8月5日（水）スルガ銀行チャンピオンシップ 2009 OITA 大分 vs インテルナシオナル（19:00KICK OFF/九石ド）
TV放送：CSフジテレビONEにて生中継
★J's GOALでは、前日会見と、試合後コメント・試合写真・レポートを掲載予定です。お楽しみに！
----------

　大分がクラブ初の国際タイトル獲りを目指す――。
　ポポヴィッチ体制となり3試合目にして、南米のクラブチャンピオンを決める『コパ・スダメリカーナ』を制覇したＳＣインテルナシオナル（ブラジル）と『スルガ銀行チャンピオンシップ』のタイトルを争う。

　前節のJ1リーグ戦で、名古屋相手にロスタイムで劇的な逆転勝利。ポポヴィッチ監督の初勝利を飾った大分は、勢いがあり“ミラクル”を起こしそうな雰囲気がある。監督が代わっただけで、そんなにもチームが変わったのかと問われれば、見れば分かると答えるよりほかに方法はない。3分の1や4分の1ほどの広さのピッチに20人近い選手を投入して、ひたすら1タッチ、2タッチのパスをつなげる練習を行い、ボール支配率を高め、攻守の切り替えを徹底させるなど、ポポヴィッチ・スタイルを身体に沁み込ませようとしている。完成度はまだまだではあるが、「ダイレクトパスと選手の連動を組み合わせた、人とボールが動くサッカー」を目指していることがよく分かる。

「どんな相手だろうと我々にとって大事なのは、自分たちのサッカーをすること」と今大会の意気込みを語ったポポヴィッチ監督。ただ、南米の強豪チームとの対戦とあって、未完成のサッカーが通じるほど甘くはないとは分かっている。ＦＷ高松大樹、ＤＦ深谷友基の攻守の要がケガの影響で出場が微妙。さらにエースのウェズレイが8月3日、引退を表明したことで戦力的にも厳しい戦いを強いられる。ポポヴィッチ監督は「いろんなバリエーションを考えている」と話しており、ルーキーの東慶悟や2年目の清武弘嗣、小手川宏基など10代の選手の積極的な起用がありそうだ。彼らの無限の可能性に期待したい。

　一方、国内リーグ戦の合間に来日したＳＣインテルナシオナルは、長時間の移動、時差ボケでコンディション調整に苦しんでいるようだ。ただ、ブラジルのリオグランデドスル州選手権で最多優勝回数38回、国内及び南米、世界のビッグタイトルをすべて手にしている名門チームとあって、地力があることは間違いない。注目選手は、現役ブラジル代表として6月にあったコンフェデレーションズカップ2009南アフリカ大会に出場したＤＦクレベル。彼を中心とした守備陣は強固な壁をつくるであろう。また、攻撃陣では同じくブラジル代表のニウマールが中心となっていたが他クラブへ移籍。得点力ダウンを懸念する声もあるが、ターゲットとなるアレサンドロとスピードと高い突破力のあるタイソンの2トップは脅威だ。

　大分としては前半を無失点、もしくは最少失点に抑え、運動量の落ちるであろう後半で勝負をかけたいところだ。クラブ初の国際大会の栄冠を獲得することができるか。昨年の同大会ではＧ大阪が敗れているだけに、Ｊリーグの威信をかけて日本にタイトルを残したい。国際タイトルをかけた真剣勝負。注目の一戦は九州石油ドームで5日19時、キックオフとなる。

以上

2009.08.04 Reported by 柚野真也