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【J1:第26節 柏 vs 広島】レポート:今季初の連勝を逃すも柏は6戦無敗を継続。広島もコンビネーションサッカーで柏ゴールをこじ開け9戦無敗。(09.09.21)

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9月20日(日) 2009 J1リーグ戦 第26節
柏 1 - 1 広島 (13:04//10,507人)
得点者:52' 村上佑介(柏)、83' 森脇良太(広島)
スカパー!再放送 Ch185 9/21(月)16:00〜(解説:都並敏史、実況:桑原学、リポーター:小野寺志保)
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今季初の連勝にならなかった柏と、4連勝がストップした広島。しかし1−1のドローも、ともに無敗を継続し、27度という厳しい残暑の下にもかかわらず、まるで将棋の一手のごとく手を打つ両指揮官の采配と、それに呼応して動く選手たちの戦術面、フィジカル面など、90分を通して見応えのあるゲームが繰り広げられた。

3‐6‐1の広島は、ボランチの青山敏弘、横竹翔のいずれかが最終ラインまで降り、後方からのビルドアップに加わる。3バックの両サイドがワイドに開く形で同サイドをサポートしながら、最終ラインからのフィード、そして2シャドーの1枚である柏木陽介がDFラインから巧みにボールを引き出しては、ゲーム全体をコントロールした。10分、青山がロングフィードを送ると、前線の佐藤寿人が柏DFパクドンヒョク、小林祐三の背後を絶妙のタイミングで抜け出す。左足で放ったループシュートはGK菅野孝憲をかわしたが、わずかに左ポスト横に逸れた。22分にはゆっくりとしたポゼッションから、中島浩司、青山とつなぎ、右サイドに開いたミキッチへ入った瞬間、攻撃のギアを上げる。ゴール前へスルスルと上がった柏木がミキッチからのクロスを右足アウトサイドで後方へ流すと、柏センターバックの死角からフッと現れたのは再び佐藤寿人。左足のトラップで落とした直後に右足を振り抜いたが、この決定機もシュートはゴール左へ外れた。

劣勢の柏は、たまらずネルシーニョ監督がピッチサイドで両ボランチに指示を出した。「柏木選手を誰も捕まえていない。そこから佐藤寿人選手へのラインもあるからフリーにしてはいけない」。これによって柏の両ボランチ、杉山浩太と栗澤僚一が、広島の2シャドー、柏木と高柳一誠に、マンツーマン気味でマークに入る。それでも広島はクサビのパスをダイレクトで落とし、3人、4人が絡んだテンポの良いパスアタックで、柏ゴール前へ圧力をかけ続けていた。

ハーフタイムにネルシーニョ監督は、前半のボランチへの指示に加え、「球際を激しくいく」ということ、そして「相手のビルドアップへのチェイシング」について修正を施した。したがって前半の劣勢状況は軽減。あとはロングキックに終始した前半の攻撃面の改善が注目されたが、その状況の中でセットプレーから待望の先制点が生まれた。52分、ポポの左コーナーキックを、広島GK中林洋次がパンチングでクリア。このボールがゴール前へ飛び込んだ村上佑介の足に当たり、ゴールへと転がった。
試合が動いたことで両指揮官も動き出す。まず、広島のペトロヴィッチ監督が李漢宰に続き、平繁龍一を投入。前線を2トップにして、槙野智章を左、森脇良太を右、両ワイド高い位置にそれぞれを張らせて、ほぼ2バック状態でリスクを負い、同点ゴールを狙った。これによって広島DFに背後のスペースが生じ、カウンターのチャンスが広がった柏。ネルシーニョ監督は攻撃の切り札であるフランサをピッチへ送り込み、広島を突き放しにかかった。

たしかに柏のカウンター機会は増えた。だが菅沼実、ポポ、スピードのある選手にボールが渡り、バイタルエリアまではいくものの、そこから最後の精度に欠けるか、広島のリスクを負った攻撃に対しリトリートした守備陣がラインを深くまで下げたために、前線へのサポートも少なく、どうしても決定的な場面を作るには至らなかった。逆に広島は、攻め上がった森脇のミドルシュートからコーナーキックを得る。83分、柏木の蹴ったボールに対し柏守備陣が混戦の中、懸命にクリアを試みるが、こぼれ球を拾った森脇が一度右に持ち出してシュートを放つと、GK菅野の手先を抜けてゴールネットが揺れた。
その後、ゲーム終盤はポポと菅沼のミドルシュートが枠を捉え、日立台の観衆を大いに沸かせたが、中林の好セーブもあって勝ち越し点までは生まれず、1−1のドローでゲームを終えた。

柏にとっては今季初の連勝が目前で手元からすり抜けた形となったが、「勝って上のチームにプレッシャーをかけたかったが、チームの雰囲気は悪くない」と話す大谷秀和の言葉にもあるように、試合後の選手たちに2ヶ月前のような悲壮感はなく、勝てなかった悔しさや課題はもちろんあるだろうが、6試合連続で着実に勝点を積み上げているという自信や手応えは覗かせていた。また、5連勝を逃したとはいえ、広島も見事なコンビネーションサッカーを披露し9戦無敗。今後も上位戦線を賑わせる気配は十分に感じさせた。ともに無敗を継続させた両チームは、残りの8試合を楽しませてくれる、そんな予感を与えてくれた一戦だった。

以上

2009.09.21 Reported by 鈴木潤
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