9月13日（日）J2 第39節 水戸 vs 栃木（19:00KICK OFF/笠松）
スカパー！生中継 Ch181 18:50〜（解説：前田秀樹、実況：加藤暁、リポーター：佐藤愛美）
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☆J2 PRIDE of 10　〜J2ダービーDay〜
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　今年から栃木を交えて新たに生まれ変わった「北関東ダービー」。これまで水戸と草津の間で行われていたものの、いつ「ダービー」が誕生したのかはさだかではない。伝え聞くところによると、草津がJ2に昇格してきたときに一部の水戸サポーターたちが「せっかく同じ北関東にチームがあるなら盛り上げたい」と立ち上がり、いろんな企画を計画したのがはじまりらしい。ただ、そのときサポーターが訴えていたのは「ダービー」という呼称ではなく、「北関東チャンピオンシップ」と称し、両チームの年間の対戦で勝ったチームが北関東の王者につくというものであった。両クラブ間で合意にはいたらず、実現はできなかったが、そうしたサポーターの心意気が「ダービー」の息吹となったのは間違いない。

　ただ、「ダービー」というものは、誰かが押し付けで作るものではない。自然と「絶対にあのチームに負けたくない」という思いが生まれ、育まれたものこそ本物の「ダービー」と言えるのではないだろうか。水戸と草津は同じ北関東といえども、栃木県をはさむため、地域間の競争意識は乏しい。一部のサポーターが盛り上げようとしても局地的にしか伝播せず、多くの人に「草津だけには負けられない」という思いは伝わらなかった。以前から水戸対草津戦は「北関東ダービー」と呼ばれてはいたが、無理やり感は否めなかった。

　しかし、それを払拭したのが昨年の第15節の対戦であった。水戸にとってアウェイの地で行われたこの試合、一進一退の攻防が続き、1対1のまま試合はロスタイムに差し掛かった。そこで草津の松下裕樹に豪快なミドルシュートを叩き込まれ、痛恨の逆転ゴールを許してしまう。直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、草津にJ昇格以来初の連勝を献上してしまったのだ。2連勝で優勝したかのように喜びを爆発させる草津の選手とサポーター。その姿を見るのは大先輩として屈辱以外の何物でもなかった。そして、その1勝で波に乗った草津はその後、昇格争い的な戦いを続けることとなったのだ。それまで「新参者」として格下扱いをしていた相手が、本当の「ライバル」になった瞬間であった。「もはや草津に負けることは許されない」。水戸に携わるすべての人の心にその思いが刻まれることとなった。

　今年、栃木が加わって本格的に「北関東ダービー」がスタートすることとなったが、心象は少し異なる。昨年、本当に芽生えた「北関東ダービー」の中に栃木が加わったという方がしっくり来る。「北関東のチームである限り、なんぴとたりとも叩き潰す」。その気概の渦の中に栃木が入り込んで来たのである。

　いろんな意味で本物のダービーと化した「北関東ダービー」。しかし、蓋を開けてみると、歯ごたえのない試合が続いている。これまで水戸は3勝1分。次の栃木戦で水戸が勝利すれば、初代王者が早々と決まってしまうのだ。順位も水戸が5位なのに対し、草津、栃木とも2桁順位に沈んでいる。水戸と他の2チームの間には圧倒的な力の差が顕在しており、「ダービー」になり得ていないのが現状だ。

現在、水戸は昇格争い真っ只中だけに、来季は「北関東ダービー」を卒業し、「茨城ダービー」に戦いの場を移すことも十分に考えられる。今年最初で最後になる可能性が高い3チームによる「北関東ダービー」だけに、栃木と草津には死ぬ気でぶつかってきて、「ダービー」らしい戦いを演じてもらいたい。シーズン終了後、「最も印象に残った試合」として「北関東ダービー」を挙げ、北関東のライバルたちの健闘を讃えられれば、最高だ。残り2戦、「さよなら」の代わりに、歴史に残る熱戦を繰り広げようではないか。

以上

Reported by 佐藤拓也
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9月12日（土）、13日（日）はJ2ダービーマッチが5試合開催されます！
J’s GOALではこの週末を「J2 PRIDE of 10　〜J2ダービーDay〜」と名付け、アツく盛り上げます！

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北関東では、9月13日（日）に水戸vs栃木＠笠松が開催されますが、前回はどんな戦いが繰り広げられたのか・・・ハイライト映像で前回の北関東ダービーを振り返りましょう！
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