ち、川崎Fに主導権を渡してしまった。同点弾の3分後、中村憲のシュートのこぼれ球を森勇介がセンタリングすると、谷口博之が頭で合わせる。これはバーに阻まれたが、跳ね返りをジュニーニョが押し込み逆転に成功した。「まだ同点だから落ち着けばいいのに、慌ててしまった」と吉田が悔やむ展開で、試合は一気に川崎Fに掌握された。

その後、名古屋は吉村をブルザノビッチに代えて攻撃の駒を増やしたが、いかんせんミスが多く攻撃に迫力が出てこない。巻佑樹、三都主アレサンドロを入れたパワープレーを繰り出したのも後半42分と遅く、後半ラストプレーとなった田中隼磨の突破も巻がフィニッシュの精度を欠きノーゴール。名古屋は自滅ともいえる展開で、つかみかけた勝利と準決勝へのアドバンテージを手放した。

試合後、名古屋は指揮官、選手ともに「前半の戦いを続けられたら」と語った。しかし、中盤、特にボランチに大きな負担を強いる戦い方が90分間もたないことは、この日の試合を振り返るに明白だ。増川も「変える必要はない」とする一方で「コンディションのこともあるし、動ける選手が気を利かせれば」とも語っている。次戦はリーグ戦を挟んで行われるため、フルコンディションで臨める試合とはならないだろう。そこでまさしく“ゲームメイク”をする選手が現れるのか、あるいはペースをチームとして計算していくのか。勝ち抜け条件は1−0か2点差以上の勝利となった。アウェイゴールは奪ったが、まず名古屋に求められるのは10試合、4年ぶりとなる川崎Fからの勝利である。ペース配分など考えてはいられないが、できなければ第1戦の二の舞となることは必至。逆転での準決勝進出を目指す名古屋の前に、難題が突きつけられた。

以上

2009.09.24 Reported by 今井雄一朗
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